アメフラっシ初のXmasライブでファンと特別な時間を共有、来年春にフルアルバム発売決定

アメフラっシが12月25日に東京・KANDA SQUARE HALLでクリスマスライブ「Christmas Live 2021」を開催した。

アメフラっシがクリスマスライブを行うのはこれが初。当日は新型コロナウイルスの感染拡大予防措置を取ったうえで2部制の有観客ライブが行われた。この記事では第2部の様子を中心にレポートする。

開演時間になると、赤と緑を基調とした照明やクリスマスツリーを模した電飾で彩られたステージが徐々に暗転。コロナ禍の中で日常を取り戻しつつある街並みの喧騒が場内に響きわたり、そこから1曲目の「雑踏の中で」につながった。11月の東名阪ツアー「AMEFURASSHI 1st Tour〈Close to You〉」で披露した衣装をアレンジして着用し、赤のインナーと黒のロングスカートで大人らしさを強調したメンバーは、しっとりとした歌声で客席を包み込む。明るくポップな1曲「バカップルになりたい！」では鈴木萌花が冒頭の「バカップルになろっ！」というセリフを「メリークリスマス！」にアレンジ。曲を通してクリスマスの喧騒の中で出会ったカップルの姿を連想させた。さらにアメフラっシはライブの鉄板曲「Rain Makers!!」で持ち味である熱量の高いパフォーマンス力をいかんなく発揮したのち、シティポップ風のメロウなサウンドの「Lucky Number」を歌唱。この曲のミュージックビデオは雨に濡れたアスファルトの上で歌うシーンが印象的で、「Rain Makers!!」のあとに続けて披露することでストーリー性のあるステージを実現させた。

MCの時間に移ると、アメフラっシは大きな声で「メリークリスマス！」と挨拶。会場のファンは声を出せない状況ながらも、クリスマスという特別な時間をメンバーと共有できる喜びを実感し、自然と笑みをこぼれさせていた。その後、4人は結成時から体現し続けてきた“変幻自在”というコンセプトの通り、「BAD GIRL」「ミクロコスモス・マクロコスモス」「月並みファンタジー」といった多種多様な楽曲をノンストップで披露していく。途中でツアーで着用していた黒のパンツ姿にチェンジしつつ、「STATEMENT」まで8曲連続でパフォーマンスし、観客の視線をステージに釘付けにさせた。

ライブ終盤にはステージが暗転し、鐘の音が鳴り響くと同時にバッハ「マタイ受難曲」のコラールが厳かに流れ始める。青い照明の光とともに“聖夜の夜更け”を連想させる演出が展開される中、再びステージに姿を現したメンバーは11月にリリースした初の全国流通シングル「SENSITIVE」の収録曲「DROP DROP」「SENSITIVE」「DISCO-TRAIN」などを立て続けに披露。最新のアメフラっシを表現したブロックで、聖夜に舞い降りた堕天使を観る者にイメージさせた。

鳴り止まない拍手に応える形で始まったアンコールでは、メンバーがここまでの黒い衣装とは対照的なサンタクロースのコスチュームに着替えてステージへ。この日一番とも思える盛大な拍手が沸き起こった。そんな中、4人がアンコールの1曲目に歌ったのは「明後日の方向へ走れ」。陰と陽のコントラスト、2つの側面を持ちながらこの先も変わらず走り続けるという決意が歌からにじみ出ていた。そして最後、アメフラっシは根強い人気を誇るアンセム「Staring at You」を披露する。エモーショナルな空気の中で大団円を迎えるかと思いきや、歌が始まる直前、愛来がステージ袖からローストチキンを持って登場すると、会場全体に笑顔と温かい空気が広がった。間奏ではメンバーと観客が手で星の形を作り、クリスマスツリーを模した照明の光が輝く中でこの日限りの特別な光景を作り出した。

ラストのMCではメンバーが2022年春にフルアルバムをリリースすることを発表。期待を膨らませるお知らせをクリスマスプレゼントとしてファンに届け、初のクリスマスライブを締めくくった。なお1月8日には愛来と市川優月、2月19日には鈴木萌花と小島はなの生誕イベントが東京・Studio Freedomで開催される予定。