今年は運送会社になった04 Limited Sazabys、幕張メッセで26曲の“荷物”を配達完了!

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04 Limited Sazabysが11月27、28日に千葉・幕張メッセで単独公演「YON EXPO'21」を開催。これまでに何度も幕張メッセのステージを踏んできた彼らだが、この場所で単独公演を行うのは今回が初となった。

04 Limited Sazabys(撮影:ヤオタケシ)

04 Limited Sazabys(撮影:ヤオタケシ)

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8月に最新作である両A面シングル「fade / Just」を発表したフォーリミ。彼らは本作をファンに届けるべく架空の運送会社“Yon Express”を設立し、直販サイトを立ち上げた。「YON EXPO'21」はこのコンセプトを引き継いで実施され、会場内にはトラックを使用したフォトスポット、配達をテーマにしたゲームコーナー、フードスペースなどを設置。フードスペースにはRYU-TA(G, Cho)プロデュースのラーメン店「麺や おがた」が出店され、人気を博した。またステージの上にはコンテナや大量の段ボール、脇にはトラックが設置され、本物の運送会社さながらの雰囲気を醸し出していた。ここでは28日公演の模様をレポートする。

「YON EXPO'21」2021年11月28日公演の様子。(撮影:ヤオタケシ)

「YON EXPO'21」2021年11月28日公演の様子。(撮影:ヤオタケシ)[拡大]

「YON EXPO'21」2021年11月28日公演の様子。(撮影:ヤオタケシ)

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昨年11月に愛知・Aichi Sky Expoで行われた「YON EXPO'20」にて上映されたオープニングムービーでは、架空の航空会社の機長や客室乗務員に扮した4人。「YON EXPO'21」は昨年同様オープニングムービーで始まり、メンバーは“Yon Express”の社員に扮してコメディタッチのやりとりを繰り広げた。映像が終わると同時に大きな爆発音が鳴り、紗幕が落ちて作業着風の白いポロシャツ姿の4人が登場。彼らはオープニングナンバーとして「fade / Just」より「Just」を演奏し、冒頭からバンドの最新のモードを伝えた。

GEN(B, Vo)(撮影:ヤオタケシ)

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RYU-TA(G, Cho)(撮影:ヤオタケシ)

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GEN(B, Vo)が「早い時間なのに受け取りにきてくれてありがとうございます」と感謝を伝えたあと、バンドは「Now here, No where」「labyrinth」と懐かしい楽曲を連投。屈託のない少年のような歌声とポップで明るいサウンドが場内に響き渡り、高揚感がもたらされた。そしてバンドはASIAN KUNG-FU GENERATIONのトリビュートアルバム「AKG TRIBUTE」より「未来の破片」を披露。4人はフォーリミ流のさわやかなサウンドや跳ねるようなビートで原曲をアレンジし、さらなる魅力を引き出した。なお前日の27日公演では、東京スカパラダイスオーケストラの初のトリビュートアルバム「楽園十三景」より「銀河と迷路」が演奏された。

MCではGENがステージセットやオープニングムービーについて言及。「あんなくだらない映像を大規模な人数ですごい真剣に撮影しましたね。現場の空気感は映画の撮影みたいな感じだった。普段のライブが30分のテレビ番組だとしたら、今回の『YON EXPO』は“劇場版 04 Limited Sazabys RYU-TAと謎の運送会社”みたいな感じでお届けしようかなと思っています」と茶目っ気たっぷりに語った。

HIROKAZ(G)(撮影:ヤオタケシ)

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KOUHEI(Dr, Cho)(撮影:ヤオタケシ)

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ユルい雰囲気の漂うトークを経て、ライブパートに戻ると4人のまとう空気感はスイッチを切り替えたように一変。人気曲「monolith」ではRYU-TAのハイテンションな煽りが観客を盛り上げ、「escape」ではKOUHEI(Dr, Cho)の刻む硬質なビートがオーディエンスのハンドクラップを促した。さらに4人は序盤で披露したポップさが際立つ楽曲群とは異なる、重低音が印象的なナンバーを連投してクールな側面を打ち出していく。RYU-TAの雄々しいシャウトが響き渡る「Alien」では、場内全体がサイケデリックなカラーの光に包まれて怪しげなムードに。続く「Utopia」では真っ赤な照明の中で4人がヘビーなサウンドを鳴らしてオーディエンスを痺れさせた。中盤には、2064年11月という設定のバラエティ番組で、老人となったHIROKAZ(G)がフォーリミについてユーモアたっぷりに語る映像が流された。そして再び舞台は2021年の幕張メッセのステージに。衣装チェンジして現れた4人が「fade」を勢いよくパフォーマンスした。

GEN(B, Vo)(撮影:ヤオタケシ)

GEN(B, Vo)(撮影:ヤオタケシ)[拡大]

突如鳴り始めたサイレンを合図に、4人は客席の間を通ってセンターステージへと移動。GENは憎まれ口を叩きながらも楽しそうに闊歩し、無事にステージに到着した。ここで行われたのは「YON EXPO」ではおなじみになっているアコースティックコーナー。GENは昨年の「YON EXPO」からの日々を振り返り「徐々にですけど前に進めていると思います」と語った。そしてバンドはアコースティックギターの優しい音色が印象的な「Terminal」をしっとりと奏でた。続いて演奏されたのは、GENいわく「2014年に初めて幕張メッセに立ったときに1曲目に演奏した大切な曲」だと言う「Buster call」。先ほどの「Terminal」と比べると明るくリラックス感のあるアレンジに仕上げられ、オーディエンスはリズムに乗ってゆったりと体を揺らした。

04 Limited Sazabys(撮影:ヤオタケシ)

04 Limited Sazabys(撮影:ヤオタケシ)[拡大]

コロナ禍の一部期間に、ほぼ活動休止状態になっていたフォーリミ。GENはその頃のことを振り返り、「去年の4月あたりは自分が何者かわからなくなって、正直俺らもけっこうダメージを食らいました。それでも折れずにいられたのはみんながいてくれたからです。1年前に復活したときに、好きって言ってくれる人たちがこんなにいるんだと思って、本当に救われたし支えられてばかりだなと。みんなにとっても俺たちがそういう存在であれたらいいなと思います。これからも持ちつ持たれつ一緒に生きていきましょう」とファンへ語りかけた。そしてバンドは感謝の思いを込めるように温かなサウンドの「hello」を披露。さらにGENの呼びかけでこれまで立ち上がっていた観客が着席し、「milk」で奏でられる柔らかなメロディや甘い歌声を堪能した。

アンコールで4人は人気曲「swim」、そしてラストナンバーとして定番のナンバー「Give me」を披露。計26曲の“荷物”を丁寧に届けてライブを終えた。なおフォーリミは本公演中に、主催フェス「YON FES 2022」を4月2、3日に愛知・愛・地球博記念公園(モリコロパーク)で開催することを発表した。

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04 Limited Sazabys「YON EXPO'21」2021年11月28日 幕張メッセ セットリスト

01. Just
02. Warp
03. My HERO
04. Now here, No where
05. labyrinth
06. 未来の破片(オリジナル:ASIAN KUNG-FU GENERATION)
07. ghost
08. monolith
09. escape
10. Alien
11. Utopia
12. fade
13. Jumper
14. Lost my way
15. Milestone
16. Terminal(アコースティック)
17. Buster call(アコースティック)
18. midnight cruising
19. Cycle
20. Letter
21. hello
22. milk
23. Feel
24. Squall
<アンコール>
25. swim
26. Give me

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[ΛKiRΛ👁‍🗨] @yuiaki23

【ライブレポート】今年は運送会社になった04 Limited Sazabys、幕張メッセで26曲の“荷物”を配達完了!(写真11枚) https://t.co/kGKOaYuSJ6

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