「DIMENSION : DILEMMA」は、ENHYPENにとってデビュー以降初のスタジオアルバム。予約開始約3週間で91万枚以上の先行注文数を記録するなど、世界中から大きな関心を集めている。本作についてJAKEは「『BORDER』シリーズ(デビューミニアルバム、2ndミニアルバム)では、デビューを前にして僕たちが感じる複雑な感情とデビュー後に直面した目新しい世界への率直な感情を表現しました。今回始まった『DIMENSION』シリーズでは、その世界が思ったよりも複雑で矛盾した新しい次元の世界だということに気付いたあとの物語を盛り込んでいます」と説明。リーダーのJUNGWONも「いくつもの価値が衝突する超立体的で多次元的な世界に足を踏み入れた少年たちが、初めて自分の欲望を知ることになり、アイデンティティが混乱していきます。どんなことも簡単に選択することができないジレンマに陥りますが、立ち止まらずに前に進んでいくという物語が盛り込まれています」と「DIMENSION」シリーズについて言及した。さらにJUNGWONは「僕たちがデビュー後に経験した世界は思ったよりもずっと複雑でさまざまな価値が衝突する世界だということに気付きました。その中で歌手・ENHYPENとして実力的にも一層成長した姿をお見せしたい一方で、ときには個人の時間が必要でもありました。もっと多くの方に愛されたいと思いながらも、ときには人々の視線から自由になりたいという欲求を持つことがあったんです。そんな複合的な感情が今回のアルバムに盛り込まれています」とENHYPENのリアルな感情も反映された作品であることを明かした。
本作に「ODYSSEUS」「CHARYBDIS」「SCYLLA」という3つのコンセプトを設け、それぞれ異なる世界観のビジュアルを見せたENHYPEN。SUNOOは「激しいスポーツを楽しみながら、ともに笑いともに泣く、少年たちの混乱する感情を表現したODYSSEUS、友達と平凡な日常を過ごすささやかな幸せを描いたCHARYBDIS、華やかな世界に足を踏み入れ、すべてを成し遂げたようで、もう完全に自分のものではないと感じる馴染みのない孤独な感情を表現したSCYLLAの3つのコンセプトがあります」とコンセプトの世界観を説明し、JAYは「僕はSCYLLAが一番好きです。水中で撮影するシーンがあったのですが、うまく撮りたかったので、何回も撮影に挑戦しました。いい作品になったと思います」とSCYLLAコンセプトでの撮影を振り返った。海で撮影したODYSSEUSのコンセプトがお気に入りだというSUNGHOONは「自然光と海、そして日がとても美しいです。激しいスポーツを楽しみながらともに笑いともに泣く少年たちを表現したコンセプトであるだけに、僕たち7人のメンバーの自然な姿が収められています」とその理由を述べた。
初めてのスタジオアルバムのリリースについてはJAKEが「新しいシリーズの幕を開けるアルバムが、初めてのスタジオアルバムということが大変誇らしいです。『DIMENSION』シリーズではデビューして1年という時間が流れ、僕たちが感じた思いや経験したものを、もう少し詳しくお聞かせできるという点でも、特別な意味を持ったアルバムだと思います」と語る。HEESEUNGも「初のスタジオアルバムであるだけに、緊張したり、ドキドキしたりしたんですけれども、最善を尽くして準備しました。成長した姿をお見せしたい。より素敵なステージをお見せできるということでワクワクしていますし楽しみです」と話した。
リード曲の「Tamed-Dashed」はギターとシンセサイザーのサウンドが際立つ1980年代風のニューウェイブ。この楽曲を初めて聴いた印象についてSUNGHOONは「これまで僕たちがやってきたタイトル曲より明るい曲なので初めて聴いたときは驚きました」とコメントした。この楽曲のパフォーマンスでは表情演技に気を配ったそうで、JUNGWONは「表情だけでもさわやかさを感じてもらえるようにがんばりました。始めは少しギクシャクもしましたが、ステージを観てくださる方々が一緒に楽しんでくれればという一心でした」とその苦労を振り返った。
「Tamed-Dashed」のパフォーマンスは、ENHYPENが得意とする一糸乱れぬキレキレなダンスに、さわやかさが加わったのがポイントだそうで、ラグビーやアメリカンフットボールのエッセンスが盛り込まれている。ポイントダンスの「キックオフダンス」と「仰ぎダンス」はグループで一番ダンスが得意なNI-KIが紹介。「仰ぎダンス」は「Summer」という歌詞に合わせて披露する“仰ぐ”ダンスで、「覚えやすいのでマネして踊っていただけると思います」と、実際にNI-KIがステージ上で踊ってみせた。またこの楽曲はラグビーボールを使ったパフォーマンスも見どころで、オーストラリアにいた頃ラグビーをやっていたというJAKEは「ラグビーボールを使ったパフォーマンスをすると聞いてうれしかったですし、うまくできそうだと思いました」とにっこり。一方NI-KIは「ミスをしないようにたくさん練習をしました。ボールを使った振り付けがとても新鮮で、強いインパクトを与えられると思います」と練習で感じた手応えを述べた。海を舞台にしたMVは、ティザー映像が公開されるやいなやENGENE(ENHYPENファンの呼称)の間で大きな話題に。JUNGWONは「海で撮影したあとに海で遊んだことが思い出になりました。リアルなセットも見どころで、僕たちも世界に没入して撮影することができました」とMV撮影の思い出や見どころを語った。
「DIMENSION : DILEMMA」には多彩な楽曲が収められているが、もちろん今回もデビュー作からともにしているWonderkidとパン・シヒョクプロデューサーが参加。さらにビジュアルディレクターとして広告や雑誌、ブランドマガジンのビジュアルを手がけるキム・イェヨン氏を迎えた。メンバーの中で特にファッションに関心のあるJAYは「キム・イェヨンビジュアルディレクターと初めてお仕事をすることになったんですが、とても楽しかったですし、成果物もいいものになってうれしいです。パン・シヒョクプロデューサーからはたくさんアドバイスをもらったのですが、その中でもタイトル曲の振り付けでコーラス部分はまるで1人が踊っているかのように、キレキレのダンスで表現できたらというアドバイスが記憶に残っています」とコメント。本作の収録曲「Blockbuster」にはTOMORROW X TOGETHERのYEONJUNがラップで参加しており、このことについてHEESEUNGは「YEONJUN先輩が本当にありがたくもフィーチャリングをしてくださいました。初めてほかのアーティストの方との作業ができたので、とてもワクワクしましたし、HYBE LABELSの先輩アーティストであるだけに、より光栄だと思いました」と述べた。SUNGHOONはJAYとともにYEONJUNのレコーディング現場に顔を出したそうで、SUNGHOONは「(YEONJUN)はとても情熱的にレコーディングされていてとても感動しました」とその光景を伝えた。
本作を締めくくるトラック「Interlude: Question」に名前がクレジットされたJAYは、JAKEとハイタッチを交わしたあと「トラックと歌詞だけをもらった状態で、各自ナレーションの配置などを決めて録音してプロデューサーにお聞かせしたんですが、僕のアイデアが採用されてうれしかったです」とコメント。またナレーションはJAYに加え、HEESEUNGとJAKEが参加していることも明かした。
「DIMENSION : DILEMMA」のリリースで達成したい目標や得たい“修飾語”についてはSUNOOが「ENGENEの皆さんにまず感謝を申し上げたいです。このアルバムでは韓国の音源チャートで、高い順位に登りたいです。また音楽番組でも1位を獲得したい。僕たちが『BORDER : CARNIVAL』で地上波音楽番組で初めて1位をいただいたのですが、そのとき本当に幸せでうれしかった記憶があるので、またその気分を感じたいという欲が少しあります。それに加えて楽曲がよくて、ステージも上手だという評価をいただければ、よりいいと思います」と語る。JUNGWONも「『あのパフォーマンスが素晴らしいグループは誰なんだ?』と関心を持ってもらいたいです。“第4世代のホットアイコン”を越えてK-POPグループの中で一番注目されたいです」と力強く語った。
2021年のうちに成し遂げたいことについてはJAKEがまず「僕だけではなくほかのメンバーも同じことを答えると思いますが、早くENGENEの皆さんにステージをお見せしたいです。早く会いたいです」とコメント。NI-KIは「多くの方々の応援と愛のおかげで、僕たちENHYPENは去年新人賞4冠を達成することができました。今年も多くの授賞式でご挨拶し、賞もたくさんもらうことができればと思います」と年末に控える授賞式への意気込みを語った。
その後、ENHYPENは「Tamed-Dashed」のパフォーマンスを初披露。カレッジ感のある衣装でさわやかなステージを披露した。ステージパフォーマンスのあと7人は世界中の記者から寄せられた質問に回答。「ENHYPENだけが持つ魅力は?」という質問にSUNOOは「僕たちの魅力は音楽。これまでもアルバムのタイトル曲を通じて、練習生から歌手としてデビューする瞬間、そしてデビューしたあとに感じた感情などを率直に伝えてきました。僕たちのまっすぐな気持ちや考え、感情などが聴いてくださる方に届いていると感じています」と話し、HEESEUNGは「違った魅力を持った7人がステージでパフォーマンスを通じて、1つのチームとしてつながるとシナジー効果が発揮されるので、その姿を多くの方々が楽しんでくださっているように思います」と7人の個性が魅力だと語った。サバイバルオーディション「I-LAND」を通じて結成されたENHYPENに、まもなく始まる「I-LAND 2」についてコメントが求められるとJAYは「今でも『I-LAND』当時の記憶は昨日のことのように覚えています。数多くの参加者と一緒に歌手という夢を持って参加して、その結果今の僕たちがいます。だからこそ初心を忘れないことが何よりも重要だと思います。夢に向かって挑戦しているすべての参加者の皆さん、いい結果を得られますことを願っています。応援しています」と話す。そして7人は「ファイティーン!」と声をそろえ、志願者たちにエールを送った。
アルバムの中で気に入っている楽曲についてHEESEUNGは「Just A Little Bit」を挙げ、「アコースティックバラードの曲で、特にお気に入り。完璧だと考えた自分の世界で今まで出会ってきた人とは違う君に出会った……そんな存在に出会った少年の話です。メンバーの声がユニークに感じられますし、ファンの皆さんの経験ともきっとよく似ていると思うので、共感されられる内容だと思います」とコメント。SUNGHOONは「Upper Side Dreamin'」がお気に入りだそうで「オールドスクール的な雰囲気と現代的な雰囲気が合わさったエレクトロパンクの曲です。メロディがとてもクセになるので、一度聴いただけでずっと頭の中をグルグル回るような曲です」と話した。最後に挨拶を求められたJUNGWONは「いつにも増して一生懸命準備をしました。よりよい姿とステージをお見せしていい思い出を作りたいです」と話し、グローバルメディアショーケースを締めくくった。
ENHYPENは「DIMENSION : DILEMMA」のリリースを記念したカムバックショーを本日19:00から開催。その模様はMnetを通じて放送される。
※記事初出時より、SUNOOの写真を1点追加しました。
音楽ナタリー @natalie_mu
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