小山田は、1994年と1995年に刊行された雑誌のインタビューでの、学生時代のクラスメイトや近隣学校の障がい者へのいじめ行為に関する発言がSNSを中心に取り沙汰されたことを受け、今年7月に「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」の作曲担当者を辞任。彼は昨日9月16日発売の週刊文春にて、一連の騒動についてのインタビューに応じており、また「海外の皆様も含めて、経緯や状況の説明をさせていただくべきと考え、あらためて認識を表明いたします」として、このたび日本語と英語で経緯説明および謝罪文を公開した。
小山田は該当雑誌に掲載された一部のいじめ行為について、「私が行わせたり、示唆や強要をしたといった事実は一切ありません」としながらも、「暴力行為を目にした現場で傍観者になってしまったことも加担と言えますし、その目撃談を語ってしまったことは自分にも責任があると感じ、当時は誌面の訂正を求めず、静観するという判断に至ってしまいました」と経緯を説明。また、露悪的なキャラクターを演じることで世間からの見られ方を変えようとしていたという当時の状況や、新しい友人との出会いや息子を授かったことによってもたらされた価値観の変化、罪悪感を感じながらもどのように発信すべきか判断できなかったというこれまでの心境などが語られている。
またこのたび公開された文章の中では、自身が音楽を手がけたNHK Eテレ「デザインあ」への思いも綴られており、彼はこの番組に携わったことについて「番組の成長と共に、私自身も大変多くのことを学ばせていただきました。そのような機会を10年間も与えていただけたことに、すごく感謝しています」と語っている。なお今後の活動や作品の発表については白紙の状態とのこと。最後に彼はこれからについて「自分の過去の言動やこれまでの態度を反省すると共に、社会に対してどのようなかたちで関わり、貢献していくべきかを個人としても音楽家としても、今まで以上に視野と意識を広げて考え、行動に移していきたいと思っています」と述べている。
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音楽ナタリー @natalie_mu
小山田圭吾、自身が語ったいじめ行為について経緯説明と謝罪文を公開
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