眉村ちあきが音楽隊率いてパフォーマンス、笑顔あり涙あり嫉妬ありのサンプラザ公演

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眉村ちあきのワンマンライブ「眉村ちあきの音楽隊」が9月17日に東京・中野サンプラザホールで開催された。

眉村ちあき(Photo by Ryo Higuchi)

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眉村ちあき(Photo by Ryo Higuchi)

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1人でステージに立つことの多い眉村が越智俊介(B / Shunské G & The Peas、CRCK/LCKS)、兼松衆(Key)、qurosawa(G / POLLYANNA)、小西遼(Sax / CRCK/LCKS)、吉田雄介(Dr / tricot)からなる“音楽隊”を率いてパフォーマンスする「眉村ちあきの音楽隊」。ライブの模様はStreaming+にて生配信され、全国のマユムラー(眉村ちあきファンの呼称)が眉村と音楽隊が織りなすステージを見守った。

眉村ちあき(Photo by Ryo Higuchi)

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虹色のライトに照らされた幕を前に開演を待ちわびるマユムラーたち。音楽隊の演奏に合わせて徐々に幕が上がると、眉村が投げキッスをしながら舞台に登場し、切ない恋心を表現した最新曲「モヒート大魔王」でライブを始めた。「今日は来てくれてありがとう! 元気ー?」と挨拶した眉村は舞台上を駆け回りながら、高ぶる感情を全身で伝える。そして「Individual」でリズミカルなラップや美しいハイトーンを放ち、さまざまな表現で楽曲の魅力を発信した。続く「開国だ」でホールをシリアスな空気で包み込んだあと、眉村は次の曲に向けてカウントを取り始める。彼女のマイペースなカウントを温かく見守る音楽隊の面々。眉村の突然のジャンプをきっかけにバンドメンバーが「I was born in Australia.」の演奏を始めると、その息の合ったコンビネーションに観客たちは驚きの表情を見せた。

眉村ちあき(Photo by Ryo Higuchi)

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ひさびさの有観客ライブということもあり、眉村はいつにも増してハイテンション。はやる気持ちを抑えるように呼吸を整えると、マユムラーのリズム感が問われる振り付けを急ぎ足でレクチャーした。するとすぐに「壁みてる」へと突入し、間奏ではファンが覚えたての振り付けを見せ、ホール内に一体感が生まれた。その後、ハイチェアに腰かけた彼女が披露したのは「夏のラーメンワルツ」。艷やかなバンドサウンドや兼松のコーラスによって同曲はジャジーにアップデートされた。

眉村ちあき(Photo by Ryo Higuchi)

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音楽隊が去ったあと、1人ステージに残った眉村。緊張感のあったバンドメンバーとのパフォーマンスから一転し、シュールな世界観が魅力の「東京留守番電話ップ」「顔ドン」でとびきりの笑顔を見せた。ここで突然、眉村は“フリースタイルミュージカル”を披露すると宣言。「私はロボットなのにどうしてこんなになっちゃうの?」「私はロボット こうやって3回改札で止められた だけどここへたどり着いた」といった独特な歌詞を、即興の演技やアコースティックギターの弾き語りを交えて届けた。約10分ほどのミュージカルをやりきった彼女は、ノスタルジックな「代々木公園」を涙ながらに歌ってソロパートを終えた。

「おばあちゃんがサイドスロー」を歌う眉村ちあき。(Photo by Ryo Higuchi)

「おばあちゃんがサイドスロー」を歌う眉村ちあき。(Photo by Ryo Higuchi)[拡大]

ギタリストとして活動する傍ら保育士の顔も持つqurosawaをステージへと呼び込んだ眉村。自身の恩師とqurosawaの意外なつながりを告白すると、「奇跡・神の子・天才犬!」のアコースティックバージョンを披露した。クールなダンスチューン「おばあちゃんがサイドスロー」の歌唱後、眉村は「ライブを1日5本くらいやってた時期もあったから、休みの日だと心が病むの。そんなとき心に追い打ちをかけたのがSNS。人を傷付けるところが目に入っちゃって悲しい。自分の心は自分で守ってほしいし……いやSNSは便利に活用すればいいとは思うんですけど、心が弱い人は使わないほうがいいです……という曲!」と言葉を選びながら楽曲について説明し、「やさいせいかつ」をカントリー調のアレンジでパフォーマンス。さらに彼女は「今からやる曲はずっと嫌いな曲でした」と胸の内を明かす。続けて「もっと手をかけて作った曲もあるのに、みんなが褒めるからです。謝ってください(笑)。そしてこの音楽隊にヤキモチを焼いています。なぜなら演奏がうまいからです。人に編曲してもらったほうが褒められるんだもん。悔しい! バンドを褒めたら私のことも褒めて! よーし、精一杯心を込めて歌います」と負けず嫌いな一面を見せ、自身を鼓舞するように「大丈夫」を歌い上げた。そして本編ラストには「悪役」でソウルフルなボーカルを届け、音楽隊メンバーや観客に手を振りながらステージを去った。

「眉村ちあきの音楽隊」の様子。(Photo by Ryo Higuchi)

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マユムラーのアンコールを求める拍手に応えて舞台に戻った眉村は「私についてこいよ」をアコースティックギターで弾き語り。さらに「あごけずりゆうこ」を音楽隊の華やかなサウンドに乗せて歌い、「お家に帰るまでがライブー! 今日はありがとうございました」と観客に感謝を伝えた。ここでライブは終演かに思われたが、閉じかかった幕の隙間から眉村が顔を出す。すると幕が上がり始め、ダブルアンコールへと突入した。約2時間のライブを締めくくったのが、先ほどのフリースタイルミュージカルで披露した即興ソング。この曲を音楽隊とのコラボレーションで再びパフォーマンスし、すべての曲目を終えた。「音楽って最高じゃん!」とステージに立つ喜びを噛み締める眉村。「あなたの帰り道に少しでも音楽の花が咲きますように」と祈りを捧げた彼女は名残惜しそうにステージをあとにした。

「眉村ちあきの音楽隊」の出演者たち。(Photo by Ryo Higuchi)

「眉村ちあきの音楽隊」の出演者たち。(Photo by Ryo Higuchi)[拡大]

眉村が音楽隊メンバーと収録した「悪役」のバンドバージョンは各種配信サービスにて配信中。本公演のアーカイブ映像はStreaming+にて9月24日まで公開されている。また彼女は10月24日に東京・日比谷公園大音楽堂にてワンマンライブ「ナントカサマーフェスティバル」を開催する。

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眉村ちあき「眉村ちあきの音楽隊」2021年9月17日 中野サンプラザホール セットリスト

01. モヒート大魔王
02. Individual
03. 開国だ
04. I was born in Australia.
05. 壁みてる
06. 夏のラーメンワルツ
07. DEKI☆NAI
08. 本気のラブソング
09. 東京留守番電話ップ
10. 顔ドン
11. ミュージカルMC
12. 代々木公園
13. 奇跡・神の子・天才犬!(Acoustic ver.)
14. おばあちゃんがサイドスロー
15. ブラボー
16. やさいせいかつ
17. 冒険隊 ~森の勇者~
18. 大丈夫
19. 悪役
<アンコール>
20. 私についてこいよ
21. あごけずりゆうこ
<ダブルアンコール>
22. ミュージカルMCで生まれた曲(Band ver.)

眉村ちあき 日比谷野外大音楽堂ワンマンライブ「ナントカサマーフェスティバル」

2021年10月24日(日)東京都 日比谷公園大音楽堂

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音楽ナタリー @natalie_mu

【ライブレポート】眉村ちあきが音楽隊率いてパフォーマンス、笑顔あり涙あり嫉妬ありのサンプラザ公演(写真12枚)
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