「10 BABYMETAL LEGENDS -EXHIBITION-」は、KOBAMETALが執筆した、BABYMETALの過去10年間のライブ活動を振り返るヒストリーブック「10 BABYMETAL LEGENDS」の刊行を記念して9月4~23日にHMV&BOOKS SHIBUYA、10月1~10日に大阪・HMV&BOOKS SHINSAIBASHIにて行われる展示イベント。会場ではBABYMETALの10年間の歴史が年表、写真、映像にて紹介されており、今年1月より東京・日本武道館で開催されたライブ「10 BABYMETAL BUDOKAN」でメンバーが着用した衣装も展示されている。
KOBAMETALは「10 BABYMETAL LEGENDS」を刊行した理由について「2020年の10月より行ってきた10周年イヤーの企画の中でご依頼いただいて、10周年を総括する形で出せればと思い執筆させていただきました」とコメント。書籍の内容ついては「BABYMETALは活動初期からライブに“LEGEND”という言葉を付けています。BABYMETALはライブの中で生きている存在で、彼女たちの活動=ライブみたいなもの。“LEGEND”は日本語では伝説という意味ですが、=ライブということで、ライブにフォーカスした内容になりました」と説明した。
グループのターニングポイントはなんだったのかと聞かれたKOBAMETALは結成時を挙げる。続けて「BABYMETALというグループ名が下りてきたときにすべてが始まりました。BABYMETALという言葉は、BABYとMETALというワードがキャッチーで小さなお子様からご年配の方まで一度聞いたら忘れない名前。日本の方からすると、ヘヴィメタルとベビーメタルという言葉遊びの引掛けもあります。なので、名前が下りてきたところがまずスタートです。そしてメンバーとの出会いももちろん大きいですし、今日まで関わってきてくれた皆さんとのいろいろが積み重なっています」と述べた。
また結成から10年が経ってメンバー自身にどのような変化があったのかと聞かれると「人間なので物理的に成長していっていますし、キャリアを重ねるごとに高い山を登ったらまた次の高い山を登って……というようにハードルを次々と上げていくような活動をしていますから、そこでも人間的な成長があったと思います。BABYMETALはリアルとファンタジーの融合とよく言われますが、マンガの世界のような出来事がまるでミラクルかのように次々と起こっていきます」とKOBAMETALは語る。また「とはいえ、山を登ったからといっておごることなく、常に真摯にこのプロジェクトに対して臨む姿勢は変わらないです」と10年経っても変わらない部分についても話した。
この書籍をメンバーが読んだのかという質問には「メンバーはまだだと思いますし、たぶんあんまり……(笑)。関心があるのかな? 本人たちは自分たちの作品を見返したりそんなにしないと思います。新しいことを常に上書きしていくタイプなので」とコメント。現在“LEGEND”を封印中のBABYMETALの活動については「僕も気になるんですよね。Only The FOX GOD Knowsという常套句があって、それはBABYMETALを司っているキツネ様のみぞ知るので、僕も期待しています」と語った。
10年の活動の中で、東京ドーム公演を成し遂げたり、海外の大規模フェスに出演したり、MetallicaやSlayerといった“メタルレジェンド”たちと競演したりと、さまざまな功績を残しているBABYMETAL。こういった景色を結成当初に思い描いていたのかと記者から聞かれたKOBAMETALは「ビジョンマップを見返すと、2012年に書いていたことがその4、5年後に実現していたこともあったんです。想定以上に大きくなった部分もあるんですけど、海外のメタルレジェンドと競演したいとか、そういうことも子供の夢のように書いていたんですよね。強い思いを持ち続けて、そこに向かって実直に努力していたし、メンバーを含め、チーム全体で1つの目標に向かっていくぞという思いを共有できたのが大きかったと思います。鋼鉄の魂(メタル・ハート)と呼んでるんですけど、強い心を持ちながらやり続けていくことが大事なんだなと思いました」と10年を振り返った。
コロナ禍で迎えた10周年イヤーについて聞かれるとKOBAMETALは、「自分やBABYMETALにかかわらず、地球上で暮らしている皆さんにとって(コロナパンデミックは)大きな出来事でした。この先いろんなことを変えていかなきゃいけない、変えてはいけないこともあると気付いた年でした。ただBABYMETALに関しては、こういう状況の中でもお客様に感染対策にご協力いただいて大きな事故やクラスターも発生せずに無事に武道館10公演をやり遂げられました。それは大きな武器になったと思います。お客様を含めて気持ちが1つになったのがよかったと思います」と述べる。「メンバーにメタル的なショーを行ううえでアドバイスなどを送ったのか?」と聞かれた際には「ダンスやコール&レスポンスの部分でのアドバイスはありますが、僕から『こういうメタルのアーティストを聴いたほうがいい』みたいなアドバイスはおそらく今までないです。BABYMETALの面白さはメタルど真ん中ではない人がやるメタルであることなので、逆に知らないでいてくれたほうが新しいものが生み出せると思ったんです。自分たちなりにBABYMETALのサウンドやダンス、お客さんのリアクションを咀嚼して解釈してアウトプットしてパフォーマンスしているのがBABYMETAL。メンバーに委ねているところはけっこうあります」と回答した。
囲み取材の最後、KOBAMETALは9月29日に発売されるエッセイ「鋼鉄(メタル)っぽいのが好き‐人生9割メタルで解決‐」をアピール。「売り上げはBABYMETALの次の活動などのために使います。私は1円もいただかない。メンバーと次のメタルのためにぜひ皆さんご協力いただければ」と話し、その場をあとにした。
音楽ナタリー @natalie_mu
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