Ken Yokoyamaの2年ぶりツアー終幕、ガイドライン下でパンクロック鳴らし「これはこれでいいと思う」

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Ken Yokoyamaが7月にライブツアー「4Wheels 9Lives Tour」を行った。

Ken Yokoyama(Photo by Teppei Kishida)

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このツアーは5月にKen Yokoyamaがニューアルバム「4Wheels 9Lives」をリリースしたことを記念して行われたもので、彼らがツアーを行うのは約2年ぶりとなった。バンドは7月5日の大阪・Zepp Osaka Bayside、12日の東京・Zepp Haneda(TOKYO)、15日の愛知・Zepp Nagoyaの計3カ所で、新型コロナウイルスの感染拡大予防ガイドラインに沿ってライブを実施。この記事では東京公演の模様をレポートする。

横山健(Vo, G)(Photo by Teppei Kishida)

横山健(Vo, G)(Photo by Teppei Kishida)[拡大]

横山健(Vo, G)は登場するなり「今日は見ての通り椅子があって、ガイドラインの中でライブをやります。やっちゃいけないことは皆さんわかってると思うのね。その中で自由に楽しんでいってください!」と観客に呼びかける。ライブは「I Go Alone Again」でスタート。コロナ禍になる前であればモッシュやダイブが起こるようなメロディックパンクチューンだが、オーディエンスは横山の呼びかけ通り、椅子の前で拳を突き上げたり体を揺らしたりと、ガイドラインに沿って演奏を楽しんだ。

EKKUN(Dr)(Photo by Teppei Kishida)

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この日はニューアルバムの収録曲を中心にセットリストが構成されたが、なつかしい楽曲も披露された。横山の「何年ぶりにやるか、という曲をやろうか」という前置きから、バンドは1stアルバム「The Cost Of My Freedom」の収録曲「The Story Of The Fallin' Sleet」をプレイ。荒々しいギターリフとパフォーマンスでオーディエンスを圧倒した。MCでは横山があっけらかんと下ネタを話してから、コロナ禍のライブでのMCについて言及。「“いいこと言う合戦”には参加したくないんだよね。みんながやっていると言うつもりもないけど」と自身の思いを述べた。「Punk Rock Dream」では横山がマイクスタンドをセンターから下手に移動させ、ステージのふちギリギリの場所での熱量の高いパフォーマンスでオーディエンスを熱狂させた。

リクエストコーナーの様子。(Photo by Teppei Kishida)

リクエストコーナーの様子。(Photo by Teppei Kishida)[拡大]

ライブ初披露となったのはニューアルバムの収録曲「Without You」。泣きメロのギターリフが場内に響き渡ったこの曲の演奏を経て、バンドはニューアルバムから「Angel」を勢いよくプレイし、バンドの最新のモードを打ち出した。中盤にはKen Yokoyamaのライブではおなじみのリクエストコーナーが用意された。普段であればバンドに演奏してほしい楽曲を観客が口々に叫ぶ光景が見受けられるが、横山はこの日、観客にTwitterで「#jungrayお願い」というハッシュタグを付けて希望の楽曲名をその場で投稿するようにと声をかけた。横山はスマートフォンを見て悩みながら、HAWAIIAN6に自身が提供した楽曲「TINY SOUL」を弾き語りで披露。さらにリクエストに応えて2018年リリースの「Songs Of The Living Dead」より「WALK」をバンドで演奏し、ファンを喜ばせた。

Hidenori Minami(G)(Photo by Teppei Kishida)

Hidenori Minami(G)(Photo by Teppei Kishida)[拡大]

Jun Gray(B)(Photo by Teppei Kishida)

Jun Gray(B)(Photo by Teppei Kishida)[拡大]

ここまでメロディックパンクチューンを中心に演奏してきたKen Yokoyama。「Yellow Trash Blues」ではローテンポでブルージーなサウンドを奏でて、ファンにバンドの多面的な魅力を伝えた。横山は「いろんなしがらみがあったと思うのに、来てくれてありがとうな。今日はこの会場に1000人いるんだよ。これだけの人がいると勇気が湧くし、これからもやっていきたいって気になるよ」と真摯に語る。その直後、「ちょっと待って、これもしかして“いいこと言う合戦”に参加しちゃったのかな!(笑)」と言って笑いを誘った。さらに彼は「カオスな空間を作るのを目的にライブをやってたんだけど、今日みたいなライブをやってみるとそればっかじゃなくてもいいなと思ってさ。もちろんさみしい部分もあるよ。パンクロックのライブは暴れに来て、日頃の鬱憤を晴らす場所でいいと思ってるからさ。コロナが明けてからの楽しみ方は君らに任せるよ。でもKen Yokoyamaを観るときは絶対暴れなきゃいけないわけじゃないっていうのは伝えておこうかな。現に今日も、いつもだったら後ろのほうに行かざるを得ない女性の方たちが最前で観れていてさ、これはこれでいいことだと思うんだよね。今後のことはツアーが終わってから決めるつもりだけど、この形の中でもなんとかやっていこうと思う」と語った。アンコールでは、横山が「感謝の気持ち」だと前置きしてから、4人は晴れやかな表情で「I Love」を演奏した。

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Ken Yokoyama「4Wheels 9Lives Tour」2021年7月12日 Zepp Haneda(TOKYO) セットリスト

01. I Go Alone
02. I'm Going Now , I Love You
03. 4Wheels 9Lives
04. The Story Of The Fallin' Sleet
05. Forever Yours
06. Cry Baby
07. Punk Rock Dream
08. Helpless Romantic
09. Let The Beat Carry On
10. Without You
11. Angel
12. TINY SOUL
13. WALK
14. Yellow Trash Blues
15. I Won't Turn Off My Radio
16. Believer
17. Still I Got To Fight
18. While I'm Still Around
<アンコール>
19. I Love

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