XIIX最新アルバム「USELESS」ツアーでライブの喜びを表現「もう次のライブがやりたい」

XIIXのライブツアー「XIIX LIVE TOUR『USELESS』」の東京公演が、6月1日に昭和女子大学 人見記念講堂にて行われた。

このツアーはXIIXが今年2月にリリースした2ndアルバム「USELESS」のレコ発ツアーで、初日の東京公演はバンドにとって初のホール公演となった。開演時刻を迎えたステージには斎藤宏介（Vo, G）と須藤優（B）、そしてサポートメンバーの山本健太（Key）、河村吉宏（Dr）、HIRORON（DJ, Manipulator）が軽やかな足取りで現れる。須藤のダイナミックなベースソロから1曲目「Halloween Knight」が始まると、オーディエンスも心地よさそうに体を揺らして彼らのサウンドに応えていた。「LIFE IS MUSIC!!!!!」「No More」のポップなサウンドを奏でたあと、斎藤は2枚のアルバムを携えて行う今回のライブについて「前回までは持ち曲全曲でようやく1時間という感じだったので……（笑）。『あの曲をやろうか？』みたいな楽しみは初めてなので、僕らも楽しんでいこうと思います」と気合いを見せた。

独特なリズムを会場に響かせた「フラッシュバック」、斎藤のハイトーンが冴えた「Light & Shadow」に続いては、山本のエレピのイントロから「Fantome」をメロウに聴かせる。「おもちゃの街」は涼やかなサウンドから徐々にアンサンブルの熱量を増していき、オーディエンスもメンバーの熱演に引っ張られるように熱い手拍子を送っていた。

中盤のMCでは斎藤が「いい演奏ですね……」としみじみと語る。初のホールライブの感触を尋ねられた須藤は「気持ちいいですよ。こういう時世なのに（ライブを）できてうれしいです」と笑顔で明かした。その須藤が「今日は一粒万倍日なんです。うちらは（1stアルバムの）『White White』の発売日もそういう日だったんですよ」という暦の上での吉日について話題を振ると、斎藤は「それって何がいいんですか？（笑） 僕らは全然知らないので」とストレートに返す。それに対し須藤は「……すごい、気分がいいんですよ（笑）」と曖昧な答えを返し、場内の笑いを誘った。

サポートメンバーの3人がステージから去り、斎藤と須藤のみで披露されたのは「E△7」。原曲のビートから一転し、会場を温かい空気で満たしたあとは「ZZZZZ」「Regulus」と「USELESS」の収録曲を連投していく。「Stay Mellow」ではスタイリッシュなアンサンブルで、「Vivid Noise」ではストレートなロックサウンドでオーディエンスを大いに盛り上げた。

終盤のMCで斎藤は、ステイホーム期間に重なった「USELESS」制作時期を「家に缶詰めになりながら毎日作っていたけど、音楽から離れられないと実感した」と振り返る。そして「次の曲は僕らの音楽への愛を表現しました」と語り、青い照明に照らされながら「like the rain」をゆったりと奏でた。

テレビアニメ「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」のエンディング主題歌でもある疾走感に満ちた最新曲「アカシ」を披露したあとは「あれ」のトリッキーなサウンドでオーディエンスを翻弄。曲中にはHIRORONと山本、須藤と河村がパワフルなソロ合戦を繰り広げる。本編最後は「Answer5」の熱いパフォーマンスで締めくくられた。

アンコールを求める盛大な拍手に迎えられてステージに再登場した斎藤は、XIIXとしての活動の楽しさを「ライブが終わった瞬間にもう次のライブがやりたいんですよ。今日ももう……まだアンコールがあるけど（笑）」と明かし、須藤も「わかるわかる！」と同意する。斎藤が「昨日も曲作ってたよね」と止まらない制作意欲について語りかけると、須藤は「前のめりよね。まあ（新曲は）今日はやらないんですけど（笑）」と出し惜しみして場内の笑いを誘った。

2人の和やかなやり取りのあとはこの季節にぴったりな「Endless Summer」、そしてアルバムのリード曲「ユースレス・シンフォニー」を披露。華やかなサウンドでライブのエンディングを彩った。

今回のツアーは本日6月8日に行われた大阪・なんばHatch公演に続き、各地でのライブイベント出演を経て12月にも開催される。XIIXのオフィシャルサイトでは12月公演のチケット先行予約を6月13日まで受付中。