蒼井翔太が5年ぶり日本武道館で挑戦、歌声とピアノ伴奏のみで思い伝える

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蒼井翔太が3月6日に東京・日本武道館で無観客生配信ライブ「蒼井翔太 ONLINE LIVE at 日本武道館 うたいびと」を開催した。

蒼井翔太

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蒼井にとって2016年以来、5年ぶりとなる日本武道館公演。当初は有観客でのライブが計画されていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響によって無観客の配信公演として行われることとなった。今回、ステージに立つのは蒼井とピアニストの工藤拓人の2人のみ。ライブ発表時、蒼井は「昨年のツアーが中止になってしまい悔しい思いをした分と、この日まであたためてきた想いを全力でぶつけたい。そしてその全力を『歌一本』に込めたい」「コンプレックスだったけど今は僕の最高の武器であるこの『声』で、どれだけのことができるかわかりませんが、できるだけ多くの方の背中を押せるように、力の限り、想いの限り歌います」と初の試みに意気込んでいた。

蒼井翔太

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真っ白な衣装を身にまとって、ゆっくりと日本武道館のステージに進み出た蒼井。緊張感のある空気の中、蒼井は深く息を吸い込むと「Harmony」をそっと歌い始めた。その卓越した歌唱力や表現の豊かさはこれまでも多くの人々の心を惹き付けてきたが、このライブでは歌声と鍵盤のみのシンプルな編成によって、細かな息づかいやビブラート、言葉の響きもより際立つ。疾走感あふれる音源とは異なるピアノアレンジによって、希望に満ちた言葉の1つひとつが丁寧に届けられた。

「蒼井翔太 ONLINE LIVE at 日本武道館 うたいびと」の様子。

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続いて「汝の言霊」がたおやかに歌われると、その歌声に魅了された視聴者の感嘆の声がチャット欄に流れていった。さらにこのライブではピアノアレンジになるとは予想されていなかった曲も多く披露され、視聴者を驚かせる。そのうちの1曲、ヘヴィなロックナンバー「イノセント」では、蒼井の歌声と鍵盤の強弱が連動していくようにエモーショナルな演奏が繰り広げられた。ロストラブソング「spilt memories」では、暗闇の中で蒼井の美しい横顔を捉えるカメラワークも相まって幻想的な雰囲気が漂う。ピアノのみのシンプルなアレンジによって、歌声にあふれる切ない感情がよりダイレクトな形で届けられた。

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蒼井は新型コロナウイルスの影響で昨年のライブツアーが中止になってしまったことを振り返り、「ツアーができないというのはとても残念で。ただ、残念な気持ちだけが膨れ上がっていたのではなくて、それと同時に日本武道館でライブができるというお話をいただいたときは、今日この日に向けて皆さんにどんな気持ちを伝えようか、どんな思いをぶつけようか、そのワクワクが1日1日とても大きく膨らんでいきました」と語る。そして「5年ぶりに日本武道館に立たせていただけるのであれば、今回はピアニストさんの演奏と僕の声の2つだけで、精一杯歌って、皆さんにこれまでの思いをぶつけたいなという思いで、このようなコンセプトになりました」と思いを述べた。

「蒼井翔太 ONLINE LIVE at 日本武道館 うたいびと」の様子。

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和の要素が強いロックナンバー「零」では、艶やかなピアノアレンジによって凛とした空気が広がる。民謡のような発声から始まったのは「愛のささめきごと」。神秘的な紫のライトに照らされながら、蒼井はこぶしを効かせながら儚くも美しいメロディを歌い上げ、すさまじい声量と表現力で視聴者を圧倒した。

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「僕のすべてを詰め込んだ曲になります。届きますように」と述べ、蒼井が歌い始めたのは自身で作詞作曲した「I am」。思いの詰まった言葉を紡ぎ、間奏では「ここからは僕が今から歌う旋律を覚えて皆さん一緒に歌ってください。離れていても心はひとつ」と呼びかけて画面の向こうにいるファンと歌声を重ねた。その後、蒼井はフィンガースナップで楽しげにリズムを取りながら、R&Bナンバー「flower」を披露。花のようなカラフルなライトをバックに、流麗な鍵盤の音色とともに伸びやかな歌声が響きわたった。

「蒼井翔太 ONLINE LIVE at 日本武道館 うたいびと」の様子。

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ダンスチューン「SMILE SMILE SMILE」はジャジーなピアノアレンジに大胆に変貌を遂げる。ファンクナンバー「SPOTLIGHT」ではタンバリンの音も加わり、ソウルフルな歌声が心地のいい空気を生み出した。ミステリアスなムードの「Fake of Fake」を披露したあと、蒼井はこの日を迎えられたのはファンのおかげだと感謝の言葉を述べる。そして「普段、僕からは1人ひとりにいろんなお手紙やコメントのお返事をできないんですけど、それがすごくもどかしくて。どうしても皆様にお返事をしたい。どうしてもありがとうを伝えたい。その思いが強くて、蒼井翔太として初めて作詞作曲をした、皆様へのお返事の歌があります」と告げ、ファンへの思いを込めて作詞作曲した「君のとなりで」をこの日披露したどの曲よりも優しく歌い上げた。

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「しっとりと終わろうと思っていたのですが、やっぱり皆さんとは笑顔でお別れしたいと思います!」と蒼井が明るく述べ、軽やかに披露したのはラストナンバー「Hungry Night」。チャット欄に「しょーたん!」コールが沸き起こり、温かな空気の中でライブは幕引きとなった。

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蒼井翔太「蒼井翔太 ONLINE LIVE at 日本武道館 うたいびと」2021年3月6日 セットリスト

01. Harmony
02. 汝の言霊
03. イノセント
04. spilt memories
05. 零
06. 愛のささめきごと
07. I am
08. flower
09. SMILE SMILE SMILE
10. SPOTLIGHT
11. Fake of Fake
12. 君のとなりで
13. Hungry Night

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音楽ナタリー @natalie_mu

【ライブレポート】蒼井翔太が5年ぶり日本武道館で挑戦、歌声とピアノ伴奏のみで思い伝える(写真21枚)
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