アニソン界を第一線で牽引してきた、影山ヒロノブ、遠藤正明、きただにひろし、奥井雅美、福山芳樹からなるJAM Project。映画では460日間にわたる5人への密着取材によって、メンバーさえも知らなかった“誰も見たことのないJAM Project”を映し出す。
JAM Projectが舞台挨拶を行うのは、結成から20年の歴史の中で今回が初めて。ニッポン放送の吉田尚記アナウンサーによる進行のもと、メンバーは少し緊張した面持ちで映画の見どころや感想を語った。遠藤は映画について「自分が映画になるのは初体験なので恥ずかしかったですね。これまで素の自分を語るという機会はあまりなく、ずっと歌で表現してきたので、すごく緊張しました」とはにかみながらも、「最終的には監督さんに心の内まで全部ぶちまけました。(監督に)引き出されたのかなと思います」と語る。きただには「この映画ではメンバーみんなが熱く語ってますが、特にニューヨークの居酒屋でのシーンをぜひ観ていただければと思います」と見どころを挙げた。
奥井は「普段は音楽で自分たちの言いたいことを伝えて、生きた証を残してるんですけど、映画ではインタビューをしていただいて。もし自分の寿命が尽きて亡くなってしまったとしても、今回映画になったことで生きた証を本当に残せたなと思いました」と感慨を述べ、「みんながインタビューで語ってることは、お酒が入ってる打ち上げでも話さないですね。私はみんなのインタビューを観て、よりJAMが好きになったんです。愛着が湧きました」と顔をほころばせる。福山も「ほかのメンバーのコメントは聞いたことなくて知らなかったことなので、映画を観て感動してしまいました。自分の映画を見て泣くことがあるのかって思ったぐらい」と語り、ライブシーンについて「何しろ音がいいです! 映画館で自分たちの演奏を聴いたことがなかったので、これが最初で最後というくらい、いい音で聴けたなと思います」とうれしそうに話した。
影山は映画の内容について「前半と後半で、大きく2つに分かれてるような気がしたんですよね」と語り、「前半は俺たちが駆け抜けてきた20年間をすごく気持ちよく見せてくれると思います。そこから1転して、後半は……20年やっていくと、いろんな葛藤とか、マンネリズムとの戦いがあるんです。勢いで曲を作っていた頃とは違って1曲作るのに時間がかかるようになり、そこに加えてコロナ禍が始まって。この映画には明るいドキュメンタリーと、自分たちの人生をシリアスな目で見て悩んでる部分の、両方が入ってると思います」と述べた。吉田アナウンサーから「“GET OVER”という映画タイトルにちなんで、これから乗り越えたいことは?」と尋ねられると、影山は「まずは去年できなかった20周年記念ツアーのリベンジは最短距離でやっぱりやりたいですよね。まだいつできるのかは見えない。でも、絶対俺たちはやるんですよ。間違いなくやる。それは大事。今はレコーディングをやってるんですけど、この映画が公開されることになって、曲作りに対するモチベーションが上がってるので、早く次の作品をみんなに届けたいと思います」と意気込んだ。
舞台挨拶の後半では、2月18日に60歳の誕生日を迎えた影山をメンバーみんなでお祝い。さらにサプライズゲストとして、映画の指揮を取った
最後には影山が「俺たちってファンのみんなにとって力強い兄貴であったり、憧れのお姉さんだったり、変なおじさんだったりすると思うんですが、この映画はそんな俺たちからみんなに送るエールだと思ってほしいです。いつまでも夢を追いかけなきゃいけないし、追いかけたい。“乗り越えていく”ということは苦しいけど、一番楽しいことだと思うんです。それをしっかり受け止めてほしいなと思います」とファンにメッセージを贈り、舞台挨拶を締めくくった。
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「身内からついに還暦」JAM Project初の舞台挨拶で影山ヒロノブの誕生日をお祝い https://t.co/IgQd1H2fSd