SPYAIRは昨年7月に初の配信ライブを行い、その後テレビアニメ「ハイキュー!! TO THE TOP」第2クールエンディングテーマの「One Day」、映画「銀魂 THE FINAL」主題歌の「轍~Wadachi~」といった新曲を発表。今回の配信ライブは「轍~Wadachi~」の発売記念、および昨年コロナ禍により中止となった結成15周年、メジャーデビュー10周年企画のリスタートを飾るライブとして行われたもので、過去の「ハイキュー!!」「銀魂」への提供曲を中心としたセットリストで世界中のファンを楽しませた。
1曲目に披露されたのは「サムライハート(Some Like It Hot!!)」。IKE(Vo)は花道でタオルを振り回し、配信で楽しむファン、そして「轍~Wadachi~」購入者、ファンクラブから抽選で選ばれ会場に招かれたファンに向け「誰かいませんか?」と呼びかけるように熱唱した。「ようこそ、SPYAIRの配信ライブへ!」とIKEが叫んだあとは「ジャパニケーション」へ。映像にはサイケデリックなエフェクトがかかり、配信ライブならではの演出がファンを驚かせる。「アイム・ア・ビリーバー」では会場上方を飛ぶドローンが、ステージや客席の様子を立体的に捉えた。
IKEは2回目の配信ライブを迎えた心境を「ひさしぶりなんでちょっと戸惑ってますけど、一緒に楽しみましょう!」と明かし、「最近2曲新曲を出しました。その中の1曲を披露します」と「One Day」を紹介した。演奏時にはステージ前方に火花が上がり、4人の熱演を彩る。その後はMOMIKEN(B)、KENTA(Dr)のパワフルな重低音にUZ(G)のエモーショナルなギターが重なる「I Wanna Be...」、IKEの力強くも切ないボーカルが響き渡った「サクラミツツキ」と、「銀魂」への提供曲が連続で披露された。
ライブ中盤のMCではIKEがメンバーを代表し、3月31日にニューアルバム「UNITE」をリリースすることを発表。IKEは「メンバーそれぞれで曲を持ち寄ったり、今までとはひと味違ったアルバムになっています」と待望のニューアルバムへの期待を煽った。さらにアルバムツアーを4月から開催することを明かすとファンは大喜び。IKEは「ライブを企画しないとSPYAIRじゃないんで、今年はライブをちゃんとみんなに届けていこうと思います」と、2021年の活動への意気込みを力強く語った。
続く「スクランブル」ではスクランブル交差点の映像をオーバーラップさせる演出が、楽曲の世界に広がりを持たせる。その後4人はステージにスモークが立ち込める中で「現状ディストラクション」を疾走感たっぷりにパフォーマンス。「イマジネーション」ではIKEがステージに膝を付いてカメラに食らい付くように熱唱し、「RAGE OF DUST」では渾身のヘビーなサウンドを鳴らすUZ、MOMIKEN、KENTAの姿をドローンカメラが臨場感あふれる映像で届けた。
その後はIKEの「お客さんが入っている中で演奏することをイメージした曲だったけれど、配信ライブを通じて届けようと思います」という言葉から、ライブでは初披露となる「轍~Wadachi~」へ。IKEの言葉を裏付けるように4人は配信用のカメラ、そして2階席を見つめながらそれぞれの音を丁寧に鳴らした。
最後の曲に入る前、IKEは「声は出せないけど、みんなの気持ちから出てくる声をしっかり受け止めます」と語り、「SINGING」を熱唱。画面にはファンの合唱を促すように歌詞が表示され、配信を楽しむオーディエンスはチャット欄を通じてそれぞれの声を届けていた。演奏を終えるとIKEはファンに挨拶し、「2月、そして4月からライブを行います。夏にも楽しいことを企画しているので、今年1年遊んでいきましょう!」と、アニバーサリーイヤーのリスタートを力強く宣言した。
このライブのアーカイブ映像は明日2月2日まで配信中。ニューアルバム「UNITE」の収録内容など、詳細は後日発表される。
「SPYAIR digital LIVE RE:10th Anniversary~KICK OFF~」2021年1月31日 セットリスト
01. サムライハート(Some Like It Hot!!)
02. ジャパニケーション
03. アイム・ア・ビリーバー
04. One Day
05. I Wanna Be...
06. サクラミツツキ
07. スクランブル
08. 現状ディストラクション
09. イマジネーション
10. RAGE OF DUST
11. 轍~Wadachi~
12. SINGING
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