ヒトリエはライブ当日に3人体制で初の楽曲「curved edge」を配信リリース。今回のライブはこの新曲リリースを記念した公演で、YouTubeで行われた生配信のチャット欄には開演前からファンの期待のコメントが多数寄せられた。
開演時刻に会場の様子が映し出され、シノダ(Vo, G)、ゆーまお(Dr)、イガラシ(B)が順番に現れる。最初にシノダがギターを掻き鳴らしながら歌い始めたのは「ポラリス」。新しい一歩を踏み出すことを歌ったこの曲でライブの幕開けを飾ると、シノダは「ヒトリエです、よろしくどうぞ!」と絶叫。イガラシがトリッキーなベースを奏でた「センスレス・ワンダー」のあと、シノダは「初手から飛ばしすぎた……(笑)」と苦笑いしつつ「どんどんやっていきたいと思います」とさらなる熱演を誓った。
「Namid[A]me」をクールに聴かせ、「伽藍如何前零番地」では複雑なメロディラインとアンサンブルで視聴者を翻弄。シノダは今年10月に行った初の配信ライブ「ヒトリエ BEST ALBUM RELEASE 生配信ライブ“4”」を振り返り「前回の最後に私はこう言いました。『次はライブハウスでお会いしましょう』と……ウソだった……(笑)」と、ライブハウスでのファンとの再会が叶わなかったことを悔やむ。そしてさまざまなアーティストのサポートメンバーとして先に有観客ライブのステージに立ったイガラシとゆーまおに「お前らは人前でやってるもんな!?」と毒づいていた。
その後、シノダは「ここから何曲かハンドマイクでお送りいたします」と話し、ギターを置いてマイクを握った。イガラシとゆーまおが丁寧にリズムを刻んだ「SLEEPWALK」ではwowakaのコーラスが重ねられ、「Loveless」ではシノダがステージを縦横無尽に歩きつつ妖艶な歌声を響かせる。シノダのシャウトから始まり、3人それぞれが疾走感たっぷりのプレイを繰り広げた「劇場街」、緻密なビートでファンの心を躍らせた「トーキーダンス」と、中盤でもヒトリエの世界を印象付ける楽曲が次々と披露される。「この終わりゆく2020年に、wowakaより愛を込めて!」というシノダの言葉から「アンノウン・マザーグース」が始まると、グルーヴィなサウンドとシノダの早口のボーカル、そして初音ミクの涼やかなコーラスの調和が唯一無二の空間を生み出した。
ここでシノダは「来年ヒトリエはメジャーデビューして7周年です。その周年を記念して1月21日と22日に、EX THEATER ROPPONGIを押さえてあります」とひさびさのライブの開催を明かし、ファンを大喜びさせた。「そんな僕たちヒトリエの始まりを象徴する曲を今からやります」という言葉から「カラノワレモノ」、そして「青」へ。エモーショナルな演奏で配信を見守るファンを感動に導いた。
最後の曲に入る前、シノダはこの日リリースされた新曲「curved edge」のミュージックビデオがライブ終演後に公開されることをアナウンス。さらに「これはすげえ近い未来の話。一番遠い未来の話をしましょう、2月17日に『REAMP』というアルバムが出ます」と、3人体制で初めてのフルアルバムリリースを発表し、ファンを大喜びさせた。ラストに披露されたのはもちろん「curved edge」。重厚なアンサンブルでバンドのさらなる進化をアピールし、アルバムへの期待を煽ってライブを締めくくった。
終演後のメンバー3人からのコメントも到着。シノダは「はしゃぎ過ぎて酸欠になりかけましたが、無観客でも酸欠になりかけられるので、人間の可能性は無限大だな、と思いました」、イガラシは「映像が届く先にそれぞれが在ればいいなと思い浮かべながらのライブでした」、ゆーまおは「早くお客さんが目の前にいる状態でライブがしたいと強く思う日になりました」とそれぞれ感想を語っている。なお、今回の配信ライブの模様は本日8日21:00までアーカイブ映像が公開されている。
ヒトリエ コメント
シノダ(Vo, G)
本日の配信ライブは横浜ベイホールで行われました。
僕が敬愛する映画スワロウテイル(自粛期間中に久しぶりに見た)のロケ地と今日初めて知って、いてもたってもいられなくなった感じが全面に出たライブになったと思います。はしゃぎ過ぎて酸欠になりかけましたが、無観客でも酸欠になりかけられるので、人間の可能性は無限大だな、と思いました。
今日初めて新曲「curved edge」をステージで演奏しました。上手くやれたか些か不安ですが、これからもっとカッコよく演奏出来るようになると思います。これからも
イガラシ(B)
それぞれの顔と感情が渦巻くライブの熱気とは比べられませんが、映像が届く先にそれぞれが在ればいいなと思い浮かべながらのライブでした。
配信中にお知らせした通り、来年アルバムをリリースします。
ヒトリエとしての新しい音楽の正解はわかりません。
それでも、「個性が際立った個々の楽器がぶつかりあって最大値を出すようなバンドが好きだ」と常々言っていたwowakaと過ごした時間は今も自分たちの中にあって、だから素直に音を出しました。
ゆーまお(Dr)
ライブ配信、ありがとうございました。
早くお客さんが目の前にいる状態でライブがしたいと強く思う日になりました。
新しいアルバムは三人が音を出せばヒトリエになるのか、と感じる一枚になったなと思うけど、みんなが聴いたらどう感じるんだろうな。すごく気になるよ。楽しみにしててね。
ヒトリエ「HITORI-ESCAPE 2020」2020年12月7日 セットリスト
01. ポラリス
02. センスレス・ワンダー
03. Namid[A]me
04. 伽藍如何前零番地
05. SLEEPWALK
06. Loveless
07. 劇場街
08. トーキーダンス
09. アンノウン・マザーグース
10. カラノワレモノ
11. 青
12. curved edge
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