SUPER★DRAGONが“箱の世界”から夜明けへ向けて駆け出した「DRA FES 2020」

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SUPER★DRAGONが11月15日に毎秋恒例のライブ「DRA FES 2020」を、オンラインにて開催した。

SUPER★DRAGON「DRA FES 2020『BOX WORLD』」の様子。(撮影:笹森健一)

SUPER★DRAGON「DRA FES 2020『BOX WORLD』」の様子。(撮影:笹森健一)

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「DRA FES」は通常のライブとは異なる趣向で行われているファン感謝イベント。今年は第1部を「龍崎高校学園祭」と銘打って結成からの5年間を振り返る内容を、第2部を「BOX WORLD」と銘打ってスパドラならではの圧倒的なパフォーマンスを中心とした内容を届けた。この記事では第2部の模様を中心にレポートする。

SUPER★DRAGON「DRA FES 2020『龍崎高校学園祭』」の様子。(撮影:笹森健一)

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第1部「龍崎高校学園祭」はメンバー全員が“龍崎高校”の学生として学ラン姿で登場し、「Monster!」で学園祭の幕開けを飾った。ユニット別の楽曲も披露され、田中洸希、池田彪馬、松村和哉のW.G.B(ワルガキボーイズ)は「Cross Counter」を、ジャン海渡、古川毅、志村玲於は「ゲラゲラ」を、飯島颯、伊藤壮吾、柴崎楽は「NICHIYOUBI」をパフォーマンス。それぞれの個性が光るステージでファンを魅了した。また円熟味を感じさせた年長組のファイヤードラゴン、メンバー全員が現役高校生である年少組のサンダードラゴンによるパフォーマンス対決、大喜利やトークコーナーなど多彩な企画でファンを大いに楽しませた。

SUPER★DRAGON「DRA FES 2020『BOX WORLD』」の様子。(撮影:笹森健一)

SUPER★DRAGON「DRA FES 2020『BOX WORLD』」の様子。(撮影:笹森健一)[拡大]

第2部「BOX WORLD」は、ライブハウス全体をステージとして使用する斬新な演出でファンに多数の驚きを届けた。開演時刻になると「ここを出られた者は誰一人としていない」という意味深なメッセージが映し出され、続いて漆黒の衣装に身を包んだ9人の姿が映し出され、最初に披露されたのは12月23日リリースのミニアルバム「Burn It Black e.p.」に収録される新曲「BLACK BOX」。床面からのライティングや巨大スクリーンの映像を通じ、楽曲の世界を表現する。その後9人はステージを飛び出し、会場の通路を走り抜けながら「hide-and-seek」をパフォーマンス。舞台裏やロビーを縦横無尽に走り回るメンバーの姿をカメラが追い続け、タイトル通りのかくれんぼを繰り広げた。

「PANDORA」をパフォーマンスする池田彪馬、松村和哉(写真左より)。(撮影:笹森健一)

「PANDORA」をパフォーマンスする池田彪馬、松村和哉(写真左より)。(撮影:笹森健一)[拡大]

「Mr.GAME」ではフロアに建てられたタワーにメンバーが登り、立体感のあるパフォーマンスを展開。MCで古川は「しょっぱなからこんな黒ずくめの男たちに翻弄されているかと思いますが……」とファンの気持ちを代弁する。各メンバーの自己紹介を経て、ジャンの「世の中には開けてはいけないものがたくさんあります。でも、開けてからじゃないと気付かないこともあります。Let's open the PANDRA BOX.」という言葉に続き披露されたのは「PANDORA」。この曲のプロデュースを務めた池田は、ステージ中央の立方体の中でただ1人アームチェアに堂々と腰掛けて色気のある歌声を響かせる。2手に分かれてのフォーメーションダンスで魅せた「WARNING」、青い照明と黒い衣装が楽曲に新たな表情をもたらした「Don't Let Me Down」、スクリーンに映る夜景が曲の世界を鮮やかに彩った「City Noise」と、その後も9人のパフォーマンス力の高さを感じさせる楽曲が次々と繰り出された。

「Set It Off」をパフォーマンスする田中洸希、ジャン海渡、松村和哉(写真左より)。(撮影:笹森健一)

「Set It Off」をパフォーマンスする田中洸希、ジャン海渡、松村和哉(写真左より)。(撮影:笹森健一)[拡大]

ダンサーたちがアグレッシブなダンスを繰り広げる中、金網で作られた立方体に閉じ込められたジャン、池田、田中が荒っぽい声を響かせた「Set It Off」のあと、「La Vida Loca」ではカメラが低い位置からメンバーのパフォーマンスを捉え、迫力満点の映像を届ける。映像をはさみ青を基調とした衣装に改めた9人は、「Dragonfly」を披露。再びタワーに登り、文字通り縦横無尽に会場を駆け回ってのパフォーマンスで楽しませた。「SUPER★DRAGON」をパワフルに歌い踊ったあとは、激しく明滅する照明の下で松村とジャンのラップが炸裂する「BADASS」へ。その後も9人は手を緩めず、「Untouchable MAX」の高速のダンスで魅了した。

今年6月から行ってきた配信ライブを経た今回の公演を、古川は「6月から地に足を付けてやってきましたけど、また今回更新できたんじゃないでしょうか」と振り返る。そして2021年1月23日と24日に419日ぶりの有観客ワンマンライブを東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で行うことを発表すると、チャット欄にはファンの歓喜のコメントがあふれた。

ひさびさのリアルなライブを前に、各メンバーはそれぞれの意気込みや思いを語る。池田は「絶対緊張しそうですけど、緊張を乗り越えられるくらい素晴らしいものを届けたいです」、ジャンは「“箱”から抜け出して感情を共有できる場なので、その日が楽しみですね」と語る。志村は「生で会ったときにはもっと感情を持っていけることを証明したいので、気合を入れてがんばります」、飯島は「みんなに対してのリスペクトをオンラインライブにぶつけてきました。ここからは成長した僕らをぶつけたいです」と意気込む。松村は「会えないにもかかわらず、ここまで付いてきてくれた皆さんには感謝しかない」とライブができない期間を支えたファンへの思いを明かし、伊藤は「この1年は本当に……僕たちにとってもみんなにとっても大変だったけど、先が1個見えたと思います」と、声を詰まらせながら語った。

SUPER★DRAGON「DRA FES 2020『BOX WORLD』」の様子。(撮影:笹森健一)

SUPER★DRAGON「DRA FES 2020『BOX WORLD』」の様子。(撮影:笹森健一)[拡大]

田中は「一生皆さんの前でライブができなかったらどうしようと思っていた」と素直な心境を明かし「最高のライブにしましょう!」と呼びかける。最後に古川は「この箱を抜け出した先にきっと夜明けが、自分たちのまだ見たことのない世界が待っていると思うので、留まることなく進んでいきたいです」と語り、ラストナンバー「Burning in the nights」へと繋げた。クールなサウンドに乗せ、9人はそれぞれの思いを乗せたパフォーマンスを届ける。曲が終わると古川が不敵な笑みを浮かべ、それを合図にするかのように9人は再びフロアを飛び出し、会場の外へと駆け出していった。“箱の世界”からの脱出を果たした9人の後ろ姿が遠ざかる印象的なカットで、この日のライブが締めくくられた。

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SUPER★DRAGON「DRA FES 2020」2020年11月15日 セットリスト

龍崎高校学園祭

01. Monster!
02. Pendulum Beat!
03. Cross Counter
04. ゲラゲラ
05. NICHIYOUBI
06. Endless Dance
07. 夢で逢えたら
08. AIKOTOBA
09. Gong
10. Get Lite!
11. MIKAZUKI
12. Take It To The Top
13. 真冬の熱帯夜
14. リマカブロ!
15. +IKUZE+

BOX WORLD

01. BLACK BOX
02. hide-and-seek
03. Mr.GAME
04. PANDORA
05. WARNING
06. Don't Let Me Down
07. City Noise
08. Ringing, Love
09. Set It Off
10. La Vida Loca
11. Dragonfly
12. SUPER★DRAGON
13. BADASS
14. Untouchable MAX
15. Burning in the nights

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