この日のライブが行われたのは、メンバーもしばしば足を運んでいるという東京・代々木八幡にあるコーヒーショップ、Little Nap COFFEE ROASTERSにあるギャラリースペース。リラックスした雰囲気が漂う中、彼らは約1年ぶりとなるライブで新曲を含む全12曲を届けて視聴者を楽しませた。
冒頭では鈴木正人(B, Piano)がリチャード・クレイダーマンの楽曲「Ballade Pour Adeline」をピアノで独奏。演奏が終わるやいなや鈴木は激しく鍵盤を叩き、そこに栗原務(Ds)、青柳拓次(Vo, G)が順に音を重ねていき、「TURQUOISE SEA」でライブはスタート。3人は卓越した演奏技術と阿吽の呼吸からなるスリリングなプレイで視聴者を楽曲の世界へと一気に引き込んでいく。2曲目の「FOR EASE」で一転して穏やかな雰囲気を作り上げると、「どんどん古い曲をやりましょうか」という青柳の言葉に続けて「NIGHT PEOPLE」「MURKY WATERS」といった楽曲をじっくりと丁寧に届けていった。
オーディション番組「三宅裕司のいかすバンド天国」(通称・イカ天)でグランプリを獲得したことで注目を集め、1990年にシングル「THINGS TO HIDE」でメジャーデビューを果たしたLITTLE CREATURES。MCでメンバーは10代だった当時を振り返り、CDの帯に「二十歳になる前に言いたいことがある」という甘酸っぱいキャッチコピーが記載されていたことなど、デビュー時のエピソードでひとしきり盛り上がった。
2021年1月リリースのニューアルバムより「あさやけ」「速報音楽」という2曲の新曲を披露したのち、3人は「MUDDY SKY」「WALKING ROUND IN CIRCLES」といったメロウな楽曲をプレイ。会場の窓越しに見える夕闇の街の風景が楽曲の雰囲気を絶妙に彩っていた。
青柳が爪弾くアルペジオのみずみずしい響きが印象的な「MOSQUITO CURTAIN」でライブは佳境に突入。「HOUSE OF PIANO」の中盤では、思わず息を呑むような緊張感あふれるセッションが繰り広げられた。最後に晴れやかな雰囲気が漂う「ALL THE WAY TO THE BORDERLINE」を届けると青柳と栗原がおもむろに退場。鈴木がピアノに向かい再び「Ballade Pour Adeline」を独奏して、美しい旋律と共にライブは静かにフィナーレを迎えた。なお、このライブの模様はStreaming+で11月8日23:59までアーカイブ配信される。
LITTLE CREATURES「LIVESTREAM SESSION」2020年11月1日 セットリスト
01. TURQUOISE SEA
02. FOR EASE
03. NIGHT PEOPLE
04. MURKY WATERS
05. SUDDENLY(I'M HOME)
06. あさやけ
07. 速報音楽
08. MUDDY SKY
09. WALKING ROUND IN CIRCLES
10. MOSQUITO CURTAIN
11. HOUSE OF PIANO
12. ALL THE WAY TO THE BORDERLINE
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LITTLE CREATURES、御用達のコーヒーショップから届けた初のオンラインライブ https://t.co/OipPEjjAmQ