クレイジーケンバンド、15年ぶりの武道館公演で寂しさ乗り越えファンと再会「抜群にイイ顔が笑ってる」

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クレイジーケンバンドが10月30日に東京・日本武道館にて有観客のワンマンライブ「CRAZY KEN BAND *NOW at 日本武道館 Presented by NISHIHARA SHOKAI」を開催した。

「CRAZY KEN BAND *NOW at 日本武道館 Presented by NISHIHARA SHOKAI」の様子。(撮影:小河俊哉、岡田有貴)

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「CRAZY KEN BAND *NOW at 日本武道館 Presented by NISHIHARA SHOKAI」の様子。(撮影:小河俊哉、岡田有貴)

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10月21日に20thアルバム「NOW」をリリースしたばかりのCKB。彼らが日本武道館公演でワンマンライブを行うのは2005年11月の「SOUL PUNCH 2005 CRAZY KEN BAND SHOW」以来約15年ぶりで、当日は新型コロナウイルス感染防止対策として会場の動員数をキャパシティの半分に抑えて実施され、ライブの模様がZAIKOとスカパー!オンデマンドにて生中継された。

横山剣(クレイジーケンバンド)(撮影:小河俊哉、岡田有貴)

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「CRAZY KEN BAND *NOW at 日本武道館 Presented by NISHIHARA SHOKAI」の様子。(撮影:小河俊哉、岡田有貴)

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照明が落とされた会場にオープニングSEが流れ出すと、手拍子に包まれながらスーツ姿のバンドメンバーが颯爽と登場。司会のコハ・ラ・スマート(バーレスクエンジン、スマートソウルコネクション)がインスト曲「大映スターパレード」に乗せて流れるような口上を披露したあと、マスク姿の横山剣(Vo)が「女と海と太陽と」のイントロと共にステージへ。弾けるようなホーンの音色とファンキーなリズムに体を揺らしながらパワフルな歌声を響かせた。続いて披露された「あぶく」では、横山が冒頭の歌詞を間違えるハプニングが。観客から拍手と歓声が沸き起こる中、横山は自ら演奏をストップさせ「感動しまくっちゃって……でもこれは大事な曲なので、もう1回やり直し!」と改めてパフォーマンス。ステップを踏みながら笑みを見せたり、客席を指差しながら「抜群にイイ顔が笑ってる」とファンに語りかけるように情感たっぷりに歌唱した。

「CRAZY KEN BAND *NOW at 日本武道館 Presented by NISHIHARA SHOKAI」の様子。(撮影:小河俊哉、岡田有貴)

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横山は「皆さんようこそ! 寂しかったけどね、やっと会えました!」と客席を見渡したあと、「こののっぴきならない状況の中、万障お繰り合わせのうえこの日本武道館に足をお運びいただき、誠にありがとうございやす」とお辞儀をして大きな拍手に包まれた。改めて公演がキャパシティの半分以下での開催になったことの悔しさを語りつつも、「よくも悪くも、こんな体験は滅多なことじゃございません。今日はこれまで味わったことのない未知の世界、スペイシーな世界を、皆さまと一緒に旅していきたいと思います」とコメント。そして「皆さまの心に美しく記録、“レコード”されるようにこの曲をお届けいたしましょう」と話し、CKBが初めて日本武道館に立った際に演奏したという壮大なミディアムバラード「レコード」を歌い上げた。その後小野瀬雅生(G)のリードギターが光る「秋になっちゃった」を経て、疾走感あふれる人気曲「香港グランプリ」に突入。ホーン隊がステージ前方に飛び出したり、スモーキー・テツニ(Vo, Cho)が車のハンドルを手に舞台上を走り回ったりとお祭り騒ぎのパフォーマンスが繰り広げられたあと、「換気!」という号令でCKBは一目散に駆け出し退場した。

「CRAZY KEN BAND *NOW at 日本武道館 Presented by NISHIHARA SHOKAI」の様子。(撮影:小河俊哉、岡田有貴)

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換気のための休憩を挟んで第2部の幕が上がると、司会のコハ・ラ・スマートが再びステージに登場。「今夜は今年還暦を迎えるメンバーの横山剣、廣石恵一、河合わかば、お三方のアニバーサリーライブです!」と高らかに宣言し会場の熱気を上昇させた。その後カウントで新作アルバム「NOW」収録曲の「ヨコスカ慕情」のイントロが流れ始めるも、ドラムのフィルを合図に「タイガー&ドラゴン」に切り替わり、横山が時折和田アキ子の声色を真似て歌声を響かせた。そして大サビ前の「俺の俺の俺の話を聞け」というフレーズに差し掛かると、スモーキー・テツニと共に「俺の、俺の」と歌っていた横山が、突如「俺の話を聞いて下さい、次の曲」と発言。それと同時に演奏が「ヨコスカ慕情」に再び切り替わるという巧みな演出で観客を驚かせた。続いてCKBはボサノバ調の「せぷてんばぁ」、「NOW」に収録された新曲「だから言ったでしょ」「9月21日」を披露。新旧の楽曲を織り交ぜたパフォーマンスでオーディエンスを楽しませた。

「CRAZY KEN BAND *NOW at 日本武道館 Presented by NISHIHARA SHOKAI」の様子。(撮影:小河俊哉、岡田有貴)

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「CRAZY KEN BAND *NOW at 日本武道館 Presented by NISHIHARA SHOKAI」の様子。(撮影:小河俊哉、岡田有貴)

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後半でCKBはアイシャ(Cho)と横山とのデュエット曲「愛があるなら年の差なんて」、アップテンポなボッサ「SSS」と新曲2曲を続けて披露したほか、ライブ恒例の小野瀬をフィーチャーした“小野瀬雅生ショウ”のコーナーを展開。また横山が飛沫感染対策として観客からテレパシーでリクエストを受信するという“テレパシーリクエスト”のコーナーでは、中西圭一(Sax, Flute)のフルートの音色が印象的な「MITSUBACHI」、クールス「シンデレラ」、人気曲「葉山ツイスト」が届けられた。そして横山はスモーキー・テツニと共に、「アイヤー! 時間というものは残酷なものでございます」とコミカルな口調で声をそろえると、「最後に命がけで作ったこの曲を、命がけでお届けしましょう」という言葉で勢いよく「木彫りの龍」に突入。頭上に輝くミラーボールの光を浴びながら、軽やかなステップを踏みながらこぶしを効かせたのびやかな歌声を会場いっぱいに響かせた。エンディングを迎えると「逃げろっ!」という号令でメンバーが一斉に退場。横山は“亀の湯”という文字が書かれた自転車に乗ってゆっくりとステージ袖へと消えていった。

「CRAZY KEN BAND *NOW at 日本武道館 Presented by NISHIHARA SHOKAI」の様子。(撮影:小河俊哉、岡田有貴)

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アンコールではレーサージャケットに身を包んだ横山が1人で登場。おもむろに「昔ですね、CKBについてある音楽誌にこう書かれました……“未来のないバンド”。その一行がずっと忘れられなかったけど許します……許しますけど、忘れない(笑)」と語り出し、観客の笑いを誘った。そして「でもそれが2000年の話ですが、あれから20年後の今。ここに居るわけですね。シャイコー!」と、自身の敬愛する矢沢永吉を真似て得意げな表情を見せた。大きな拍手に包まれた横山は「それでは今から20年前にワープして、この曲を聴いていただきたいと思います」と続け、素早くバッグから取り出したヘルメットを装着。「あるレーサーの死」をエモーショナルかつドラマチックに熱唱した。さらにCKBはVJのVIDEOTAPEMUSICによる鮮やかでノスタルジックな映像をバックにアップテンポなボッサ「発光!深夜族」を繰り出し、曲中の中西によるサックスソロや横山のシャウトで観客を圧倒。そして横山の「いやあ楽しかったねー、またお会いしましょう!」という言葉と共に、ラストナンバーとしてスイートなソウルバラード「ガールフレンド」を披露し公演の幕を下ろした。

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クレイジーケンバンド「CRAZY KEN BAND *NOW at 日本武道館 Presented by NISHIHARA SHOKAI」2020年10月30日 日本武道館 セットリスト

01. 大映スターパレード feat コハ・ラ・スマート
02. 女と海と太陽と
03. あぶく
04. レコード
05. 秋になっちゃった
06. 香港グランプリ
07. タイガー&ドラゴン(Short ver)~ヨコスカ慕情
08. せぷてんばぁ(Short ver)~だから言ったでしょ
09. 9月21日
10. 愛があるなら年の差なんて
11. SSS
12. イカ釣り船
13. た・す・け・て
14. MITSUBACHI
15. シンデレラ~葉山ツイスト
16. 木彫りの龍
<アンコール>
17. あるレーサーの死
18. 発光!深夜族
19. ガールフレンド

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