一青窈の約3年ぶりの新曲となる「かたつむり」。コロナ禍のステイホーム期間中、一青窈は生活の中で感じたこと、あふれ出る思いを衝動的にポエムに書き留めた。それを親交のある松任谷由実に投げかけたことがきっかけで同曲が制作されることとなった。アレンジは「ハナミズキ」「もらい泣き」など数々のヒット曲に携わってきた武部聡志によるもので、マスタリングは音楽プロデューサーでミックスエンジニアのGoh Hotodaが手がけた。
また作曲者の松任谷は「かたつむり」について、「歌詞は、窈ちゃんがこれまで生きてきた、喜びや悲しみ、そして、コロナ禍で子供たちと過ごす、沢山の小さな幸せに、熱く溢れていました」「私たちはこの歌をきくたびに、あの、苦しくて、眩しかった夏を思い出すことでしょう」とコメントしている。
YouTubeでは「かたつむり」のミュージックビデオが公開された。MVにはコンテンポラリーダンスのダンサー・
一青窈 制作メモ
Stay Home 期間中、
子供とじっくり向き合って過ごすことができて
保育園に預けている間に
自分が見られなかった成長や
豊かな表情をたっぷり味わうことができ
私にとってはとても大事な2ヶ月でした。
また、医療従事者やその他運送業、
生産ラインに関わる方達に
心から感謝してもし尽くせません。
そして
携帯を片手に世の中を垣間見ることも増えました。
アップされているレシピを参考に玉ねぎドレッシングを丁寧につくったり、
疲れたらくまなく階段をぴかぴかお掃除したり
好きだった絵を鼻歌まじりでまた描き始めたり。
まいにち
今自分が生きている半径3m位が世界のすべてで
そこにはぴかっと光る一番星も風のささやきもあり
無理に移動しなくても幸せはここにあるのだと感じられました。
人間が生きる上で根源的に大事なものが
くっきり浮き彫りになり
命を頂く、食べるということが
こんなにもありがたいことなのだと実感しました。
画面の中にはきれいな言葉もそうでない言葉も溢れていて
日々浴びるコロナという響きにときどき耳をふさぎたくなりましたが
そんな時には空を見つめていました
不思議なことにひこうき雲を探す自分がいて
メロディーが頭のなかでずっと流れていました。
由実さんはどんな風におうちで過ごしているのだろう
どんな美しい言葉を紡いでいるのだろう
そしてきっと軽やかにこの状況を乗り越えてゆく
その、様(さま)を知りたい!と思い
Instagramを開いたら
蜘蛛を撮っている正隆さんの写真がUPされていて
その肩ごしに雲が広がる晴れやかな空が映された一コマでした。
同じ空を見ているんだと思ったら
すごく勇気が湧いてきて
思い切ってShort Messageをなげたら
音が生まれたとお返事をいただきました。
できれば美しいものにだけ触れ合っていたいと思うのですが
闇雲に歩いていたら怖い目にあってしまうのは
顔の見える世界もそうでない世界でも
あり得ること。
自分の心のアンテナをしっかりのばし
きちんと手足、声をだして
まだ見ぬ人たちと仲良く付き合えたらいいな、と願っています。
傷つくとつい閉じこもってしまいがちですが
それでも人に会わなければ私たちは助け合うことも
恋をすることもできません。
いまある壁を乗り越えて
次の新しい笑顔を探すのに
この曲がきっかけとなったら嬉しいです。
松任谷由実 コメント
ショートメールで送られてきた“かたつむり”の歌詞は、窈ちゃんがこれまで生きてきた、喜びや悲しみ、そして、コロナ禍で子供たちと過ごす、沢山の小さな幸せに、熱く溢れていました。
それは私に、たったひとつしかないメロディーを、すぐさま運んで来てくれました。
私たちはこの歌をきくたびに、あの、苦しくて、眩しかった夏を思い出すことでしょう。
齊藤工 コメント
自粛期間
孤独にすら慣れてしまった頃に
その言の葉の奥に描かれた進行形な孤独な世界
その世界をユーミンさんが更に情熱的に音で描き
私の旧友でもある小川弾監督らと共に清春芸術村にて
上野雄次さんの表現
それぞれが幾重にも交点を持ち
奇跡的かつ必然的な映像作品が完成しました
“孤独”と言う言葉が特別に響く
この2020年に生まれたこの「かたつむり」を
今年中にお届けする事にとても意義を感じます
一青窈さんに
改めて感謝致します
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一青窈3年ぶり新作「かたつむり」作曲者はユーミン、MV監督は齊藤工 https://t.co/l2q48iHteo