ヒトリエ、非常事態を駆け抜け初の生配信ライブ「次はライブハウスでお会いしましょう」

5

1220

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 238 926
  • 56 シェア

ヒトリエの初の配信ライブ「ヒトリエ BEST ALBUM RELEASE 生配信ライブ“4”」が、昨日10月5日に開催された。

「ヒトリエ BEST ALBUM RELEASE 生配信ライブ“4”」の様子。(撮影:西槇太一)

「ヒトリエ BEST ALBUM RELEASE 生配信ライブ“4”」の様子。(撮影:西槇太一)

大きなサイズで見る(全10件)

ヒトリエはベストアルバム「4」を携えて今年5月より全国ツアーの開催を予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大によりツアーは全公演中止に。今回の生配信ライブはこのツアーに代わって行われた公演で、「4」収録曲で構成したセットリストで全国のファンを楽しませた。

シノダ(G, Vo)(撮影:西槇太一)

シノダ(G, Vo)(撮影:西槇太一)[拡大]

1曲目「ポラリス」のイントロではシノダ(G, Vo)がゆっくりとギターをかき鳴らし、その後の高速ビートの展開で視聴者を一気に引き込む。「ヒトリエです、よろしくどうぞ!」というシノダの言葉に続き、激しく明滅する照明が楽曲の世界を彩った「SisterJudy」、シノダのトリッキーなギターとイガラシ(B)の踊るようなベースラインが絡み合う「モンタージュガール」と、キラーチューンが次々と披露された。

ダンスチューン「シャッタードール」のあとは、イガラシのエモーショナルなベースが印象的な「日常と地球の額縁」へとつなげられる。MCでシノダは配信を見守るファンに向け「リハーサルで音をガンッと出した瞬間にたまらなかった。やっぱりライブハウスは最高ですね」「モニター越しで観てもらっても楽しいと思うけど……まあこっちのほうが楽しいけどね(笑)」と冗談を飛ばし、ハンドマイクを握って「SLEEPWALK」、そして「Loveless」を歌った。イガラシとゆーまお(Dr)が刻むリズムに乗せて、シノダは軽やかにステップを踏む。「Loveless」の後半からシノダは再びギターを奏で、迫力ある音色で視聴者を圧倒した。

ヒトリエがライブを行ったのは今年1月に行われたファンクラブイベント以来、約9カ月ぶり。ひさびさのステージの感想をシノダは「9カ月も間が空くと、ギターソロで飛び跳ねるとこれだけ息が上がる……(笑)」とこぼして視聴者を和ませた。青いレーザーが場内を妖しく照らす中で始まったのは「Inaikara」。3人はアッパーチューンの畳み掛けから一転し、独特の浮遊感のあるサウンドで視聴者を魅了する。8月にリリースされた初のベストアルバム「4」についてシノダが「名曲が多いこと多いこと。俺たちは素晴らしい曲を世に放ってきたんだなという自信がすごくあります」と語り、「その中でも最強にいい曲をやります」と話して「(W)HERE」へと突入する。丁寧な演奏を通じ、楽曲への思いを3人それぞれが表現した。

イガラシ(B)(撮影:西槇太一)

イガラシ(B)(撮影:西槇太一)[拡大]

シノダはライブという空間が奪われた現在の状況を「まさに非常事態と言えますな」と表現。そして昨年4月にwowaka(Vo, G)が亡くなった以降の自分たちを「でも、俺らは去年の春からずっと非常事態なわけ。それでも3人で全国を回って『OTODAMA~音泉魂~』出て『COUNTDOWN JAPAN』出て、なんとか非常事態を駆け抜けてきた」と振り返り、「だからこんな感じのライブでも屁でもないね。ヒトリエをなめてもらっちゃ困る」と力強く宣言した。続いて披露されたのはヒトリエとして初めて制作された曲「カラノワレモノ」。3人はバンドの原点となる曲をエモーショナルに奏で、アウトロでは向かい合って互いを見つめながらプレイを繰り広げた。

レーザーがカラフルに飛び交う中で「トーキーダンス」を演奏したあと、「このクソみたいな2020年に、wowakaより愛を込めて!」というシノダの絶叫から「アンノウン・マザーグース」へ。シンガロングではチャット欄を通じて視聴者も“合唱”を繰り広げた。逆光に照らされた3人が壮大なアンサンブルを奏でた「目眩」のあとは「青」の力強いサウンドで視聴者を感動に導いた。

最後のMCでゆーまおは「ひさしぶりにライブをやると緊張しますね、人前じゃないし。人がいないのにライブさながらの状態でやるっていうのは……」と素直な感想を述べ、シノダから同意を得る。またシノダは忘れらんねえよのサポートベースとして何度も配信ライブを経験しているイガラシから「客がいないから全然緊張しない」とアドバイスを受けていたと明かし「そういうもんだと思ってたら、本番前(心臓が)ドックンドックンして。てめえ嘘つきやがったな!(笑)」と悪態をついていた。

ゆーまお(Dr)(撮影:西槇太一)

ゆーまお(Dr)(撮影:西槇太一)[拡大]

そしてシノダはメンバーを代表し「この先どうなるかはわかりませんが、あえてこういう言葉で締めくくらせてください。次はライブハウスでお会いしましょう」と挨拶し、「センスレス・ワンダー」のリフを高らかに響かせた。スリリングなサウンドを届けたあと、最後に披露された楽曲は「ローリンガール」。チャット欄ではライブの終わりを惜しむように、ファンからの「もう一回!」が連呼された。ステージを去る前にシノダはイガラシ、ゆーまお、そして「作詞作曲、wowaka!」と全メンバーを紹介。初の配信ライブを終えたメンバーたちはそれぞれ充実した表情を見せ、ステージを去っていった。

このライブのアーカイブ映像は10月8日23:59まで配信中。視聴チケットは10月8日21:00まで販売されている。

この記事の画像(全10件)

ヒトリエ BEST ALBUM RELEASE 生配信ライブ“4” 2020年10月5日 セットリスト

  1. ポラリス
  2. SisterJudy
  3. モンタージュガール
  4. シャッタードール
  5. 日常と地球の額縁
  6. SLEEPWALK
  7. Loveless
  8. Inaikara
  9. (W)HERE
  10. カラノワレモノ
  11. トーキーダンス
  12. アンノウン・マザーグース
  13. 目眩
  14. センスレス・ワンダー
  15. ローリンガール
全文を表示

読者の反応

  • 5

ヒトリエ @hitorieJP

▶︎WEB

『ナタリー』

ナタリーにて昨日開催した
「ヒトリエ BEST ALBUM RELEASE 生配信ライブ “4”」のライブレポート掲載❗️

https://t.co/g8C01endAu

#ヒトリエ

コメントを読む(5件)

リンク

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャの音楽ナタリー編集部が作成・配信しています。 ヒトリエ の最新情報はリンク先をご覧ください。

音楽ナタリーでは国内アーティストを中心とした最新音楽ニュースを毎日配信!メジャーからインディーズまでリリース情報、ライブレポート、番組情報、コラムなど幅広い情報をお届けします。