ライブハウスに帰ってきたTHE BACK HORN、魂の叫びを響かせた熱狂の一夜

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THE BACK HORNが9月6日に生配信ライブ「『KYO-MEI MOVIE TOUR SPECIAL』-2020-(ライブハウス編)」を実施した。

THE BACK HORN(Photo by Rui Hashimoto[SOUND SHOOTER])

THE BACK HORN(Photo by Rui Hashimoto[SOUND SHOOTER])

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5月から8月にかけて過去のライブ映像を配信する企画「『KYO-MEI MOVIE TOUR』-2004~2019-」を実施してきたTHE BACK HORN。6日の公演はその“ツアーファイナル”という位置付けで行われた。今年8月にも「『KYO-MEI MOVIE TOUR SPECIAL』-2020-(スタジオ編)」として生配信ライブを行ったTHE BACK HORNだが、ライブハウスでパフォーマンスするのは昨年12月以来8カ月半ぶり。彼らは東京・Veats Shibuyaを舞台に全15曲を届けた。

山田将司(Vo)(Photo by Rui Hashimoto[SOUND SHOOTER])

山田将司(Vo)(Photo by Rui Hashimoto[SOUND SHOOTER])[拡大]

松田晋二(Dr)(Photo by Rui Hashimoto[SOUND SHOOTER])

松田晋二(Dr)(Photo by Rui Hashimoto[SOUND SHOOTER])[拡大]

ライブを待ちわびる投稿がSNSに相次ぐ中、開演時刻になりメンバーがステージに登場。菅波栄純(G)のヘビーなギターリフで始まる「その先へ」でライブの口火を切る。その後バンドは「Running Away」「シンフォニア」と前向きな歌詞が印象的なロックナンバーを連投。「シンフォニア」では山田将司(Vo)が歌詞の「帰る場所ならここにあるから」を「帰る場所ならライブハウスにあるから」と言い換えて熱唱する。3曲を終えた時点で山田の顔には汗が浮かび上がり、会場が熱気に包まれていることをうかがわせた。

岡峰光舟(B)(Photo by Rui Hashimoto[SOUND SHOOTER])

岡峰光舟(B)(Photo by Rui Hashimoto[SOUND SHOOTER])[拡大]

菅波栄純(G)(Photo by Rui Hashimoto[SOUND SHOOTER])

菅波栄純(G)(Photo by Rui Hashimoto[SOUND SHOOTER])[拡大]

松田晋二(Dr)の「会場にお客さんはいませんが、皆さんのもとに音楽を届けていきたいと思いますのでたっぷり楽しんでください」というMCのあとに披露されたのは、2008年にリリースされたアルバム「パルス」収録の「白夜」。岡峰光舟(B)のベースの指板に埋め込まれたLEDが赤く怪しい光を放ち、視覚でもファンを楽しませる。このブロックでは深いリバーブがサイケデリックな音像を演出する「がんじがらめ」、山田がフロアを這いずり回って鬼気迫るシャウトを響かせた「ジョーカー」など珍しい楽曲が届けられ、SNSではバンドがレア曲を中心にセットリストを組む恒例企画になぞらえ「マニアックヘブンでは!?」という言葉が踊った。

エレキギターを肩に掛けた山田が「配信ライブとなると、普段ライブに来れない人も観てくれているんじゃないかと思います。改めまして、THE BACK HORNです」と笑顔を見せたあと、またしてもバンドはレア曲の「ガーデン」をセレクト。続く「ヘッドフォンチルドレン」では鍵盤ハーモニカを演奏する山田や、口笛を吹く岡峰の姿がクローズアップされ、配信ならではの距離感で視聴者を楽しませる。さらに松田のドラミングから「泣いている人」に突入すると、山田は力強くも優しい歌声を会場に響かせた。MCでは岡峰がひさしぶりに聞いたという菅波の福島弁をイジり、いつものライブと変わらないやりとりが繰り広げられる。そして山田が新型コロナウイルスについて言及し、「変わらなくちゃいけないとか、強くならなきゃいけないとか、そこを無理してやる必要はないと思う。最低でも無理するのは生き続けること。当たり前だけどみんなが優しさを持って寄り添い合いながら、支え合いながら生きていきましょう」と呼びかけて、コロナ禍の中で制作された最新曲「瑠璃色のキャンバス」をエモーショナルに歌い上げた。

9月16日に発売される、小説家・住野よるとのコラボ作品「この気持ちもいつか忘れる」収録の「ハナレバナレ」でライブはラストスパートへ。メンバーはシームレスに「戦う君よ」へとつなげると、縦横無尽にステージを動き回り、山田はマイクをカメラに向けて画面の向こうのファンの合唱を煽る。そして「また生きて会おうぜ」と観客に語りかけて、キラーチューン「コバルトブルー」で本編を締めくくった。

アンコールでは松田が「皆さんのアンコールのコメントを拝見しまして。楽しんでもらえてるみたいでうれしいです。素敵な時間になりました」、山田が「また次はライブハウスで会えたらいいね。それまで元気で生きて会いましょう」とコメントし、ラストナンバーの「無限の荒野」へ突入する。これまで幾度となく観客とシンガロングしてきたこの曲でも、山田は目の前にファンがいるかのごとく客席にマイクを差し出す。それに呼応するかのように菅波が「否、まだだ、ここでは死ねねえ!!」と咆哮。さらに岡峰もステージ前方へ飛び出してハードなプレイを繰り広げ、熱狂のうちに配信ライブは終わりを迎えた。

なお各種音楽ストリーミングサービスでは、この日のセットリストを再現したプレイリストが配信されている。

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THE BACK HORN「『KYO-MEI MOVIE TOUR SPECIAL』-2020-(ライブハウス編)」2020年9月6日 セットリスト

01. その先へ
02. Running Away
03. シンフォニア
04. 白夜
05. 暗闇でダンスを
06. がんじがらめ
07. ジョーカー
08. ガーデン
09. ヘッドフォンチルドレン
10. 泣いている人
11. 瑠璃色のキャンバス
12. ハナレバナレ
13. 戦う君よ
14. コバルトブルー
<アンコール>
15. 無限の荒野

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THE BACK HORN @THEBACKHORNnews

[メディア情報]

ナタリーにて、

「KYO-MEI MOVIE TOUR SPECIAL」
-2020-(ライブハウス編)

のライブレポートが掲載!

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