自身の本質である「LIVE」と人生を表す「live」をコンセプトに制作したニューアルバム「LIVE : live」を8月にリリースしたAK-69。これを記念して行われた今回の公演では“険しい道をあえて選ぶ”をキーワードに、あえて生配信ではなく、高いクオリティを求められる収録ライブに挑戦し、こだわり抜いた演出を盛り込んだ“超配信ライブ”を視聴者に届けた。なお収録が行われたのは、7月14日、15日の2日間。14日は午前中から雨が降っていたが、本人が登場しリハーサルを行うタイミングでは雨が止むと共に夕日が名古屋城を照らすという奇跡が起きた。
配信はヘリコプターから夜の街を見下ろすAK-69の映像で始まる。新型コロナウイルス感染拡大を伝えるニュース映像が流れたあと、「今、こういう状況下でみんな何を思ってる?」と問いかけたAK-69は「俺たちもつらいけど画面の向こうのみんなもつらいはず。俺たちはみんなを楽しませなきゃいけない。勇気付けなきゃいけない。何か力を与えなきゃいけない。AK-69の本質ってやつをこのマイクで届けるよ」と宣言。マイク1本を手にヘリを降りたAK-69はニューアルバムの表題曲「LIVE:live」でライブの幕を開け、ビートスイッチのタイミングで車に乗り込む。そしてたどり着いたのは、炎に囲まれた名古屋城。城の前に設置されたステージに立ったAK-69は、アルバムから「No Limit~この映画のあらすじなら知ってる~」を披露し、DJ RYOWと共にライブを進行していく。
「俺は小牧に生まれて、この名古屋を背負って、全国にケンカを売り続けて今がある。俺のはるか前方を走るあいつらのケツを見て、こう胸に誓ってずっと走り続けてきた。いつかまくってやるからな。いつかてめえらまくってやるからなって」と語ったAK-69は、「地方馬がダービーを制す」というラインが象徴的な「IRON HORSE -No Mark-」をパフォーマンス。床面LEDにはリリックが表示され、「落ちる雷鳴 蹄共鳴」というラインに呼応して夜空が光ると、AK-69の身体に電光のエフェクトが走った。「2007年、俺のターニングポイントになった曲がこの街で生まれた」と前置きして「Ding Ding Dong ~心の鐘~」を披露したAK-69が、「あれから続く今の名古屋のストーリー見せてやろうぜ」と呼びかけると、“ヤングトウカイテイオー”を名乗る名古屋の若手ラッパー¥ellow Bucksが登場。「Ding Ding Dong ~心の鐘~」をサンプリングした新曲「Bussin'」で勢いあふれるラップを繰り広げ、オーディション番組「ラップスタア誕生!」で優勝を勝ち取った実力を見せつけた。
「名古屋からいつだってスピード違反で走り続けた」というAK-69の言葉からスタートした「Speedin'」では、AK-69がMC TYSON、SWAY(
ここでAK-69はZoomを使って69Homies(AK-69のファンの呼称)とコミュニケーション。選ばれた女性ファンたちが感激する中、AK-69が「BECAUSE YOU'RE MY SHAWTY」の歌唱を開始すると、涙を浮かべる1人の女性ファンの顔が大写しになった。「いつも本当にありがとう、感謝してるよ」と女性ファンたちに別れを告げたAK-69は「Guest List」を甘い声で歌ったあと、今度は男性ファンたちをライブに参加させる。「今日という日は?」「今日しかない!」という掛け声で彼らと乾杯したAK-69は、「グラスなみなみ 田中みな実」と歌うユニークなナンバー「もしよければ」をプレゼントし、二日酔いがテーマの「Hangover」につなげた。
その後、夜空に中指を突き立てながら攻撃的な「FXXk Off」「Ha?」を連発したAK-69は、「俺は完璧なんかじゃない。すげー恥ずかしいことも女々しいこともあるよ。カッコいい男になるために死ぬまでもがき続けるんだろうなってこの歳になっても思うよ」と独白。「俺の人生ってギャグみたいだなって思うことあるんだけど、でもこの人生すげー愛してるよ。そしてこんな俺でも愛してくれる人たちに感謝してるよ」と伝えると、「Hard To Remember -Season0.5-」「See You Again -Season1-」「I Don't Wanna Know -Season2-」「ハレルヤ -The Final Season-」の4曲で1つの愛の物語を歌い上げた。
ライブ終盤、新型コロナウイルスにより亡くなってしまう人もいる中で多くのことを考えたと語るAK-69は「この映像でお前に伝えたい。何十年か経って、俺がやってきたこと、それがわかるときがきっとくると思う。普通じゃない親父かもしれないけど背中見せるから」と実子へメッセージを送り、「If I Die」のパフォーマンスを開始。2パックやノトーリアス・B.I.G.などレジェンドラッパーが歌ってきた「もし俺が死んでしまったら」というテーマで熱くラップし、楽曲の中盤には韻の固さで知られる
スタッフロールが流れたあとには、ファンクラブ会員のみ視聴可能なアンコールが配信された。ここで初めてサングラスを外したAK-69は人気曲「And I Love You So」を優しく歌ったあと、「人間さ、生まれたときからサラブレッドでA級の人って一握りだよね。俺たちはだいたいC級、B級から始まって、上を目指して走ってると思う。そんなみんなに届けたい。日本のヒップホップの未来をこれからも見せ続けるよ」と語って「Flying B」を披露。名古屋城をバックに圧巻のパフォーマンスを見せ、「B級の俺だってここまで来れたからお前らだっていけるはず!」と視聴者を鼓舞すると暗闇の中へ消えて行った。
なおABEMAでは9月28日23:00まで本公演のアーカイブを配信中。チケットはABEMA PPVにてABEMAコイン3000コイン(3680円相当)で購入可能だ。
AK-69「LIVE:live from Nagoya」
2020年8月28日 名古屋城 セットリスト
01. LIVE : live
02. No Limit ~この映画のあらすじなら知ってる~
03. IRON HORSE -No Mark-
04. Ding Ding Dong ~心の鐘~
05. Bussin' feat. ¥ellow Bucks
06. Speedin' feat. MC TYSON, SWAY, R-指定
07. B-Boy Stance feat.
08. BECAUSE YOU'RE MY SHAWTY
09. Guest List
10. もしよければ
11. Hangover
12. FXXk Off
13. Ha?
14. Hard To Remember -Season0.5-
15. See You Again -Season1-
16. I Don't Wanna Know -Season2-
17. ハレルヤ -The Final Season-
18. If I Die feat.
19. START IT AGAIN
<アンコール>
20. And I Love You So
21. Flying B
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