リアド偉武(Dr)脱退後の初ライブとして行われた本公演。タイトルの“Time Machine”にかけてライブは過去と現在、そして未来を行き来する演出とセットリストで行われ、バンドのキャリアを総括するような内容となった。開演時刻の19:00を迎えると、ベートーヴェン「交響曲第9番」が流れる中、照明で赤く染まったステージに金井政人(Vo, G)、柿沼広也(G, Vo)、安井英人(B)、東出真緒(Violin)、サポートドラマーのBucket Banquet Bisが登場。そして金井が「それは君となら迷わぬ今日を毎日繰り返す気がするからさ 気がする? いや、出来るはず」と「I Don't Need a Time Machine」をワンフレーズだけ歌うことでタイムマシンの演出がスタートし、時代は2007年12月5日にさかのぼる。それは1stフルアルバム「Love and Leave」の発売日。5人は「Love and Leave」のオープニングナンバー「the cookie crumbles」でライブの幕を開け、同アルバムから「Neverland」「We have no doubt」をエネルギッシュに演奏した。
時代は10年後の2017年に進み、5人は「Make Up Your Mind」を皮切りに“都市”をテーマとする7thアルバム「Fabula Fibula」の収録曲を演奏。「画面の前の特別なあなたに」という言葉と共に届けられた「SPECIALS」では配信画面に表示された歌詞により楽曲のメッセージが視聴者にしっかりと届けられ、続く「ファビュラ・フィビュラ」では壮大なサウンドとメンバーの力強い歌声が会場に響きわたった。バンドは4thアルバム「君がまたブラウスのボタンを留めるまで」リリースの2012年、3rdアルバム「and yet, it moves ~正しい地球の廻し方~」リリースの2009年と過去にさかのぼり、それぞれの時代の楽曲を次々に披露。3rdアルバム収録曲「Lovescape」では金井が水鉄砲を手に新木場STUDIO COASTを自由に動き回り、バンドメンバーと離れた場所で歌う無観客ライブならではの光景を視聴者に見せた。ここで5人が同アルバム収録曲「I Don't Need a Time Machine」を間奏まで演奏すると、時代は日本で26年ぶりに皆既日食が観測される2035年9月2日に飛び、5人は皆既日食をテーマとする楽曲「ダイヤモンドリング」で未来の情景を描いた。
その後、未来からデビュー作「short films」リリースの2006年まで一気に逆戻りした5人が最初期のナンバー「little cloud」を熱演してファンを喜ばせると、時代は6thアルバム「The Vanishing Bride」がリリースされた2015年へ。疾走感あふれる「Flameout」に続いて演奏された「神様も言う通りに」では「たった3秒あれば僕達は未来を変えて行ける」というライブのテーマにも関連するメッセージが歌われる。さらに同アルバムから「Sweet Dreams」を届けた5人は、2020年8月21日に回帰。「最高の未来で会いましょう」と歌う最新曲「セントライト」に続けて新曲「The Naked King」を初披露すると、最後は「過去に戻れる日が来たら迷わず僕は今日を選ぶだろう」と今を肯定する「I Don't Need a Time Machine」でライブを締めくくった。
なお各配信サービスでは本公演のチケットを8月30日21:00まで販売しており、購入者はアーカイブを30日23:59まで視聴可能。アーカイブはリアルタイムで配信された映像と内容が異なり、リアルタイムでは配信されなかった楽曲のパフォーマンスも観ることができる。
BIGMAMA「We Don't Need a Time Machine 2020」
2020年8月21日 新木場STUDIO COAST セットリスト
01. the cookie crumbles
02. Neverland
03. We have no doubt
04. Make Up Your Mind
05. SPECIALS
06. ファビュラ・フィビュラ
07. beautiful lie, beautiful smile
08. #DIV/0
09. 最後の一口
10. Lovescape
11. ダイヤモンドリング(2035/09/02)
12. little cloud
13. Flameout
14. 神様も言う通りに
15. Sweet Dreams
16. セントライト
17. The Naked King
18. I Don't Need a Time Machine
tomosumushi🍞🥟🍺🐧 @snoopy3407
それは君となら迷わぬ今日を毎日繰り返す気がするからさ 気がする? いや、出来るはず
【ライブレポート】BIGMAMAが過去や未来を行き来してキャリアを総括、そして今を選んだ新体制初ライブ https://t.co/HgjRt9bCsg