安田は2017年2月に脳腫瘍の一種である髄膜腫の摘出手術を受け、そのことを公表しないまま芸能活動に復帰。さまざまな苦悩や葛藤を経たこと、死を身近に感じたことで心境に大きな変化が生まれた安田は「経験したことを赤裸々に見せることも、大切なんじゃないのか。ラッキーなことに、届けられる仕事をしている。だったら、届けないでどうする」と考えたという。
その後2018年末発売の雑誌「anan」の対談企画で、安田は10年来のファンだったという写真家の岡田敦にオファーし初対面を果たした。お互いのクリエイティブについて熱く語り合い交流を深める中で写真集の企画が生まれ、今回の出版へと至った。
真冬の北海道根室市で撮影された写真集のテーマは“生と死の輪廻”。スタイリストは袴田能生、ヘアメイクはヤマサキヨーコと安田をよく知るスタッフが撮影に集結し、アートディレクションは安田と岡田のたっての希望によりグラフィックデザイナーの中島秀樹が務めた。今回の写真集では見開き写真の迫力を生かすため、綴じ部分が平たく開く「クータ・バインディング」と呼ばれる特殊な製本が採用されている。
また写真集には闘病中の安田の姿を収めたミニブックも付属。手術前後の病室の様子、腫瘍が映るMRI画像などを通じ、死の恐怖と闘った安田の姿を描き出す。今回の写真集について安田は「経験値は独り占めしておくものではない、共有し共鳴してこそ意味がある。伝えたい信念は全て写真集の中に詰めました」とコメントしている。
なお9月16日発売の「anan」誌面には、本作について安田、岡田、中島が語り合う座談会テキストや写真集の先行カットが掲載される。
安田章大 コメント
命のこと、輪廻のこと、
読み手によっては語れば語るほど押しつけがましくなるものだと感じています。
ただ、経験値は独り占めしておくものではない、共有し共鳴してこそ意味がある。
伝えたい信念は全て写真集の中に詰めました。
「LIFE IS」が語ってくれています。
もし、
マガジンハウス 書籍編集部 コメント
数々の写真集を出版してきましたが、今回は、「それらとは一線を画したメッセージ性の強い作品にしたい」という安田章大さんの強い希望で、まったくイレギュラーな制作過程を経ました。企画の発案は、安田章大さん。判型をどうするか、タイトルは、帯の文章は……。すべてについて、安田さんが考えて決めました。写真集としての完成度をまず第一に考え、造本にもコストをかけました。現在の安田章大の生身の姿を感じてもらえるだけでなく、生きるとは何か、死とは何か、コロナ禍で予断を許さない今の時代にどう生きていくべきか、さまざまなことを考えさせられる写真集です。
何度も何度も、ページをめくってほしい。読者の皆さまにとって、一番大切な写真集のひとつに選んでいただけたらうれしいです。
トンスケ @kiragira501
■脳腫瘍から生還した関ジャニ∞安田章大の“生と死の輪廻”描く写真集「共有し共鳴してこそ意味がある」(コメントあり) https://t.co/eXQ0agSPSs