MUCCが音響と映像を駆使した初の無観客ライブ、ガスマスクと手袋で“密”のパフォーマンスも

MUCCが6月21日に初の無観客配信ライブ「～Fight against COVID-19 #2～『惡-THE BROKEN RESUSCITATION』」を行った。

MUCCは6月21日に神奈川・ぴあアリーナMMで新アルバム「惡」発売記念公演を行う予定だったものの、新型コロナウイルスの影響で中止に。配信ライブはその同日に行われたもので、ゲストミュージシャンとして吉田トオル（Key）、後藤泰観（Violin）、琴羽しらす（Violin）を迎え、「惡」の収録曲を中心に15曲が披露された。

定刻になり、アクリル板で仕切られた定位置に横一列に並ぶと、メンバーはアルバムの1曲目「惡 -JUSTICE-」からライブをスタートさせた。今回のライブは演者間の距離を置き、かつゲストアーティストは別室で演奏と撮影をするという方式を取ることで、逹瑯（Vo）とミヤ（G）は本来レコーディングに用いるコンデンサーマイクをライブに使用することが可能に。より高品質な音がファンに届けられる貴重な機会となった。またステージ真上からのショットやメンバーそれぞれを捉えた4分割のカットなど、普段のライブでは観ることができないさまざまな構図の映像が届けられた。

メンバーはその後も、ステージのみならず客席を含む会場全体を使ってパフォーマンスを繰り広げた。MCでは逹瑯やミヤが「オーディエンスのいないライブは孤独だ」と語るひと幕もあったが、「My WORLD」では、メンバーの後ろのスクリーンにZoomを活用したファンたちの映像がリアルタイムで映し出され、彼らを喜ばせた。

「生と死と君」の演奏を終えると、ライブTシャツに着替えたメンバーたちによる吉田の断髪式が行われた。吉田は本来ならば4月に予定されていたヨーロッパツアーで“期間限定正式メンバー”の期間が満了するはずだったが、そのツアーがキャンセルになってしまったので、改めてこの日に期間終了のけじめとして、MUCCのイメージのために伸ばしていた髪を断髪した。

アンコールの「蘭鋳」では、ガスマスクとゴム手袋を装着したメンバー全員が、アクリル板を飛び越えて密になるパフォーマンスも。最後は円陣からのカーテンコールで配信ライブの幕を下ろした。

この日の模様は、ZAIKOでは6月24日23:59まで、ニコニコ生放送では7月21日23:59までアーカイブの視聴が可能。なおMUCCは、12月27日に東京・日本武道館でライブを開催することをこの日のライブで発表した。