SUPER BEAVER、1万2000人ではなく“あなた”に届けた代々木第一体育館ワンマン

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SUPER BEAVERが1月12日に東京・国立代々木競技場第一体育館でワンマンライブ「都会のラクダ “ホール&ライブハウス+アリーナ” TOUR 2019-2020 ~スーパー立ちと座りと、ラクダ放題~」を開催した。

渋谷龍太(Vo)(撮影:日吉"JP”純平)

渋谷龍太(Vo)(撮影:日吉"JP”純平)

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昨年3月から10月にかけて、「都会のラクダ “ホール&ライブハウス” TOUR 2019~立ちと座りと、ラクダ放題~」と銘打ったライブツアーを行った4人。11月30日、12月1日に行われた兵庫・ワールド記念ホール公演と今回の公演はこのツアー中に開催が発表されたもので、国立代々木競技場第一体育館はSUPER BEAVERの単独ライブとしては過去最大規模の公演となった。チケットは即完売し、客席は約1万2000人のファンで埋め尽くされた。

4月1日にバンド結成15周年を迎える4人は、この日のセットリストとして、EPICレコードジャパン、I×L×P× RECORDS、そして現在所属している[NOiD]という各レーベルからそれぞれリリースした楽曲をセレクト。アンコールの「シアワセ」まで計18曲にわたり、情熱的なパフォーマンスで観客を魅了して2020年初ライブのスタートを切った。

SUPER BEAVER(撮影:青木カズロー)

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オープニングは柳沢亮太(G)によるギターストロークが響き渡る静かな幕開けに。それから渋谷龍太(Vo)が「それでも世界が目を覚ますのなら」の冒頭をアカペラで歌い上げて観客を引き付けた。2曲目の「青い春」で一体感を作り上げた4人は、渋谷の「気合いはバッチリ入っておりますので、何卒よろしくお願いいたします!」という宣言通り、序盤から気迫に満ちた演奏を繰り広げていく。「ラヴソング」では上杉研太(B)と藤原“31才”広明(Dr)が軽快なリズムを刻み、「irony」では柳沢がロカビリー調のメロディを奏でて観客を踊らせた。

渋谷龍太(Vo)(撮影:青木カズロー)

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SUPER BEAVER「都会のラクダ “ホール&ライブハウス+アリーナ” TOUR 2019-2020 ~スーパー立ちと座りと、ラクダ放題~」東京・国立代々木競技場第一体育館公演の様子。(撮影:青木カズロー)

SUPER BEAVER「都会のラクダ “ホール&ライブハウス+アリーナ” TOUR 2019-2020 ~スーパー立ちと座りと、ラクダ放題~」東京・国立代々木競技場第一体育館公演の様子。(撮影:青木カズロー)[拡大]

この日のハイライトとなったのは、ミドルバラードが続けられたセクション。渋谷はバンドを結成してからの約15年間を振り返り、「今目の前に1万2000人ではなくて、あなたがいてくれるという事実が、俺たちにとってはかけがえのない宝物です」と述べた。続けて「拝啓、数年前の僕は何をしていますか? 拝啓、数年後の僕はどこで何を見ていますか? 目の前にあなたがいてくれることを願って」と2010年リリースの楽曲「まわる、まわる」の歌詞を連想させる前置きをして、演奏へとつなげた。近年はほぼ演奏されることのなかったこの曲の選曲理由について、渋谷は「今ならあなたにもっと伝えられる気がした」と語り、情感たっぷりに歌唱した。渋谷に促されて観客が着席したのちに披露されたのは、2011年に活動の場をメジャーからインディーズへと移し、2012年に自主レーベルからリリースしたアルバム「未来の始めかた」の収録曲「your song」。4人はぐっと音量を落として柔らかな音色を響かせて、場内にしっとりとした空気を漂わせた。

上杉研太(B)(撮影:日吉"JP”純平)

上杉研太(B)(撮影:日吉"JP”純平)[拡大]

藤原“31才”広明(Dr)(撮影:日吉"JP”純平)

藤原“31才”広明(Dr)(撮影:日吉"JP”純平)[拡大]

中盤のMCでは、柳沢が「始まってからずっと楽しいです。ここが終着点だとは思ってませんが、こんな素晴らしい日を迎えられて、SUPER BEAVERをやっててよかったなと思います」と笑顔を見せる。また代々木が地元だという上杉が「いやー俺、今日ちょっとキテるわ。泣きそう」と目を潤ませれば、藤原も「やなぎ(柳沢)と昔ここにライブを観に来たこともあって。そんな場所に立ててうれしいです」と続けるなど、それぞれ感慨深く語った。

柳沢亮太(G)(撮影:日吉"JP”純平)

柳沢亮太(G)(撮影:日吉"JP”純平)[拡大]

後半は疾走感あふれる曲が生き生きと奏でられ、場内の空気が再び熱を帯びていった。この日は“メイド イン ライブハウス”を謳っているSUPER BEAVERらしく、ビジョンにメンバーの姿が映し出されるなど、演奏やパフォーマンスをフィーチャーした演出のもとライブは進行した。そんな中「東京流星群」ではミラーボールのまばゆい光がフロアを彩り、幻想的な光景が作り上げられていた。4人は渋谷のアカペラと観客のクラップから始まる「美しい日」で本編を締めくくり、アンコールでメジャーレーベル時代にリリースした曲であり、2018年リリースのアルバム「歓声前夜」に再録された楽曲「シアワセ」を堂々と届けてこの公演の幕を閉じた。

なおこの日、SUPER BEAVERは結成15周年のアニバーサリーツアー第2弾「続・都会のラクダ TOUR 2020 ~ラクダの前進、イッポーニーホー~」を9月から12月にかけて開催することを発表した。

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SUPER BEAVER「都会のラクダ “ホール&ライブハウス+アリーナ” TOUR 2019-2020 ~スーパー立ちと座りと、ラクダ放題~」2020年1月12日 国立代々木競技場第一体育館セットリスト

01. それでも世界が目を覚ますのなら
02. 青い春
03. 閃光
04. ラヴソング
05. irony
06. 正攻法
07. 秘密
08. まわる、まわる
09. your song
10. 人として
11. 歓びの明日に
12. 予感
13. 27
14. 東京流星群
15. 嬉しい涙
16. 全部
17. 美しい日
<アンコール>
18. シアワセ

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