SHADOWS、O-WESTでENTH迎えツアーファイナル「俺たちは音楽で全員笑顔にできる」

3

348

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 58 285
  • 5 シェア

SHADOWSが10月21日に東京・TSUTAYA O-WESTで全国ツアー「SELL'EM ALL TOUR II」の最終公演を行った。

SHADOWS(Photo by TAKASHI KONUMA)

SHADOWS(Photo by TAKASHI KONUMA)

大きなサイズで見る(全20件)

このツアーはライブ会場限定販売のCD「BUILD」のリリースに伴うもので、9月から10月にかけて全15都市で開催された。全公演が対バン形式となり、オファーを二つ返事で引き受けたというENTHが出演した最終公演は、チケットソールドアウトの盛況ぶりを見せた。

ENTH(Photo by Daiki Miura)

ENTH(Photo by Daiki Miura)[拡大]

人気曲「ムーンレイカー」で勢いよくライブをスタートさせたENTHは、takumi(Dr, Cho)によるブラストビートが印象的な「TH」「HAHA」を畳みかけるなど、序盤から力強い演奏で観客のテンションを引き上げていく。「きっと今日は楽しすぎて一瞬で終わっちゃうから、みんな今のうちにお酒飲んで、SHADOWSで暴れ倒して最高の1日にしていきましょう!」というdaipon(Vo, B)の言葉から始まった“二日酔い”がテーマの「HANGOVER」では、takumiのセリフ調のかけ声に、観客は楽しそうに拳を突き上げた。

フロアにマイクを投げるdaipon(Vo, B)(Photo by Daiki Miura)

フロアにマイクを投げるdaipon(Vo, B)(Photo by Daiki Miura)[拡大]

中盤のMCでは、daiponが「大好きなSHADOWSが大事なツアーファイナルの日に俺たちを誘ってくれて、今日この空間でみんなと同じ空気が吸えてうれしかったです。またどこかで会ったときは一緒に遊んでくれ!」と笑顔を見せた。そして3人はミドルナンバー「SLEEPWALK」から高速チューン「Will」を続けるなど、緩急のあるセットリストを展開し、観客を楽しませる。ライブ定番曲「Get Started Together」ではdaiponがマイクをスタンドごとフロアに放り投げるなど、終始アグレッシブなパフォーマンスで会場を沸かせ続けた。

Takahiro(G, Vo)(Photo by TAKASHI KONUMA)

Takahiro(G, Vo)(Photo by TAKASHI KONUMA)[拡大]

SHADOWSは「BUILD」収録順に「Obey」「So What」と続けてパフォーマンス。緊迫感を漂わせるヒリヒリとした演奏で、冒頭から観客を新作CDの世界観に引き込んだ。彼らはこの日、「BUILD」や2018年実施のワンマンツアー「SELL'EM ALL TOUR」でライブ会場限定販売されたアルバム「torches」の収録曲を中心にライブを展開。会場限定音源が多数披露されたセットリストに関わらず観客たちは曲を聴き込んでこの日を迎えた様子で、中でもTakahiro(G, Vo)がイントロのギターフレーズを爪弾いた途端に歓声が上がった「My Direction」では、ステージ上を所狭しと動き回るSHADOWSに負けじと、オーディエンスもモッシュやダイブを行っていた。また「Into The Line」ではTakahiroがフロアにダイブしたり、「The Lost Song」ではずっしりとした重低音を轟かせたりと激しいアクトを繰り広げ、観客の気持ちのボルテージを上昇させていた。

SHADOWSと三浦詩音(Azami)。(Photo by TAKASHI KONUMA)

SHADOWSと三浦詩音(Azami)。(Photo by TAKASHI KONUMA)[拡大]

「たくさんの人と出会って、あっという間にこの1カ月が過ぎた。1つだけ言えるのは、どんなに遠い場所に行っても、俺たちは音楽でお客さん全員を笑顔にできるということがわかりました」というHiroの言葉をきっかけに、この日のセットリストで唯一テンポが緩やかな「Progress」の演奏へ。Hiroは体をゆらゆらと揺らしながら、伸びやかなハイトーンボイスを響かせた。続く「BEK」では、サプライズゲストとして三浦詩音(Azami)が登場。ボーカリストとしてバンドに参加した三浦はエネルギッシュなシャウトで観客を沸かし、そのまま脇目も振らずにフロアへダイブしていた。

Hiro(Vo)(Photo by TAKASHI KONUMA)

Hiro(Vo)(Photo by TAKASHI KONUMA)[拡大]

中盤のMCでは、HiroがENTHについて言及。ENTH は2018年に行われたSHADOWSの主催ツアー「TORCHES TOUR」全11公演のうち6公演に出演する予定だったが、そのうち2公演はdaiponの喉の不調により出演がキャンセルとなっていた。そんなENTHについて、Hiroは「毎回毎回対バンに誘うと二つ返事で『行きましょう!』と言ってくれる後輩で、俺たちの誇りです」と話し、「最近対バンするバンドがみんな年下で。年上だと思っていたlocofrankもまさかの年下でした」と付け加えて笑いを誘った。

Kazuki(G, Vo)(Photo by TAKASHI KONUMA)

Kazuki(G, Vo)(Photo by TAKASHI KONUMA)[拡大]

ライブが終盤に差し掛かるとパフォーマンスは一層激しさを増していき、特に「1113」では迫力のあるサウンドがオーディエンスを圧倒。「Chain Reaction」の演奏時にはKazuki(G, Vo)による哀愁漂うイントロのギターの音色に乗せて、Hiroがツアー関係者と観客に向かって感謝を述べた。そして「これからの俺たち、お前たちの進む道に向かって、でけえ声で歌ってくれ」と声を振り絞るように叫ぶと、観客はその要求に応えるように、この日一番のシンガロングを響き渡らせた。

SHADOWS「SELL'EM ALL TOUR II」東京・TSUTAYA O-WEST公演の様子。(Photo by TAKASHI KONUMA)

SHADOWS「SELL'EM ALL TOUR II」東京・TSUTAYA O-WEST公演の様子。(Photo by TAKASHI KONUMA)[拡大]

SHADOWSはこのツアーで、ライブごとに観客の中から“Best Mosh Player”、通称“BMP”を選出し、Tシャツをプレゼントする企画を行ってきた。この日はツアーに通いつめていたという男性がBMPに選ばれ、念願のTシャツを手にした男性はガッツポーズを決めると、すぐさま着替えてメンバーと記念撮影した。男性がステージを降りたあと、SHADOWSは最後に「Fail」をプレイ。終始荒々しいパフォーマンスでツアーに幕を下ろした。

なおこの日SHADOWSは、2020年1月19日に東京・新宿LOFTで自主企画イベント「PMAM vol.6(Pit Me Against Myself)」を開催することを発表し、観客を喜ばせた。

この記事の画像(全20件)

SHADOWS「SELL'EM ALL TOUR II」
2019年10月21日 TSUTAYA O-WEST セットリスト

ENTH

01. ムーンレイカー
02. TH
03. HAHA
04. START LINE
05. HANGOVER
06. Gentleman Kill
07. VooDoo Shangrila
08. Bong! Cafe' au lait! Acoustic guitar!
09. IN MY VEIN
10. LOVE ME MORE
11. SLEEPWALK
12. Will
13. Get Started Together

SHADOWS

01. Obey
02. So What
03. Senses
04. Overcome
05. My Direction
06. I Know Better
07. All I Want
08. Into The Line
09. The Lost Song
10. Progress
11. BEK
12. Candles
13. Freedom Is Yours
14. Under My Skin
15. 1113
16. Stars
17. Chain Reaction
18. Forest
19. Further Away
<アンコール>
20. Push
21. Justify
22. Fail

全文を表示

読者の反応

  • 3

きゅうしゅん @slashedcube

【ライブレポート】SHADOWS、O-WESTでENTH迎えツアーファイナル「俺たちは音楽で全員笑顔にできる」(写真20枚) https://t.co/IG90qIpIlP

コメントを読む(3件)

リンク

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャの音楽ナタリー編集部が作成・配信しています。 SHADOWS / ENTH の最新情報はリンク先をご覧ください。

音楽ナタリーでは国内アーティストを中心とした最新音楽ニュースを毎日配信!メジャーからインディーズまでリリース情報、ライブレポート、番組情報、コラムなど幅広い情報をお届けします。