30周年イヤーのドリカム、「WONDERLAND 2019」で会場中を幸せに

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DREAMS COME TRUEが9月8日に大阪・京セラドーム大阪で、ライブツアー「史上最強の移動遊園地 DREAMS COME TRUE WONDERLAND 2019」の最終公演を行った。

DREAMS COME TRUE(撮影:中河原理英、岸田哲平)

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「史上最強の移動遊園地 DREAMS COME TRUE WONDERLAND」は、ドリカムが1991年から4年に一度開催しているグレイテストヒッツライブ。ドリカムは今回の公演で、「WONDERLAND」恒例の壮大な演出はもちろん、デビュー30周年イヤーを記念したレアな選曲でも会場を盛り上げた。

DREAMS COME TRUE(撮影:中河原理英、岸田哲平)

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「A theme of the WONDERLAND」の軽快なマーチングドラムとファンファーレが鳴り響き、場内のムードは徐々に高揚。そこへ赤を基調にしたきらびやかな衣装に身を包んだ吉田美和(Vo)と中村正人(B, Arrangement, Programming)が手を取り合って登場し、観客のテンションを一気に引き上げた。今回のツアーには2人に加えて、ドラマーのソニー・エモリー(ex. Earth, Wind & Fire)と坂東慧(T-SQUARE)、トランペッターのグレッグ・アダムス(ex. Tower of Power)をはじめとした、総勢58人におよぶ国内外のサポートプレイヤーやダンサーも参加。彼らは迫力のある演奏や華麗なパフォーマンスで、30周年イヤーの「WONDERLAND」に華を添えた。序盤には最新シングル曲「あなたとトゥラッタッタ♪」など、ホーン隊の明朗なサウンドが特長的な楽曲が届けられる。吉田は歌唱しながらダンサーと共に軽やかなステップを披露し、場内に笑顔を振りまいた。

吉田美和(Vo)(撮影:中河原理英、岸田哲平)

吉田美和(Vo)(撮影:中河原理英、岸田哲平)[拡大]

1989年リリースのデビュー曲「あなたに会いたくて」をパワフルに歌い上げたあと、吉田はこの日の公演について、「夏に始まった『WONDERLAND』、早くも今日が最後です。今回の『WONDERLAND』は30周年とかぶっていて、ひと言で言うなら『渋い』、ふた言で言うなら『主張が強い』内容です。30周年だからこそ聴いてみてもらいたい曲があるんです。とは言え今日も血湧き肉躍るライブを目指していくよ!」と力強く語り、「大阪ワンダーベイビーズを隅から隅まで幸せにしちゃうからね!」とお茶目に笑う。「世界中からサヨウナラ」では「それでは今年も飛びまーす!」と宣言した吉田が、おなじみの3Dフライトを披露して観客を楽しませた。

「史上最強の移動遊園地 DREAMS COME TRUE WONDERLAND 2019」大阪・京セラドーム大阪公演の様子。(撮影:中河原理英、岸田哲平)

「史上最強の移動遊園地 DREAMS COME TRUE WONDERLAND 2019」大阪・京セラドーム大阪公演の様子。(撮影:中河原理英、岸田哲平)[拡大]

これまでにリリースされたアルバムを振り返るメモリアルな映像が流され、ノスタルジックな雰囲気が生み出されたあとには、そのムードを保ったまま、ピアノの音色に乗せて吉田が情感たっぷりに歌唱する「す き」の演奏へ。バッキングボーカルやピアノの音色が重なるにつれ、メインステージのセットがアリーナ席に向かって移動し、アリーナ中央でパフォーマンスが展開された。続いて“お一”と“お二”からなる女性デュオFUNK THE PEANUTSが登場し、カラフルな着物を纏った2人はポップなメロディに乗せて約20年ぶりの新曲「SPOIL!」をパワフルに歌唱。短いパフォーマンス時間で会場を大いに沸かせて走り去った。

中村正人(B, Arrangement, Programming)(撮影:中河原理英、岸田哲平)

中村正人(B, Arrangement, Programming)(撮影:中河原理英、岸田哲平)[拡大]

中盤には最新アルバム「THE DREAM QUEST」にまつわるストーリーのキャラクターである“十二音使徒のシェフバック”によって、「史上最強の移動遊園地 DREAMS COME TRUE WONDERLAND」の歴史を振り返る映像が届けられた。再び登場した吉田は「薬指の決心」で指輪を模したラートを操り、回転しながら歌唱するなど斬新なパフォーマンスを披露していく。「I WAS BORN READY!!」で始まるパートでは、2人のルーツであり、ドリカムの魅力の1つでもあるR&Bやファンクの要素を取り入れた楽曲群が演奏された。サポートプレイヤーたちによる色気の漂うサウンドに、中村はファンキーなビートを重ねて存在感を放ち、往年のファンを喜ばせた。

DREAMS COME TRUE(撮影:中河原理英、岸田哲平)

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“渋めで主張の強い”演奏で観客の体を揺らしたドリカムは、ラストスパートをかけるように「さぁ鐘を鳴らせ」「何度でも」などの名曲を畳みかける。吉田が「みんなの顔を見るとマジ泣けるヤツ、やります」と前置きして歌い始めたのは、この日の会場である大阪がテーマの「大阪LOVER」。さらに「決戦は金曜日」では、吉田と中村が「祝デビュー30周年! みなさまホントにホントにありがとう!!!」と書かれた幕がぶら下がった自転車に乗りアリーナ席上空をサイクリング。吉田は銀テープを撒きながら、楽しげに歌声を響かせた。2人が地上へ戻ったあと、中村は「最高だったぜ。俺も空を飛んだぜ。ちょっと怖かったぜ」と感想を述べた。

DREAMS COME TRUE(撮影:中河原理英、岸田哲平)

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アンコールでは、今回のツアー会場がすべて屋内だったことを振り返った吉田が、「WONDERLAND」定番の演出である打ち上げ花火を予期させるように、「ちょっとだけみんなで見るよ」と茶目っ気たっぷりにウインク。するとステージ上空に花火が上がり、「あの夏の花火」が披露された。ラストナンバー「未来予想図II」ではダイナミックな演奏と吉田の包み込むような歌声で、会場に感動的な余韻がもたらされた。演奏を終えると、吉田はステージの端から端まで全力疾走。息を切らしながら「大阪ワンダーベイビーズ、最終日ベイビーズ本当にありがとうございました」「今回は30周年と『WONDERLAND』が重なるスペシャルな機会でさ、次に周年と重なるのはいつだろうって考えたら、50周年だったよ。今から20年後だよ。そのときね、正人は81歳になるよ。私は74歳になるよ。でもワンダーベイビーズの顔を見てたらね、がんばれそうな気がする」と涙ながらに語り、中村の手を借りて涙を拭った。2人は会場に暖かな余韻を残して、30周年イヤーの「WONDERLAND 2019」に幕を下ろした。

「史上最強の移動遊園地 DREAMS COME TRUE WONDERLAND 2019」の模様は12月21日(土)にスカチャン1で放送される。

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スカチャン1「DREAMS COME TRUE『史上最強の移動遊園地 DREAMS COME TRUE WONDERLAND 2019』」

2019年12月21日(土)放送時間未定

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【ライブレポート】30周年イヤーのドリカム、「WONDERLAND 2019」で会場中を幸せに(写真10枚) https://t.co/iu3Ou7kLau

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