帰ってきたNUMBER GIRL、17年ぶり日比谷野音ライブに3000人熱狂

NUMBER GIRLが約17年ぶりとなるツアー「TOUR『NUMBER GIRL』」の東京公演を8月18日に東京・日比谷野外大音楽堂で開催した。

今年2月に「2018年初夏のある日、俺は酔っぱらっていた。そして、思った。またヤツらとナンバーガールをライジングでヤりてえ、と」という向井秀徳（Vo, G）のコメントと共に再結成を発表したNUMBER GIRL。7月の東京・新宿LOFTでの再結成後初ライブを経て、「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2019 in EZO」にて改めて大観衆に向けて復活をアピールする予定だったが、台風接近による悪天候により出演予定だった8月16日の初日公演の開催が中止となった。そんな紆余曲折を経て、バンドはチケットを入手できたラッキーな約3000人に加え、場外で音漏れを求めて日比谷公園にやって来た多数の聴衆の待つ日比谷野外大音楽堂のステージに立った。

NUMBER GIRLは1997年発表の1stアルバム「SCHOOL GIRL BYE BYE」から「大あたりの季節」でライブをスタートさせ、向井が「皆さまがーた！ おひさかたぶーり！ ぶーりぶーり！」「お待たせしました。お待たせしすぎたかもしれません。それでは行ってみましょう。アクション！」と述べてから「鉄風 鋭くなって」へとなだれ込む。さらにアヒト・イナザワ（Dr）の「殺・伐！」というコールに続いて「タッチ」を演奏するなど次々に楽曲を畳みかけ、観客の熱狂を誘った。「福岡市博多区からやって参りましたNUMBER GIRLです。ドラムス、アヒト・イナザワ！」というおなじみの向井による口上に続いて届けられた「OMOIDE IN MY HEAD」では場内にシンガロングが巻き起こった。

「YOUNG GIRL SEVENTEEN SEXUALLY KNOWING」は解散前よりややBPMを落としてどっしりと演奏されたが、このほかの楽曲は解散後の空白期間を感じさせない内容に。ライブが進むに連れて熱気を増していく観客に「ナイスですね！」と呼びかけた向井は、「ウチのカミさんが言うんですよ」「私の記憶が確かならば……」と映画やテレビ番組の名セリフを引用しつつ「あの子は透明少女」と発して名曲「透明少女」を披露した。この日のセットリストはインディーズ時代の楽曲から現時点での最新アルバムとなる2002年発表の3rdアルバム「NUM-HEAVYMETALLIC」の収録曲まで、結成から解散までの7年間を凝縮したかのような内容に。約17年ぶりとなった日比谷野音でのNUMBER GIRLのパフォーマンスに会場一帯は惜しみない拍手と歓声に包まれた。

このツアーの残る公演は9月7日に大阪・なんばHatch、9月8日に福岡・DRUM LOGOS、9月27日に愛知・DIAMOND HALLで行われる。ツアー終了後の9月28日（土）にはWOWOWライブで日比谷野音公演の模様がオンエアされる。なおNUMBER GIRLは12月より全12公演の全国ツアー「NUMBER GIRL TOUR 2019-2020『逆噴射バンド』」を開催する。