星野源がスペシャアワード史上初の4冠!あいみょん、RAD、米津らも受賞
2019年3月8日 12:00
21 音楽ナタリー編集部
昨日3月7日に東京・NHKホールでスペースシャワーTVが主催するアワード「SPACE SHOWER MUSIC AWARDS 2019」の授賞式が行われた。
「SPACE SHOWER MUSIC AWARDS 2019」はスペースシャワーTVが独自の視点で音楽シーンを総括し、さまざまな音楽コンテンツで功績をあげたアーティストとクリエイターに感謝と敬意を込め表彰するアワード。会場には抽選で選ばれた3500人が招待され、豪華な受賞者たちが繰り広げるステージなど、約4時間にわたるイベントを楽しんだ。
STUTSがMPCパフォーマンスで会場を盛り上げたあと、東京の街を舞台にしたオープニングムービーが上映される。そしてMCのユースケ・サンタマリア、いとうせいこうがせり上がって登場し「SPACE SHOWER MUSIC AWARDS 2019」の開会を告げた。2人の紹介でステージに登場したのは、彼らと共にMCを務めるきゃりーぱみゅぱみゅ。真っ赤なドレスを着たきゃりーは4人のダンサーを従えて、BEST ART DIRECTION VIDEOを受賞した楽曲「音ノ国」をキュートにパフォーマンスした。きゃりーは受賞の喜びを「グリーンバックで撮影して3役やって、撮影が過酷でどうなるのかと思ったけれど、できあがったものを観たら、がんばってよかったなと思えました」と語り、衣装チェンジのため退場した。
米津玄師はBEST MALE ARTISTに加え、楽曲「Lemon」がSONG OF THE YEARに輝き2冠を達成。コメント動画で「2018年は変化した年だったと思います。『Lemon』が自分の想像を超えてとても大きく、広く行き渡ってくれて、それに伴って自分の周りの環境に変化がよくも悪くもありました。2019年も変わらず音楽を作っていくと思うので、この環境の変化が自分の音楽にどのような影響を及ぼすのか、今から自分自身すごく楽しみにしています」「『Lemon』はどこかで他人事みたいな感覚で広がっていく様を見ていて、“みんなの曲”になったなと思いました。こういう経験はこれからそう何度もできることではないと思うので、そんな曲を作れて今回この様な賞をいただけて、本当に光栄に思っています。ありがとうございます」と語った。BEST FEMALE ARTISTを受賞した宇多田ヒカルは、「2018年はアルバムを出したり10年ぶりのツアーをやったりと、めずらしく私にしては精力的に活動した1年だったので『SPACE SHOWER MUSIC AWARDS 2019』でBEST FEMALE ARTISTを受賞できてうれしいです。ありがとうございます」とメッセージを寄せた。
最も活躍した新人アーティストに授与されるBEST BREAKTHROUGH ARTISTに選ばれたNulbarichは「アネッサ」のテレビCMソング「Kiss You Back」を披露。JQはユースケといとうから受け取ったトロフィーを「やったね!」と掲げ、「日本のスタンダードを変えて、世界に(届くように)日本のポップスを盛り上げていけるようになりたい」と飛躍を誓った。BEST HIP HOP ARTISTはBAD HOPが受賞。メンバーを代表して登場したG-k.i.dとBenjazzyは「調子乗んないで精進したいと思っています」「今後はBAD HOPのメンバーもそれぞれソロの活動をしていくと思うので、日本のヒップホップを盛り上げていけたらと思います」とコメントした。ダンスミュージックシーンで最も活躍したアーティストに贈られるBEST GROOVE ARTISTに選ばれたSTUTSは「こういった賞をもらうのは今回が初めてなのでとてもうれしいです。本当にありがとうございます!」と笑顔を見せる。BEST ALTERNATIVE ARTISTに選出されたceroの高城晶平(Vo, G, Flute)は「第1回に引き続き、第4回も受賞してしましました。2回目の受賞です。ありがとうございます」と恐縮した様子で述べ、昨年の活動を「僕たちは編成がよく変わるんですが、一番熟しているときにアルバムを出せてツアーができてよかったです」と振り返った。
スペースシャワーTV「モンスターロック」でVJを務めるマキシマム ザ ホルモンのダイスケはん(キャーキャーうるさい方)とナヲ(ドラムと女声と姉)はゲストプレゼンターとして授賞式に登場。しかしダイスケはんと共に現れたのは、今年の5月で70歳になるというナヲとマキシマムザ亮君(歌と6弦と弟)の母親で、彼女は年齢を感じさせるトークで会場をざわつかせる。「騙されたな! スペースシャワー!」とネタバラシしたナヲは、キックボードでステージイン。ダイスケはんとナヲは改めてBEST ROCK ARTISTにWANIMAが選ばれたことを発表した。名前を呼ばれたWANIMAの3人はトロフィーを握りしめ、「やったー! やったぞー!」とおおはしゃぎ。ホルモンの2人と軽妙なトークを繰り広げたあと、「WANIMA、開催しまーす!」と“開催”を宣言して「アゲイン」「シグナル」を届け「日本で一番スペシャが好き! WANIMAでしたー!」とステージを締めくくった。
優れたライブ演出のアーティストに贈られるBEST LIVE PRODUCTIONはSEKAI NO OWARI、BEST PUNK / LOUD ROCK ARTISTには04 Limited Sazabysが選出された。GEN(B, Vo)は「僕たちこういう賞には縁がなくて、スペシャもノミネート止まりなので、『ヨルジュウ』をはじめとするスペシャとの癒着でつかみとったなと思います」と話して会場の笑いを誘った。
BEST GROUP ARTISTを受賞した[ALEXANDROS]は、川上洋平(Vo, G)の力強い歌声から始まる「アルペジオ」でライブをスタート。映画「BLEACH」の主題歌「Mosquito Bite」では盤石なバンドアンサンブルで魅せ、シンガロングを巻き起こした。革新的な活動をしたアーティストに贈られるBEST NEW VISIONは、新曲CD付きの書籍「これからの麺カタコッテリの話をしよう」をリリースしたり、バンドのフランチャイズ化を発表したりと大きな話題を集めたマキシマム ザ ホルモンが獲得。マキシマム ザ ホルモンは、ダイスケはんがスギちゃんの衣装を着て“ダイちゃん”として登場したり、ナヲが「マイク、臭いですね!」と発言したりと、自分たちのペースでトークを展開し、トロフィーを手にステージを下りた。
BEST MUSIC FILMはHi-STANDARDのドキュメンタリー映画「SOUNDS LIKE SHIT: the story of Hi-STANDARD」が受賞し、監督の梅田航と横山健が登壇。横山は「僕らが演技したわけではないので監督の賞です。えらいフィルムを作ってくれたなという気持ちですね。あんまり僕自体は実感がないです。彼を褒めてあげたいですね」と梅田を褒め称えた。優れたミュージックビデオを制作した監督に贈られるBEST VIDEO DIRECTORは、米津玄師「Lemon」やあいみょん「マリーゴールド」を手がけた山田智和が受賞。BEST CONCEPTUAL VIDEOにはPUNPEE「タイムマシーンにのって」のミュージックビデオが選ばれ、監督のGhetto Hollywoodと共に登場したPUNPEEはトロフィーを高く掲げた。
優れたクリエイティブを発信したアーティストに贈られるBEST CREATIVE WORKSに輝いたあいみょんはバンドを従え自身最大のヒット曲「マリーゴールド」でパフォーマンスをスタート。「今夜このまま」を情感たっぷりに歌ったあと、レーベルメイトのきゃりーからトロフィーを受け取り、今回の受賞について「ミュージックビデオやアートワークをやってくださっている方からの刺激も日々たくさんあるので楽しいです。制作が好きだなと思います」と語った。
海外での活動を評価するBEST ACTIVE OVERSEASと、年間で最も優れたミュージックビデオを賞するVIDEO OF THE YEARはRADWIMPSが受賞。ダブル受賞となったRADWIMPSが会場にサプライズ登場すると客席から悲鳴のような歓声が上がった。レコーディングを切り上げて駆け付けたという野田洋次郎は「皆さんに会いに、テレビの前でご覧の皆さんに会いにやってきてしまいました!」と笑顔を見せ、監督に綿密な打ち合わせを繰り返して制作した「カタルシスト」のMVがVIDEO OF THE YEARを受賞したことについて「昔は『音楽がメインで映像はあくまで付属』と考えていたんですが、映像によって表現できることもあるし、これから大事にしていきたいと思っています」と語った。
BEST COLLABORATIONを受賞した東京スカパラダイスオーケストラは、CMソングとしておなじみの「Paradise Has No Border」を披露し、迫力あるスカサウンドで会場を熱狂させる。燃え上がる炎の映像をバックに登場したのは宮本浩次(エレファントカシマシ)。スカパラとおそろいのボルドーカラーのスーツに身を包んだ彼は投げキッスを会場中に送ったあと、ステージを所狭しと動き回りながら情熱的に「明日以外すべて燃やせ feat.宮本浩次」を歌い上げた。パフォーマンスを終えた谷中敦(Baritone sax)は「最高ですね。宮本さんをボーカルに迎えるのは我々の夢でした。夢が叶って、この賞がいただけて幸せです」と受賞の喜びを語った。
授賞式のトリを飾ったのはポップシーンで最も活躍したアーティストに授与されるBEST POP ARTIST、2018年を代表する最優秀アーティストに贈られるARTIST OF THE YEAR、最も優れたアルバムを賞するALBUM OF THE YEAR、50万件の一般投票で選ばれたPEOPLE'S CHOICEを受賞した星野源。「SPACE SHOWER MUSIC AWARDS 2019」史上初の4冠を獲得した星野はBEST GROOVE ARTISTに選ばれたSTUTSやゲストプレゼンターとして登場したハマ・オカモト(OKAMOTO'S)ら12人のバンドメンバーたちとライブパフォーマンスを披露した。星野がギターを爪弾きながら「Pop Virus」を歌い始めると、すぐさま客席からクラップが沸き上がる。2曲目の「Week End」では「ありがとう! みんな自由に好きなように踊ってください!」と呼びかけて、自らステップを踏んで軽やかに踊ってみせた。「一緒に歌おう!」と星野がイヤモニを外し、観客の合唱と共に迎えたフィナーレでは、ステージから銀テープが発射される。テープが舞う中、星野は「素晴らしい賞を4つももらった! 星野源でした!」と左手でサムズアップした。トロフィーを両手に2つずつ持った星野は「聴いて下さる皆さん、応援して下さる皆さん、そして支えてくださるスタッフ、ミュージシャンのおかげです。ありがとうございます!」とファンやスタッフたちに感謝の気持ちを伝える。そして「4ついただけるなんて思っていなかったのでマジでうれしいです!」と喜びを爆発させ、4つのトロフィーを手にステージを去った。
SPACE SHOWER MUSIC AWARDS 2019 受賞作品
ARTIST OF THE YEAR
星野源
PEOPLE'S CHOICE
星野源
VIDEO OF THE YEAR
RADWIMPS「カタルシスト」
ALBUM OF THE YEAR
星野源「POP VIRUS」
SONG OF THE YEAR
米津玄師「Lemon」
BEST BREAKTHROUGH ARTIST
Nulbarich
BEST MALE ARTIST
米津玄師
BEST FEMALE ARTIST
宇多田ヒカル
BEST GROUP ARTIST
[ALEXANDROS]
BEST POP ARTIST
星野源
BEST ROCK ARTIST
WANIMA
BEST PUNK / LOUD ROCK ARTIST
04 Limited Sazabys
BEST ALTERNATIVE ARTIST
cero
BEST GROOVE ARTIST
STUTS
BEST HIP HOP ARTIST
BAD HOP
BEST INTERNATIONAL ARTIST
アリアナ・グランデ
BEST COLLABORATION
東京スカパラダイスオーケストラ「明日以外すべて燃やせ feat.宮本浩次」
BEST RESPECT ARTIST
サザンオールスターズ
BEST NEW VISION
マキシマム ザ ホルモン
BEST ACTIVE OVERSEAS
RADWIMPS
BEST LIVE PRODUCTION
SEKAI NO OWARI
BEST CREATIVE WORKS
あいみょん
BEST MUSIC FILM
SOUNDS LIKE SHIT: the story of Hi-STANDARD
BEST CONCEPTUAL VIDEO
PUNPEE「タイムマシーンにのって」
BEST ART DIRECTION VIDEO
きゃりーぱみゅぱみゅ「音ノ国」
BEST VIDEO DIRECTOR
山田智和
※高城晶平の「高」ははしご高が正式表記。
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TOKYO SKA PARADISE ORCHESTRA🎺 @tokyoskaj
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