日本テレビが「今、目撃するべき本物のライブを、体験」をコンセプトに立ち上げたライブイベント「ROCK AX」の第1回が1月22、23日の2日間にわたって東京・TOKYO DOME CITY HALLで開催された。22日には
1月22日
初日のトップバッターを務めたのはKEYTALK。勢いよくステージに現れた4人は「一緒にお祭り騒ぎしようぜ!」と声を上げ、ド派手なパーティチューン「MATSURI BAYASHI」でライブをスタートさせた。八木優樹(Dr)のインフルエンザ発症で先日のライブを急遽キャンセルした彼らにとって、この日が今年初のライブ。八木が「元気になりました! ありがとう」と全快を報告すると、会場からは「おかえりー!」と温かい声援が飛んだ。小野武正(G)による恒例の「ペーい!」というコール&レスポンスを経て、ライブ後半はアッパーチューンを連発。首藤義勝(Vo, B)と寺中友将(Vo, G)による絶妙なツインボーカルの掛け合いに、その歌を引き立てるように小野のメロディアスなギターが重なり、多彩なサウンドを鳴らしながら45分のライブを終えた。
続いてステージに登場したのはNulbarich。真っ赤な照明を浴びながらバンドがグルーヴ感あふれる演奏を始め、ゆっくりとJQ(Vo)がステージに現れた。この日のバンドは6人編成。彼らが挨拶代わりに「It's Who We Are」を演奏し、JQが美しいファルセットボイスを響かせると、会場は一転して大人っぽい雰囲気に包まれた。クールで無機質にも見えたパフォーマンスは曲を重ねるごとに徐々に熱を帯びていき、JQが「Put your hands up!」と叫ぶとオーディエンスは両手を挙げて一気にヒートアップ。最後のMCでは、2016年にバンドを結成してから、まだまだ夢の続きであると謙虚に話しつつ「2016年に買った片道切符は、大事に手放さないように進んで行こうと思います!」と今後への決意を表明。「焦らず、好きなようにマイペースでいようと思って作った曲です」と曲紹介して「Almost There」を歌い、ステージを後にした。
第1夜のトリを務めた木村カエラは「HOLIDAYS」でライブを開始。サビで「みんな歌える?」と問いかけながら客席にマイクを向けて会場を盛り上げた。「みんなタオル持ってる?」と言って歌い始めた「Circle」では、サビで「回せ!」という掛け声に合わせてオーディエンスが思い思いにタオルを回す。カエラにとって今年最初のライブということもあってか、この日の彼女はテンション高め。「あけおめ! ことよろ!」と新年の挨拶をしたのち、ベスト盤のような選曲でライブをすると宣言して観客を沸かせた。「しばらく歌ってなかった曲ですが……」と前置きして「Butterfly」を披露すると、イントロが流れた瞬間に客席から大きな歓声が。ドラムのビートを強調したアグレッシブなアレンジの演奏に乗せて、カエラも力強く歌った。さらにサビでカエラが客席にマイクを向けると、オーディエンスが大合唱。この盛り上がりに感動したカエラは「こんな古着のTシャツで歌う曲じゃなかった(笑)」と少し後悔していた。「振り幅の広い木村カエラだけど、次は激しい曲やるよ!」と言った彼女は、続けてロックナンバー「TREE CLIMBERS」を歌唱。「BEAT」ではギターを抱え、マイクスタンドに向かってパフォーマンスした。カエラは最後に「私が一番好きな曲で、みんなが元気で、笑顔でいてほしいという思いが入ってる曲です!」と曲紹介して「Magic Music」を披露。「あなたの笑顔が見たい」という歌詞を「みんなの笑顔が見たい」と変え、来場者に自らの思いを届けた。
1月23日
2日目のライブは雨のパレードでスタート。この日をもってベーシストの是永亮祐が脱退したため、バンドにとってそれまでの4人編成での最後のステージとなった。ベースの音から始まる「new place」や、ループするベースリフが印象的な「epoch」など、彼らはこの日7曲を演奏。福永浩平(Vo)がMCで「今日は1音1音、楽しんでいってね」と語ったのに応えるように、観客は彼らの紡ぎ出す音を聴き逃さないようにじっくりと楽しんでした。さらに、サウンドとシンクロした照明が4人の演奏に彩りを添え、バンドの独特な世界観をより強固なものにしていた。最後には来場者に向けて「僕らは、もっとかっこよくなるんで、また来てね」と挨拶し、是永を含めた編成でのラストライブを終えた。
続いて登場したのは、1月16日にメジャーデビューアルバム「Sympa」をリリースしたばかりのKing Gnu。人気曲「Flash!!!」でライブは幕を開け、2曲目「Tokyo Rendez-vous」では常田大希(G, Vo)が拡声器を使ってアジテートするように歌った。その後も彼らは、ラストの「Vinyl」まで10曲を畳み込むように披露。ヘビーでタフなリズム隊と爆音のギターによるアグレッシブなサウンドで、ソウルやR&B、ファンク、ディスコなどさまざまなテイストを散りばめた楽曲で会場を揺らし続けた。
雨のパレード、King Gnuと若手バンドが続いた中、トリを飾ったのは結成20年超のSPECIAL OTHERS。ゆっくりと各自のポジションに着いた4人のメンバーは、まずは確かめるかのように自由に音を出し始める。やがてそれらが1つに収束し、自然な流れで1曲目の「I'LL BE BACK」に。15分を超える長尺曲「BEN」では、セミアコ、アップライトベース、ドラム、キーボードという4つの楽器だけで鳴らされているとは感じないほどに、多彩な音が次々と積み重ねられていく。MCで「みんな帰るかと心配してたけど(笑)、残ってくれてありがとう!」と遠慮がちに話していた彼らだが、演奏力の高さと独特のグルーヴで観客の心を掴み、最終的には会場中のオーディエンスを揺らしていた。
なお「ROCK AX」第1回の模様は、3月8日(金)深夜25:59から日本テレビ、3月30日(土)と31日(日)の21:00からCS放送・日テレプラスで放送される。また「ROCK AX」の第2回が4月18日と19日の2日間にわたって、引き続き東京・TOKYO DOME CITY HALLで開催されることも決定。出演者やチケットの詳細などは後日発表される。
「ROCK AX」2019年1月22日 TOKYO DOME CITY HALL セットリスト
KEYTALK
01. MATSURI BAYASHI
02. ロトカ・ヴォルテラ
03. sympathy
04. MURASAKI
05. Love me
06. YURAMEKI SUMMER
07. パラレル
08. MONSTER DANCE
09. Summer Venus
Nulbarich
01. Opening
02. It's Who We Are
03. Follow Me
04. Ordinary
05. NEW ERA
06. On and On
07. VOICE
08. Zero Gravity
09. ain't on the map yet
10. Almost There
木村カエラ
01. HOLIDAYS
02. リルラ リルハ
03. COLOR
04. Circle
05. Butterfly
06. TREE CLIMBERS
07. マスタッシュ
08. BEAT
09. Magic Music
「ROCK AX」2019年1月23日 TOKYO DOME CITY HALL セットリスト
雨のパレード
01. Reason of Black Color
02. Tokyo
03. new place
04. (No Title)
05. 1969
06. epoch
07. Count me out
King Gnu
01. Flash!!!
02. Tokyo Rendez-vous
03. McDonald Romance
04. It's a small world
05. Slumberland
06. あなたは蜃気楼
07. ロウラブ
08. NIGHT POOL
09. Prayer X
10. Vinyl
SPECIAL OTHERS
01. I'LL BE BACK
02. BEN
03. IDOL
04. Good Luck
日本テレビ / CS日テレプラス「ROCK AX」
日本テレビ:2019年3月8日(金)25:59~26:59
日テレプラス:2019年3月30日(土)21:00~(22日公演)
日テレプラス:2019年3月31日(日)21:00~(23日公演)
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