ユニゾン斎藤宏介ソロ自主企画、Schroeder-Headzと6曲セッション

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斎藤宏介(Vo, G / UNISON SQUARE GARDEN)による自主企画ライブ「SK's Session 3」が、12月13日に東京・マイナビBLITZ赤坂にて開催された。

左から斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)、渡辺シュンスケ(Schroeder-Headz)。(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

左から斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)、渡辺シュンスケ(Schroeder-Headz)。(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

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3回目を迎えた今回のイベントには対バン相手としてSchroeder-Headzが出演。彼らはそれぞれのステージのほか貴重なセッションも繰り広げ、集まったオーディエンスを存分に楽しませた。

Schroeder-Headzのライブの様子。(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

Schroeder-Headzのライブの様子。(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])[拡大]

最初にステージに登場したSchroeder-Headzのライブは「Follow Me」から始まり、渡辺シュンスケの流麗なピアノとサポートメンバーの須藤優(B)、鈴木浩之(Dr)が鳴らす低音が一体となったグルーヴが、フロアを圧倒していった。渡辺は「すごく特別な夜になるんじゃないかと思います」と観客に向けて挨拶し、期待を煽った。

その後も自由な展開の「Blue Bird」、渡辺の奏でる高速のフレーズが印象的な「Hype」、温かく力強いサウンドを響かせた「Wildthing's Arm」など、幅広いタイプの楽曲を披露していったSchroeder-Headz。シンプルなピアノトリオ編成から放たれる多彩なサウンドを、オーディエンスは気持ちよさそうに体を揺らしたりじっくり聴き入ったりと、思い思いの形で楽しんでいた。

Schroeder-Headzは「Sleepin' Bird」でフロアをスリリングな空気に変えたあと、「absence of absolutes」のめまぐるしく表情を変えるアンサンブルでオーディエンスを惹き付けた。最後は「Surface」を披露し、観客のハンドクラップと一体となった演奏でパフォーマンスを締めくくった。

斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])[拡大]

続くオーガナイザーの斎藤は最初に1人でステージに現れ、スツールに腰かけてアコースティックギターを奏でる。そのままループステーションにさまざまなフレーズを重ね、パワフルなトラックを作り上げていった。場内が息を呑んで斎藤を見つめる中、彼が最初に歌い始めたのは前回のイベント「SK's Session 2」のゲストでもあったSKY-HI「Stray Cat」のカバー。さらに同じトラックに乗せ、続けて椎名林檎「丸の内サディスティック」のカバーも披露しフロアにどよめきをもたらした。

圧巻のパフォーマンスのあと、斎藤は直前のSchroeder-Headzのステージを「すごかったね? 楽器ってすげえな、って驚かせてくれるバンドです」と振り返り、これまでの「SK’s Session」にも出演し、直前のSchroeder-Headzのライブでもサポートを務めていた須藤と鈴木を呼び込んだ。先日UNISON SQUARE GARDENの田淵智也(B)らと新バンド・THE KEBABSを結成することを発表した鈴木とは10年来の知り合いという斎藤は「田淵くんに(鈴木を)紹介したの俺だからね? 挨拶がねえな、と思って(笑)」とこぼし、観客の笑いを誘った。

ここから斎藤は今回のライブのために制作されたソロ曲4曲を披露。須藤がアレンジを担当したという各曲は、鮮烈なギターが印象的なロックチューンやポップな雰囲気のミディアムナンバーなど多彩で、それぞれ歌詞もメロディラインもUNISON SQUARE GARDENの楽曲とはまた異なる持ち味を持つものばかり。斎藤の個性が存分に発揮されたそれぞれのナンバーに、オーディエンスは驚きの表情を浮かべながら聴き入った。

演奏を終え「間違えなくてよかったー!(笑)」とホッとした表情を見せた斎藤は、「SK's Session」の企画意図を「『ギターボーカリストとしての修羅の道に自分を置く』という、意識高めに始めたイベントで。毎回発見があって楽しいんですけど、“楽しい”の割合が増えてきました」と明かした。さらに「自作曲がもう14曲とかになってきたので、ちゃんとレコーディングして形にしたいです」という目標も語り、ファンから大きな賛同の拍手を浴びていた。その後は自身が作詞作曲したUNISON SQUARE GARDENの楽曲「スカースデイル」をアコギの弾き語りで披露し、「またのちほど!」と挨拶してステージを去っていった。

2組によるセッションをオーディエンスが待ち受ける中、場内には前方の混雑への注意などを呼びかける影アナウンスが流れる。このアナウンスが「両名によるセッションの熱量はフロア後方でもお楽しみいただけます。私も前回出演時には……」と語り始めるとフロアが大いにざわついた。アナウンスの主は前回のゲストSKY-HI。転換中も楽しませる趣向に、観客も思わず笑顔を浮かべていた。

斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)とSchroeder-Headzのセッションの様子。(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)とSchroeder-Headzのセッションの様子。(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])[拡大]

いよいよステージに現れた斎藤と渡辺は、最初はアコギとピアノのみでUNISON SQUARE GARDENの「フルカラープログラム」を演奏する。息の合ったプレイが終わると斎藤は思わず「いい曲だなー!(笑)」と話し、渡辺も今回のライブに向けた斎藤との準備を振り返って「改めて音楽っていいな、と思いました」と本音を吐露した。さらに2人は「SK's Session」の初回ゲストとして出演した田中和将(GRAPEVINE)へのリスペクトとして、GRAPEVINEの「風待ち」を披露。柔らかなアンサンブルと歌声でオーディエンスを魅了した。

そのあとは須藤と鈴木が加わり、Schroeder-Headzのユニット名の由来ともなった「スヌーピー」のアニメ作品のテーマソング「Linus and Lucy」のカバーや、Schroeder-Headzの楽曲「ハルシュラ」などが届けられる。「ハルシュラ」はオリジナルのインストゥルメンタルに斎藤が歌詞を乗せたスペシャルバージョンで、楽曲に新たな彩りを加えた。さらに今回のために斎藤が作詞作曲を、渡辺がアレンジを手がけたというジャジーなテイストの新曲もパフォーマンスされ、豪華なコラボレーションの連発に場内の熱気も急上昇していった。

「SK's Session 3」最後の曲として披露されたのは、Schroeder-Headzによるカバー音源もリリースされているUNISON SQUARE GARDENのヒット曲「シュガーソングとビターステップ」。このカバーアレンジを聴いた斎藤の「歌いたい、と思ってしまった」という要望から2組によるライブパフォーマンスが実現した。Schroeder-Headzならではのスタイリッシュなアレンジに乗せ、斎藤はギターを持たずにスタンドマイクに向かって熱唱。譜割りも通常のバンドバージョンとは変えて歌い、フロアを熱狂に導いた。

渡辺と須藤、鈴木を送り出した斎藤は、観客に向けて「斎藤が楽しそうなことをやってるな、と心の片隅に置いてもらえれば」とこのイベントに向けた思いを改めて告白。充実した表情でステージをあとにした。

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「SK's Session 3」2018年12月13日 マイナビBLITZ赤坂 セットリスト

Schroeder-Headz

01. Follow Me
02. Blue Bird
03. Hype
04. Wildthing's Arm
05. Sleepin' Bird
06. absence of absolutes
07. Surface

斎藤宏介

01. Stray Cat
02. 丸の内サディスティック
03. 新曲
04. 新曲
05. 新曲
06. 新曲
07. スカースデイル

斎藤宏介×Schroeder-Headz

01. フルカラープログラム
02. 風待ち
03. Linus and Lucy
04. ハルシュラ
05. 新曲
06. シュガーソングとビターステップ

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卓 也 マ マ @ta98mama

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