OLEDICKFOGGY、ラスティックナンバーを日比谷の夜空に響かせツアー終幕

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OLEDICKFOGGYが10月28日に東京・日比谷野外大音楽堂にてライブツアー「Gerato TOUR 2018」の最終公演を開催した。

OLEDICKFOGGY「Gerato TOUR 2018 FINAL」の様子。(Photo by Chabo)

OLEDICKFOGGY「Gerato TOUR 2018 FINAL」の様子。(Photo by Chabo)

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このツアーは彼らが最新フルアルバム「Gerato」を携えて3月から行っていたもの。全79公演というバンドにとって最長となったツアーを、バンドは初の日比谷野外大音楽堂で締めくくった。

伊藤雄和(Vo, Mandolin)(Photo by Chabo)

伊藤雄和(Vo, Mandolin)(Photo by Chabo)[拡大]

Soi48がDJプレイで場内を温めたのち、伊藤雄和(Vo, Mandolin)、スージー(G, Cho)、TAKE(Doublebass)、四條未来(Banjo)、大川順堂(Dr, Cho)、yossuxi(Accordion, Key, Cho)の6人は静かにステージに登場。観客が大歓声で彼らを迎えると、伊藤が「こんばんは。OLEDICKFOGGYです。『Gerato』ツアーファイナル、始めます」と口を開き、スージーによる叙情的なアルペジオから、バンドはアルバムの1曲目「Gerato」でライブをスタートさせた。さらに「昔日」を続けたあと、場内に漂う哀愁を一蹴するようにyossuxiがカウントの声を上げ、バンドは「アステマ」「神秘」と軽快なナンバーでオーディエンスを踊らせた。

左から四條未来(Banjo)、スージー(G, Cho)。(Photo by Chabo)

左から四條未来(Banjo)、スージー(G, Cho)。(Photo by Chabo)[拡大]

その後も彼らはオーディエンスがシンガロングした「意味なんて」や、伊藤がマンドリンを手にしたタイトル通りの直球なラスティックチューン「ラスティックが止まらない」、エッジの効いた「汚れた詩情」といった楽曲をほぼMCを挟まずに連投しオーディエンスを盛り上げていく。バラード「終劇の灯」をしっとりと届けたあと、ステージにゲストとして、ONE TRACK MINDのホーン隊が登場。彼らは「ヒカラビル」「浮塵子」「暗転」の3曲を華やかに彩った。ホーン隊が去ると、伊藤はONE TRACK MINDと同じレーベルに所属していることを改めて説明し「先輩と一緒にこの場に立ててうれしかったです」と喜びを語った。次曲のバラード「IMAGE」では演奏が進むにつれメンバーのプレイにも熱がこもる。大川は全身を使ってドラムを叩き、TAKEとスージー、四條はかき鳴らすように力を込めて弦をはじく。伊藤はシャウトするように声を張り上げ、観客は拳を突き上げながら、彼らの熱演に耳を傾けていた。

裏打ちのリズムでオーディエンスを踊らせた「mud puppets me」のあと、伊藤が不思議な形をした楽器を手にする。ツアーファイナルまで楽器の名前を明かさないと言われていたというスージーが満を持して「その楽器、何?」と訪ねると、伊藤は「ピン」と言うタイの民族楽器であることを明かした。そしてバンドは「don't touch me」へ。伊藤は妖艶な同曲に、ピンの独特な音色を添えた。続く「KUNG FU VACATION」では“KUNG FUダンサーズ”がステージに登場。オリエンタルなナンバーに乗せ、セクシーなダンスを見せて場内を盛り上げた。

OLEDICKFOGGY「Gerato TOUR 2018 FINAL」の様子。(Photo by Chabo)

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伊藤の切ない歌声が観客の胸を打った「さよならが言えなくて」からライブは後半戦に。「チブサガユレル」ではピンク色の円を模した照明がステージ上をぐるぐる回り、「シラフのうちに」ではバンドのグルーヴィな演奏に乗せて、ハンドマイクを持った伊藤がステージ上をのらりくらりと歩きながら歌唱していった。

OLEDICKFOGGY「Gerato TOUR 2018 FINAL」の様子。(Photo by Chabo)

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2時間ほどを終えたあたりでようやくバンドはMCヘ。伊藤は「3月からツアーをやってるんですけど、野音を埋められるかずっと不安でした」と吐露し、楽しげにステージを見守っていた観客に向けて「本当にありがとうございます」と感謝を伝えた。そして「ハッピーエンドのつもりで酒でも飲んでいこうぜ!」と声を弾ませ、アルバムのラストナンバー「ベターエンド」で場内にハッピーなムードを生み出す。さらに観客が盛大な合唱を聞かせた「いなくなったのは俺の方だったんだ」ではyossuxiもステージ前方に飛び出し、フロントメンバーと共に疾走感ある同曲を盛り上げていく。そして伊藤が語るように熱唱した「歯車にまどわされて」で本編は締めくくられた。

OLEDICKFOGGY「Gerato TOUR 2018 FINAL」の様子。(Photo by Chabo)

OLEDICKFOGGY「Gerato TOUR 2018 FINAL」の様子。(Photo by Chabo)[拡大]

アンコールでは「カーテンは閉じたまま」を感傷的に届けたあと、スージーがメランコリックなギターを奏で始める。そこへ登場したのはTHA BLUE HERBのILL-BOSSTINO(Rap)。彼のラップからバンドは2組のコラボ曲「弾丸さえあれば」へとなだれ込む。BOSSの緊迫感あるラップと、伊藤の切なげな歌声が畳みかけられ、場内はエモーショナルな空気で満たされた。そしてBOSSを見送ったあと、伊藤の「最後にこの曲をみんなで歌えたら」という前置きからバンドはラストナンバーとして「月になんて」をプレイ。伊藤の言葉通り、日比谷の夜空に盛大なシンガロングが響き渡り、ライブは大団円を迎える。最後に伊藤が「『Gerato TOUR』これで終わります。俺たちがOLEDICKFOGGYだ!」と胸を張り、ツアーの幕を下ろした。

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OLEDICKFOGGY「Gerato TOUR 2018 FINAL」
2018年10月28日 日比谷野外大音楽堂 セットリスト

01. Gerato
02. 昔日
03. アステマ
04. 神秘
05. blow itself away
06. 意味なんて
07. ラスティックが止まらない
08. 汚れた詩情
09. マグネティック・ラヴ
10. ゴシップオブフォレスト
11. パレード
12. 終劇の灯
13. ヒカラビル
14. 浮塵子
15. 暗転
16. IMAGE
17. flexible
18. 薄荷煙草とギムレット
19. SEX
20. mud puppets me
21. don't touch me
22. KUNG FU VACATION
23. さよならが言えなくて
24. チブサガユレル
25. マネー
26. シラフのうちに
27. グッド・バイ
28. 地下で
29. 矛盾 / 葛藤 / 憎悪 / 滑稽
30. ヴィーナス
31. ベターエンド
32. いなくなったのは俺の方だったんだ
33. 歯車にまどわされて
<アンコール>
34. カーテンは閉じたまま
35. 弾丸さえあれば
36. 月になんて

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