このツアーはミツメが今年8月に発売した最新シングル「セダン」を携えて行ったもの。10月20日の愛知公演、21日の大阪公演に続いて開催されたツアーファイナルは、ミツメの年内最後のワンマンライブとして行われた。SEに乗って登場した4人は「ジンクス」でライブを開始すると、続けて「漂う船」「ふやけた友達」を演奏。川辺素(Vo, G)の浮遊感のあるボーカルとソリッドなバンドアンサンブルが場内に心地よいムードを作り出していく。川辺の微笑ましいMCを挟んで「船の上」で演奏を再開した4人は、「あこがれ」「忘れる」とライブの定番曲を立て続けにプレイ。力強いギターリフが印象的な「ささやき」では、川辺、大竹雅生(G, Syn, Cho)、nakayaan(B, Cho)の3人が声を重ねた。照明がステージを赤く染める中、不穏な「ESC」でLIQUIDROOMの雰囲気を一変させたミツメは、続けて「キッズ」を演奏。歯切れのよいツインギター、ファンキーなベース、タイトなドラムが観客の体を揺らした。
曲間で川辺は今回のツアーのセットリストについて言及。アルバムのリリースツアーは収録曲を演奏すればよいが、シングルは収録曲が少ないため、前回ツアー「mitsume tour esper 2018」に続き今回もセットリストを決めるのに頭を悩ませたという。そんなMCから4人が披露したのは数年ぶりに演奏するという「hotel」。この曲では須田洋次郎(Dr)もギターを手に取り、まどろむようなドリーミーなサウンドが場内を包み込んだ。「霧の中」「Disco」を経て届けられた「3年」もライブでは滅多に演奏されないナンバー。4人が奏でる穏やかで切なさを帯びたメロディに観客はじっと聴き入っていた。
ライブ終盤でミツメは、昨年12月にリリースされバンド屈指の人気曲となった「エスパー」をプレイし、オーディエンスを強く惹き付ける。アウトロでは大竹のギターがうなりを上げ、会場を大いに盛り上げた。MCで川辺は「次はアルバムを作ってワンマンライブをやりたいと思ってますので、来年もよろしくお願いします」と意気込む。彼らは最新シングル曲「セダン」を演奏したのち、代表曲「煙突」でライブ本編を締めくくった。
アンコールで再びステージに登場したミツメは、スピッツ主催のライブイベント「新木場サンセット 2018」出演時も演奏したスピッツ「プール」のカバーを披露し、観客を喜ばせる。さらに4人はレコーディングもされていないという初期のナンバー「恋はかけあし」を届けたのち、1stアルバム「mitsume」収録曲の「クラゲ」を熱演。大きな拍手に包まれながら今年最後のワンマンライブに幕を下ろした。
ミツメ「mitsume tour sedan 2018」
2018年10月24日 LIQUIDROOM セットリスト
01. ジンクス
02. 漂う船
03. ふやけた友達
04. 船の上
05. あこがれ
06. 忘れる
07. ささやき
08. Chorus
09. 青い月
10. ESC
11. キッズ
12. hotel
13. 霧の中
14. Disco
15. 3年
16. めまい
17. 天気予報
18. エスパー
19. セダン
20. 煙突
<アンコール>
21. プール(オリジナル:スピッツ)
22. 恋はかけあし
23. クラゲ
リンク
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- ミツメ (@mitsumeband) | Twitter
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音楽ナタリー @natalie_mu
【ライブレポート】ミツメ、年内ラストワンマンでスピッツカバー含むレア曲多数披露「次はアルバムを」(写真15枚) https://t.co/rxSvxtAK43 https://t.co/myRyyE93qY