バンドの軌跡全部乗せ!DISH//、野音で鳴らした“DISH//という唯一のスタイル”

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DISH//が昨日9月15日に東京・日比谷野外大音楽堂にてワンマンライブ「DISH//音楽団祭り2018 -東の野音- -西の野音-」の東京公演を実施した。

DISH//

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DISH//が同所でライブを行うのは3年連続、通算5回目のこと。昨年9月に行われたワンマンは台風の影響で荒天に見舞われたが、この日は開場前に雨が上がった。立見を含む約3000人のスラッシャー(DISH//ファンの呼称)が集まる中、4人はサポートのバンドメンバー、ホーンセクション、バックダンサーを擁する豪華な“音楽団”編成でライブを実施。雨上がりの野音でにぎやかなパフォーマンスを繰り広げた。

北村匠海(手前)と橘柊生(奥)。

北村匠海(手前)と橘柊生(奥)。[拡大]

泉大智(Dr)、矢部昌暉(G, Cho)、橘柊生(DJ, Rap, Key, Flying dish)と3人のホーン隊がそれぞれのポジションに就くと、最後にステージに姿を見せた北村匠海(Vo, G)は「こんばんはDISH//です。野音へようこそ!」とオーディエンスを歓迎した。1曲目の「I'm FISH//」はブラスサウンドが加わったアレンジで、バンドは華々しくライブの幕開けを告げる。初っ端から観客を踊らせた彼らは勢いのまま「俺たちルーキーズ」へとつなげ、昌暉の「ここでひと言」という声に匠海は「DISH//が野音にやって来たぞー!!」と思い切り叫んでみせた。

「That's My Life」を歌い上げる北村匠海。

「That's My Life」を歌い上げる北村匠海。[拡大]

柊生の威勢のよいラップが炸裂した「晴れるYA!」ののち、最初のMCで匠海は「いろんな曲があるので、スラッシャーはもちろん初めて来た方も自由に楽しんで帰ってください。ガンガン楽しんでいきましょう!」と呼びかけた。DJブースから飛び出した柊生と匠海が激しいヘッドバンキングで会場を沸かせた「皿に走れ!!!!」でオーディエンスの大合唱を誘うと、続くロックチューン「That's My Life」ではまっすぐな生き様を刻む歌詞を4人が歌いつなぎ、スラッシャーへと思いを届けた。また、柊生の繊細なキーボードソロからスタートした「ただ抱きしめる」ではピンスポットに照らされた匠海が優しい歌声を響かせ、温かなバンドアンサンブルにオーディエンスはじっくりと耳を傾けていた。

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グループのバンドとしての進化を感じさせた前半を終えると、ライブはソロコーナーへ。ここでは4人の新しいソロ曲が披露され、大智はドラムボーカルを、昌暉は過去のキュートなソロ曲からガラリと趣を変えたクールなダンスチューンで新境地を見せるなど、それぞれにスラッシャーの驚きと歓声を誘った。そして、そろいのつなぎ姿で再登場したメンバーは「サイショの恋~モテたくて~」「ピーターパンシンドローム」とレアな初期曲を届けてスラッシャーを喜ばせる。「ピーターパンシンドローム」は客席の中に作られた特設ステージで披露され、昌暉の歌唱パートではおなじみの「昌暉!」コールがにぎやかに楽曲を彩っていた。

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音の出ないギターを持った結成当初のスタイルで楽曲を披露し、柊生は「ひさしぶりに観たんじゃない? ギター持ってるけどひとっつもアンプにつながってないの(笑)」とスラッシャーに語りかける。これに昌暉は「ダンスロック“エア”バンドだったもんね」と笑いながら続いた。このMCパートではDISH//の自己紹介もひさびさに行われ、匠海は「14歳からずっとやってるもんね」としみじみつぶやく。彼はそんな言葉ののち、おもむろにギターを手に取って「5カ月ぶりにギターを弾きます」とひと言。右手の骨折のため控えていたギター演奏を次の「トワイライト」で解禁し「右手が喜んでます(笑)」と笑ってみせた。

EBiDAN KiDSのメンバーと一緒に走る矢部昌暉。

EBiDAN KiDSのメンバーと一緒に走る矢部昌暉。[拡大]

「W-B-C“若人 Baseball Classic”」ではバックダンサーに加え彼らの事務所の後輩であるEBiDAN KiDSもステージ演出に参加し、DISH//メンバーのコミカルなパフォーマンスも相まって舞台上はお祭り騒ぎに。昌暉が「野音!」コールから「パンティー!」コールを巻き起こすと、柊生は「みんな、DISH//のこと好きか!?」と呼びかけたのち「俺のほうが好きだけどな!!」と笑顔で付け加えた。匠海の「ここからラストスパートで!」という言葉から「JUMPer」がドロップされるとライブは終盤。「まだまだ歌い足りないでしょ、皆さん!」と匠海が思い切り煽った「勝手にMY SOUL」では彼の絶唱とバンドのエネルギッシュな演奏が雨上がりの夜空に力強く響いた。そして、ラストの楽曲を前に匠海はライブを振り返り「バンド演奏をやったり踊ったり、ふざけているようにしか見えないことをやったり。今のDISH//ができることを全部このライブにぶつけました。『DISH//ってこういうものだ』って証明できるようなライブにしようということで、全部詰め込みました。皆さん楽しんでいただけましたか?」とファンに語りかけた。「僕らはこの先もDISH//という唯一無二のスタイルでいいものを作り続けたいと思います」という誓いとともに最後にプレイされたのは「Starting Over」。さわやかなサウンドを紡ぎ出しながら、4人は未来への思いをめいっぱい歌い上げて本編を終えた。

北村匠海(Vo, G)

北村匠海(Vo, G)[拡大]

スラッシャーの大きな「おかわり!」コールを受けてスタートしたアンコールでは、中二病ワードをセリフに入れなければいけないというお題を受けての“胸キュン告白対決”を曲中に盛り込んだ「Sa-Ra-Band~恋するマーズ~」でファンを大いに笑わせた4人。ラストナンバー「愛の導火線」ではスラッシャーの息ぴったりなコールとダンスが楽曲を彩り、柊生は「この野音を大きく揺らしてみましょう!」とオーディエンスを先導してこの日一番の盛り上がりを生み出してみせた。全21曲のパフォーマンスを終え、柊生が「楽しかったですね!」と言うと匠海は「毎年この野音で楽しいです。またこの場所に帰って来たいと思います!」と笑顔を見せる。最後にステージ中央にラインナップし、オフマイクでファンに挨拶をすると、メンバーはスラッシャーと笑顔を交わしながらステージ袖へ。最後に舞台上に残った柊生は「DISH//のライブ最高だったって呟いといて!」と言って笑わせたのち、スラッシャーが待ち望んでいた「また遊ぼうな!」という決めゼリフでしっかりと次を約束して熱狂の野音ライブに幕を下ろしていた。

DISH//の野音公演の様子。(写真提供:Sony Music Records)

DISH//の野音公演の様子。(写真提供:Sony Music Records)[拡大]

なお、この日のライブの模様を収録したDVD / Blu-rayが12月12日にリリースされることが決定した。また柊生はライブの中で披露したソロ曲「音花火」も収録する初のソロ作品「TOY BOX -To-i's MIX TAPE-」を10月10日に発表する。

DISH//「DISH//音楽団祭り2018 -東の野音- -西の野音-」2018年9月15日 日比谷野外大音楽堂 セットリスト

01. I'm FISH//
02. 俺たちルーキーズ
03. 晴れるYA!
04. 親のスネスゲーうめえっすね~
05. 皿に走れ!!!!
06. That's My Life
07. ただ抱きしめる
08. SECRET / 泉大智
09. 明日を見つめて / 北村匠海
10. 音花火 / 橘柊生
11. 誰にでもあるでしょう / 矢部昌暉
12. サイショの恋~モテたくて~
13. ピーターパンシンドローム
14. トワイライト
15. W-B-C“若人 Baseball Classic”
16. ハングリー狂詩曲
17. JUMPer
18. 勝手にMY SOUL
19. Starting Over
<アンコール>
20. Sa-Ra-Band~恋するマーズ~
21. 愛の導火線

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