“七色”サプライズ再び！戸松遥とファンの「GIFT」にあふれた中野ワンマン

戸松遥のワンマンツアー「LAWSON presents 戸松遥 5th Live tour 2018 ～COLORFUL GIFT to YOU～」のファイナル公演が9月9日に東京・中野サンプラザホールで行われた。

5月リリースのアルバム「COLORFUL GIFT」を携え、7月からおよそ2カ月にわたって今回のツアーを実施した戸松。9月5日にアーティストデビュー10周年記念シングル「TRY & JOY」がリリースされたばかりということもあり、この日オーディエンスは戸松を祝福するように、にぎやかに開演を待ち望んでいた。

戸松自身による影アナののち、ライブは疾走感あふれる「モノクロ」でスタート。ステージ前方を覆う幕には楽曲の世界観を表現した映像が投影され、序盤からスケール感あふれる演出が繰り広げられた。フロア一帯がオレンジ色のペンライトの光に包まれた「痛快！ロマンチッカー」では、戸松が「一番大きな声、聞かせてー！」と観客たちに呼びかけ、さっそく一体感を高めていった。「約束▼ダーリン」からはバックダンサーも参加し、戸松と共に息の合ったダンスを披露。バラエティに富んだステージングでオーディエンスを楽しませた。

「恋ヲウチヌケ」のあとには、“サメ寿司”というキャラクターが案内役を務める「とまっちゃんトリビアコーナー」へと突入。サメ寿司は戸松に関するトリビアをクイズ方式で紹介したほか、座席番号を指定して客いじりを行ったりと、自由奔放なMCで観客たちの笑いを誘った。トリビアコーナーが終了すると、戸松は「あなたの幸せに私がなれるなら」「Two of us」といったバラード調の楽曲を中心に歌唱。フロアは彼女の優しい歌声に包み込まれ、穏やかなムードとなった。

ライブ中盤の「七色みちしるべ」では観客たちが座席位置ごとに異なる色のペンライトを掲げ、虹のような配色でフロアを美しく染めた。2013年に行われたライブツアー「Sunny Side Stage!」でのサプライズを彷彿とさせる演出に、戸松は「ウソでしょー!? えーっ！」と驚きつつ笑顔を見せる。「またこの景色が見られると思ってなかった！」と喜んだ彼女は急いでスタッフを呼び、ステージから見える七色の景色を写真に収めてもらっていた。

戸松は自身が所属するユニット・スフィアの楽曲「Non stop road」を届けたあと、2回目の「とまっちゃんトリビアコーナー」を挟み、終盤に向けてノンストップでライブを進行。ソリッドなバンドサウンドで畳みかける「courage」、観客がオレンジのタオルを振り回した「Boom Boom Typhoon!」など、アッパーなナンバーが休みなく届けられ、戸松とダンサーたちと一列になって踊った「オレンジレボリューション」までハイテンションなステージングが繰り広げられた。

アンコールではバックバンドの紹介を挟み、サメ寿司の声を務めた芸人・タカガキもステージに登場。彼は今回のツアーの全公演に参加し、公演終了後には姉である高垣彩陽からダメ出しされていたことを明かして観客たちの笑いを誘った。その後戸松は最新シングル曲「TRY & JOY」を歌い終えると、アーティストデビュー10周年を迎えたことについて語り出す。声優としてキャリアをスタートさせた彼女は、ソロデビューの際「“戸松遥”をどう表現していいか、わからなかったんですね。役を通してしか自分を表現したことがなかったから、自分で自分を表現するのってどういうことなんだろうって」「自信が無かったんですが、ソロアーティストとしてデビューできることをありがたく受け止めなきゃダメだと。精一杯臨みたいと思ったんです」と当時を回想。そして「心から楽しいと思いながらステージに立てるのは、応援してくださっている皆さんのおかげです」とファンに感謝を述べつつ、新たな活動に向けての意気込みを明かした。

ファンへの感謝の思いを込めたラストナンバー「色彩日記」を披露したあともアンコールは鳴り止まず、戸松は「飛び出してきちゃいました！」と急きょステージに復帰。「今、世界一幸せです！ また、戸松遥に会いにきてくれますか？」と観客たちと再会を約束し、大盛況のうちにツアーの幕を閉じた。