ORANGE RANGE、メンバー緊張しまくり生解説付きアルバム全曲披露ライブ

ORANGE RANGEが昨日8月23日に東京・マイナビBLITZ赤坂でショーケースライブ「今夜もSTAY UCHINANTUNE スペシャル ORANGE RANGE SHOWCASE LIVE 018 ～ELEVEN PIECE～」を開催した。

この日のライブは、8月29日にリリースするニューアルバム「ELEVEN PIECE」の全収録曲を、各曲に関わり合いの深いメンバーのトークを織り交ぜながら披露する企画色の強い内容。トークパートはDJ RYOOに扮したRYO（Vo）の司会進行のもと展開していった。オープニングで音声トラブルが発生するハプニングもあったが、観客の温かな拍手に迎えられたDJ RYOOは「生ということで……。楽しんでいきましょう」とエクスキューズ。そして、メンバーを呼び込みさっそくトークを繰り広げていく。

ライブに向けてそれぞれが意気込む中、HIROKI（Vo）は「過剰な演出をすることなく披露しようと思います」と発言。そして挨拶代わりのトークが終わるとライブパートへ移り、「ELEVEN PIECE」から「Ryukyu Wind」と「センチメンタル」が2曲連続で披露された。「Ryukyu Wind」はライブですでに演奏されているナンバーとあって、ノリのいいサウンドに乗せてファンは体を動かしながらバンドのパフォーマンスを楽しむ。トークでHIROKIは「がんばってる人が応援できる曲になればと思って作りました。今日もすごく気持ちよかったです」とリラックスした表情でコメントした。

既発曲も収録されている「ELEVEN PIECE」だが、半数以上が新曲のうえライブ初披露の楽曲も多いため、曲が進むにつれてステージ上は緊張したムードに。NAOTO（G）は「Destroy Rock and Roll」「Hopping」をプレイしたあと、「めっちゃ緊張しますね」と本音を漏らす。さらにYAMATO（Vo）が「Destroy Rock and Roll」について「NAOTOが『シン・ゴジラ』を観て、イメージして作った曲」と説明するも、要領を得ない解説にDJ RYOOは「このコンビ呼んだのが間違ってたかな……」と不安そうな表情を浮かべた。

軽やかで楽しげなサマーチューン「楽園Paradise」、穏やかなトーンの「Happy Life」を経て、再びHIROKIがトークを担当。彼は「緊張してるんだけど、（新曲を）披露できる喜びと、みんなが何かを感じ取ってる姿がうれしかったです」とコメントして観客を沸かせる。そして「楽園Paradise」「Happy Life」の2曲は、今のORANGE RANGEだから作れた楽曲と胸を張った。HIROKIが退場したあとは、YOH（B）が入れ替わりで登場し「大きな夢の木」について解説。児童養護施設を訪れ、そこで触れ合った子供たちとのエピソードをもとに歌詞を書いていったことを丁寧な口調で明かした。そんな解説に続いた「大きな夢の木」は、アッパーなサウンドにボーカル陣の優しい歌声が重なる1曲。メンバーは、楽曲のタイトル通りスケール感のあるナンバーを届け、フロアを温かな空気で包み込んだ。

後半のブロックに入る前には、観客からの質問に答えるコーナーが設けられ、メンバーは「デートドライブにオススメの1曲」「台湾でおいしかったもの」などの質問に回答していた。一呼吸置いたあと、彼らはアルバム後半を飾る4曲を立て続けにプレイ。激しいミクスチャーロックや、シュールな歌詞が印象的なミドルチューンなど、バラエティに富んだ楽曲を披露し、オーディエンスを惹き付けていく。そしてHIROKIがアコースティックギターを弾き、RYOがカホンを叩くスローテンポのナンバー「Girl/Boy Song feat.ソイソース」で本編のライブパートは終了した。その後、トークに移るも、本編を無事終えた安堵感からかメンバーのトークは緩い雰囲気に。マイペースな解説が続き、DJ RYOOは「次はもうちょっと解説うまくなってください」と釘を刺していた。

本編の緊張感から解放されたためか、アンコールは一気に弾けたモードになった5人。「チェスト」「イケナイ太陽」「キリキリマイ」というライブの定番曲を爆音でフロアに叩き込み、会場に熱狂の渦を巻き起こして去っていった。

なおORANGE RANGEは「ELEVEN PIECE」リリース後に、9月28日の台湾公演を皮切りにライブツアー「ORANGE RANGE LIVE TOUR 018-019 ～ELEVEN PIECE～」を開催する。