Ken Yokoyama × NAMBA69、柵なしダイアモンドホールでツーマンツアー終幕

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Ken YokoyamaNAMBA69によるツーマンツアー「Ken Yokoyama VS NAMBA69 Tour」の最終公演が7月13日に愛知・DIAMOND HALLにて行われた。

Ken YokoyamaとNAMBA69。(撮影:半田安政[showcase])

Ken YokoyamaとNAMBA69。(撮影:半田安政[showcase])

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このツアーは2組がスプリットCD「Ken Yokoyama VS NAMBA69」をリリースしたことを記念して、6月から7月にかけて開催されたもの。最終公演となったこの日のライブはフロアの柵を外して行われ、2組はファンと距離の近い中で熱演を見せた。

NAMBA(Vo, B / NAMBA69)(撮影:半田安政[showcase])

NAMBA(Vo, B / NAMBA69)(撮影:半田安政[showcase])[拡大]

この日の先攻・NAMBA69はスプリットアルバム収録曲「PROMISES」でライブの口火を切る。間髪入れずに、盛大なシンガロングが発生した「LOOK UP IN THE SKY」や、ko-hey(G, Cho)のシャウトが炸裂するハードコアチューン「MANIAC II」と骨太なサウンドでさっそくオーディエンスを暴れさせる。

NAMBA69(撮影:半田安政[showcase])

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NAMBA69(撮影:半田安政[showcase])

NAMBA69(撮影:半田安政[showcase])[拡大]

4曲が終わると、フロアからは自然と“難波コール”が発生。するとNAMBA(Vo, B)は「健! 健!」と健コールを煽り、さらに両バンドのメンバーの名前をコールしていった。平成30年7月豪雨に触れたNAMBAは「大変だったと思う。でも生きてれば次があるから!」と被災地を労わり、「LIVE LIFE」を力強く歌い上げた。またKen YokoyamaとのスプリットアルバムをPIZZA OF DEATH RECORDSからリリースしたことから、「今日は“PIZZA OF DEATHからリリースされたNAMBA69”の気持ちでやっていく」と宣言。加えてKen Yokoyamaとのツーマンツアーについて「これをガチの対バンって言うんじゃねえの? これが本当のパンクスなんじゃねえのか?」と思いをぶつけ、「PUNK ROCK THROUGH THE NIGHT」の演奏へ。NAMBAがオーディエンスへ向けて「(ステージに)上がってこい!」と言うと、クラウドサーファーが次々とステージに上る。自らも「今日はそのために柵がないんだよな」と言いながらマイクスタンドをステージの最前ギリギリに移動させ、フロアとの距離をさらに縮めてBlur「Song 2」のカバーを投下すると、ステージにはファンが続々と詰めかけ場内は大盛り上がりとなった。

NAMBA69(撮影:半田安政[showcase])

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終盤、NAMBAは「今、俺がここに立ててるのは横山健のおかげ。まさか自分が恒ちゃん(恒岡章 / Hi-STANDARD)、健くんと作ったPIZZA OF DEATHにこんな形でサポートされると思わなかった。こんなことがあるんだね」と感慨深く語る。そして「こんな楽しいツアーないよ。楽しかったね」と笑顔を見せた。その後、バンドはラストスパートとばかりに「TAKE ME HOME,COUNTRY ROADS」「HEROES 」といった人気曲を連投。「MY WAY」ではひっきりなしにクラウドサーファーがステージへ。NAMBAは、K5(G, Cho)のマイクでファンが歌唱する様子を見て穏やかな表情を見せる。これで終わりかと思いきやNAMBAが「終わりたくないねえよ!」と叫び、バンドはショートチューン「INTRO」をプレイ。NAMBAはK5をダイブさせたのち、ベースを置いてドラムセットに進んでSAMBU(Dr, Cho)をもダイブさせる。NAMBAの位置に立ったSAMBUは「最高ー!」と叫び、NAMBAは「Ken Yokoyama楽しもうぜ!」と言葉を残してKen Yokoyamaへとつないだ。

Ken Yokoyama(撮影:瀧本JON...行秀)

Ken Yokoyama(撮影:瀧本JON...行秀)[拡大]

Ken Yokoyama(撮影:瀧本JON...行秀)

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後攻のKen Yokoyamaはスプリットアルバムの1曲目「Support Your Local」でライブをスタートさせる。HUSKING BEE「WALK」のカバー、初期の人気曲「How Many More Times」を続けて、フロアから常時シンガロングが発生する様子を見ると、横山健(Vo, G)はうれしそうに「名古屋がどれくらい歌えるかわかった! 一緒に歌ってくれ!」と煽って「Maybe Maybe」をプレイ。場内には大合唱が広がった。

この日、横山はHidenori Minami(G)やJun Gray(B)と向かい合ってギターを弾いたり、松浦英治(Dr)とアイコンタクトを交わしたりと、序盤からメンバーと共に楽しげにパフォーマンス。また暴れるオーディエンスを見て「いいよいいよ!」と笑う。NAMBA69とは逆に少し下がったところにメンバーが立っていることを告げ「ここ、運動場になってるから。別に邪魔してほしいわけじゃないけど、邪魔すんなとか野暮なこと言わねえから好きにやって」と話した。

Jun Gray(B / Ken Yokoyama)(撮影:瀧本JON...行秀)

Jun Gray(B / Ken Yokoyama)(撮影:瀧本JON...行秀)[拡大]

スプリットアルバムからHanoi Rocks「Malibu Beach Nightmare」のカバーを披露するとフロアからはリズミカルなハンドクラップが発生。横山は「(新作を)よく聞いてくれることがよーくわかった!」と声を弾ませ、バンドはそのご褒美として「Fuck Up, Fuck Up」の“Jun Grayボーカルバージョン”をプレイした。さらに彼らはスカチューン「Pressure Drop」、ひさしぶりに披露するという「Not Fooling Anyone」などを次々と届けていく。「Believer」の演奏前には冒頭の歌い出しをファンと練習するくだりから、NAMBA69の「PROMISES」の冒頭を歌わせる流れに。するとステージ袖で見ていたNAMBAがマイクに進み、ファンと一緒に歌って見せる。盛り上がったところで彼がステージ袖に戻ろうとすると横山が「俺ハモりたいから、難ちゃんちょっと歌って」と頼み、横山とNAMBAによる「PROMISES」のワンフレーズが届けられた。

Ken Yokoyama(撮影:瀧本JON...行秀)

Ken Yokoyama(撮影:瀧本JON...行秀)[拡大]

「Believer」を歌い終えると横山はじっと黙り込み、「感慨に浸っている」と明かす。その理由を「このツアーって俺と難ちゃんの文脈は欠かせないわけで。マジでHi-STANDARDをやって、マジで喧嘩して、マジで憎み合って、何年もかけてマジで1つのバンドに戻って。今年はまたそれぞれのバンドでツアーしてる。誰に言うかって言ったら“月日”にありがとうとしか言いようがない」と吐露した。その後「難ちゃんにもさみしい時期があったと思うけど、俺にもさみしかった頃があるんだわ。その頃の曲」と前置きしてから届けられたのは「I Go Alone Again」。横山は同曲を丁寧に届けたあと「人生、何があるかわかんねえな!」と破顔し、なぜかカタコトの日本語で「今、ワタシはたくさんの仲間に囲まれて幸せです!」と冗談混じりに喜びを口に。重ねて「Hi-STANDARDだけやりゃいいじゃんって声もあるけど、NAMBA69とKen Bandもあれば、いいバンドが3つあってお得じゃねえか!」と言うと、フロアからは同意するように大歓声が上がった。

後半、バンドはファンからのリクエスト曲「Handsome Johnny」やスプリットのレコーディング後にできたという新曲「Helpless Romantic」、Ken Bandのテーマソング「Let The Beat Carry On」などを連投。「I Won't Turn Off My Radio」を終えると、横山は「終わりたくねえけど、まあしょうがねえよな。また(NAMBA69と)2バンドで戻ってこれたらいいなあ」と言う。さらに「イチャイチャガチンコやってくれた」とNAMBA69に感謝を述べたあと、スプリットに収録されているスカチューン「Come On,Let's Do The Pogo」をプレイ。客電が点き明るくなったフロアでオーディエンスは楽しげに踊った。これで終わりかと思いきや、横山が「もう1曲やるわ」と声を上げ、バンドはこの日2度目となる「Support Your Local」をドロップした。メンバーがゆっくりとステージをあとにする中、NAMBAがステージに。横山と難波は互いを讃えあうように抱き合い、満ち足りた表情でツーマンツアーの幕を下ろした。

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Ken Yokoyama VS NAMBA69 Tour
2018年7月13日 DIAMOND HALL セットリスト

NAMBA69

01. PROMISES
02. LOOK UP IN THE SKY
03. LET IT ROCK
04. MANIAC II
05. LIVE LIFE
06. PUNK ROCK THROUGH THE NIGHT
07. SONG 2
08. SUMMERTIME
09. MANIAC
10. TAKE ME HOME,COUNTRY ROADS
11. HEROES
12. MY WAY
13. INTRO

Ken Yokoyama

01. Support Your Local
02. WALK
03. How Many More Times
04. Maybe Maybe
05. We Are Fuckin' One
06. Malibu Beach Nightmare
07. Fuck Up, Fuck Up
08. Ten Years From Now
09. Pressure Drop
10. Not Fooling Anyone
11. You And I, Against The World
12. What Kind Of Love
13. Believer
14. I Go Alone Again
15. Handsome Johnny
16. Helpless Romantic
17. Let The Beat Carry On
18. Punk Rock Dream
19. Ricky Punks III
20. I Won't Turn Off My Radio
21. Come On,Let's Do The Pogo
22. Support Your Local

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おしおまなぶ @yada_was_mywife

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