現在実施中のライブツアー「sumika Live Tour 2018 "Starting Caravan"」の一環として、本日6月30日と7月1日に日本武道館公演を行う彼ら。その前日に行われた本イベントは招待制で、ミニライブや秘蔵映像の上映を通してバンドの結成からの5年間を振り返る内容となった。
東京が例年より早い梅雨明けを迎え、ひと足早く真夏日和となったこの日は「Traveling bazaar」と銘打った歴代グッズの販売や展示が行われ、昼間から日本武道館前はsumikaファンでにぎわいを見せた。開演時刻を過ぎるとまずはスクリーンに楽屋からステージに向かうメンバーの映像が映し出された。そのまま小川貴之(Key, Cho)は笑顔を見せ、荒井智之(Dr, Cho)は手を振り、黒田隼之介(G, Cho)はsumikaタオルを掲げて家のリビングのようなセットのステージに登場。最後に姿を見せた片岡健太(Vo, G)は目の上に手を置いて客席を見渡し、両手を高く挙げてファンに挨拶した。
この日イベントの口火を切ったのは、普段はライブ終盤に演奏されることの多い「雨天決行」。総立ちの観客の前で真っ青なライトに照らされたメンバーは、爽快かつエモーショナルなサウンドを会場いっぱいに広げていく。片岡と小川の呼びかけで客席にリズミカルな手拍子が響いた「カルチャーショッカー」では、荒井による四つ打ちのビートがオーディエンスを大いに揺らした。ここで改めて観客を歓迎した片岡は「5周年ということで、今日は1日武道館を貸し切って普段なかなかできないことを全部やろうと思います!」とこの日のコンセプトを説明。また「Traveling bazaar」やステージの左右に飾られた歴代グッズに触れると「sumikaが5年かけて何を作ってきたかをお伝えできれば」と呼びかけた。
ここからはメンバーが事前にファンから集めた質問やメッセージを読み上げるコーナー「sumikaのなんでもホイホイ」がスタートし、ステージには抽選箱を乗せた“ホイホイバギー”が登場。メンバーそれぞれが「ツアーやフェスで全国を飛び回ってる皆さんの一番好きな場所は?」という質問にリラックスした様子で答えていくと、片岡は「今日こんな感じでいこうと思うんですけど、皆さん大丈夫ですか?」とファンを気遣って笑いを誘う。続いて男性からの「付き合う人を絞れません」という悩みに黒田は困惑しつつも「その中で一番料理がうまい人と付き合うのは?」と回答。さらにそこから妄想トークを繰り広げ、メンバーから「なんの話!? もう(質問者と)2人で飲みに行ってください!」とあしらわれ、場内には笑いが起こった。
続いてファンからのsumikaのメンバー、音楽、スタッフチームへの感謝の思いがつづられたメッセージを読み上げた片岡は「さっきの『好きな人が絞れない』とはまったく違う……まっとうなメッセージが……!」と笑いつつ、「スタッフチームの力があってライブができていて。そういう過程も含めて知ってもらったらsumikaの音楽をもっと楽しんでもらえるんじゃないか」と思いを述べ、荒井も「『うしろにいるスタッフはどんな人なんだろう』とか、見えるからこそ安心してもらえると思う」と同意。これに片岡は「“顔が見える農家”みたいな感じですよね」とユーモアたっぷりに言葉を重ねた。そんなトークの流れから、このタイミングで流す予定ではなかったというsumikaのライブを支えるスタッフや各地のプロモーターをメンバーそれぞれが紹介する映像が届けられた。映像が終わると片岡の「この人は武道館に来てくれてるので」という言葉から、メンバーはサポートベーシストの井嶋啓介を呼び込んで直接ファンへと紹介した。
再びライブの定位置へ着くと、片岡は「せっかくの機会なので、ライブも特別なものにできれば。いつもライブで『2階席の奥まで見えてますよ!』とか言うけど、内心『それって本当かな?』って思ってません? 今日はそれをわかってもらうために、メンバー目線からのスペシャルカメラをご用意します!」と自身でビデオカメラを持って客席をスクリーンへと映し始める。そのまま彼らは「イナヅマ」の演奏を開始するも、片岡はこの曲でギターを弾くため「無理だ……盲点だった……」と撮影を断念。代打で撮影を担うことになった小川がステージを動き回る中、彼らは同曲でアグレッシブなパフォーマンスを披露していく。曲中には再び片岡がカメラを持ち、メンバー目線でしか見えない演奏中の様子を紹介してファンを喜ばせた。
演奏を終えると、片岡のVTR振りからsumikaがオープニングテーマ、劇中歌、主題歌を担当する9月1日公開の劇場アニメ「君の膵臓をたべたい」の特別予告映像の放映へ。これは「キミスイ」チームの粋な計らいでこのイベントのためだけに制作された“スーパー予告編”となり、映像の中には“宇宙初公開”の新曲も含まれていた。映像を観終えると片岡は「すごいね……すごいや……危うく予告編で泣きそうになりました」と感激した様子を見せていた。そしてイベントは2度目の「sumikaのなんでもホイホイ」へと突入。ここでは学校の先生から「夢が現実的でないからやめたほうがいい」とアドバイスを受けたという高校生からの悩みが紹介された。これに片岡は「僕もバンドを始めた当時は反対されたけど、自分の好きな人……メンバーやスタッフチームが『楽しいよ!』って言ってくれたらそれでいいと思ってて。だからまずは味方を見つけるといいんじゃないですかね? 『私には仲間がいません!』って言うなら、sumikaが味方になります!」と力強くコメント。この回答に感極まった小川は「1人だったら音楽やめてたと思うけど、俺は、みんなに出会えてよかったよ」と突如しんみりとメンバーに気持ちを伝え、荒井は「エモみが出てきた!」と笑う。片岡の「せっかくなので、音楽でその気持ちを後押しできたらと思います!」という言葉から、5人は再び演奏をすることに。「絶対味方でいよう」とつぶやいた片岡は「自分の中で大事にしてきたもの、大事にしていきたいもの。『ほこり』という曲です」とスポットライトを浴びてギターを弾き、語りかけるように歌い始める。同曲は次第に力強いバンドアンサンブルへと変化し、会場を包み込んでいった。
ラスト1曲を残し、片岡は「ピンとくる方もいるかもしれないけど、今日は2013年7月13日にShibuya Milkywayでやった初ライブと同じセットリストでお届けしています。5年経って、こんなに幸せな光景が目の前に広がってるなんて、さすがにあのときは思いもしなかった。sumikaが5年間歩んでくるうえで一番大事にしてきた気持ち。なんかしょうもないこと言ってもつまんないから、どうせなら笑いながらやるんだよって。楽しいから笑ってるんじゃなくて、笑ってるから楽しくなるんでしょうって。今日はその思いで、もう1回リスタートするような気持ちで演奏してきました」と明かした。さらに「初めてやったときと同じセトリだけど、今は素敵なゲストメンバーやスタッフチーム、支えてくれる人がいるんだぞって。それをここにいる全員に知ってもらいたくて、今日のセットリストをニヤニヤしながら組んできました」と言葉を重ねた。そしてsumikaは最後にキラキラしたサウンドで「FUN」を客席に届け、この日のライブは終幕。片岡は「最高に幸せで、最高に楽しくて、最高にユーモアのある5周年でした!」「10周年も、15周年も、20周年も一緒にいましょうね!」とファンに思いを伝えていた。
sumikaは本日6月30日と7月1日に全国ツアー「sumika Live Tour 2018 "Starting Caravan"」の日本武道館2DAYS公演を開催。ツアーは7月18日の大阪・フェスティバルホール公演まで続く。
sumika「sumika 5th Anniversary『Humor』」2018年6月29日 日本武道館 セットリスト
01. 雨天決行
02. カルチャーショッカー
03. イナヅマ
04. ほこり
05. FUN
sumika「sumika Live Tour 2018 "Starting Caravan"」(終了分は割愛)
2018年6月30日(土)東京都 日本武道館
2018年7月1日(日)東京都 日本武道館
2018年7月14日(土)京都府 ロームシアター京都
2018年7月17日(火)兵庫県 神戸国際会館こくさいホール
2018年7月18日(水)大阪府 フェスティバルホール
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落丸紗矢 @38chima
めちゃくちゃいきたかったよsumikaさま~
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