THE BACK HORN「情景泥棒」ツアーをエネルギッシュに完走

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THE BACK HORNが5月20日に東京・Zepp DiverCity TOKYOにて、単独公演「THE BACK HORN 20th Anniversary『KYO-MEIワンマンライブ』~情景泥棒ファイナル~」を開催した。

山田将司(Vo)(撮影:橋本塁[SOUND SHOOTER])

山田将司(Vo)(撮影:橋本塁[SOUND SHOOTER])

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「THE BACK HORN 20th Anniversary『KYO-MEIワンマンライブ』~情景泥棒ファイナル~」の様子。(撮影:橋本塁[SOUND SHOOTER])

「THE BACK HORN 20th Anniversary『KYO-MEIワンマンライブ』~情景泥棒ファイナル~」の様子。(撮影:橋本塁[SOUND SHOOTER])[拡大]

3月より最新ミニアルバム「情景泥棒」を携えて対バンとワンマンライブで構成したレコ発ツアーを開催していた彼ら。ファイナルでは単独公演ならではの充実したセットリストをもとに、両脇に花道を設けたステージを舞台に激しいパフォーマンスを展開した。この日は、穏やかなピアノの旋律が響くSEを経て、菅波栄純(G)を筆頭にメンバーが照明で真っ赤に染まったステージへ。菅波の咆哮を合図に、「情景泥棒」に収録されている「がんじがらめ」でライブは始まりを告げた。

菅波栄純(G)(撮影:橋本塁[SOUND SHOOTER])

菅波栄純(G)(撮影:橋本塁[SOUND SHOOTER])[拡大]

ヘビーで不気味なフレーズに乗せて山田将司(Vo)が、次から次へと言葉を繰り出しオーディエンスを煽っていく。2番に入ると手拍子が自然と起き、山田の呼びかけに応じてシンガロングも発生。場内は徐々に熱気を帯び、菅波が奏でるノイジーな旋律から「ラフレシア」になだれ込むと熱狂的なムードはさらに加速していく。最初のMCで松田晋二(Dr)は「全国でたくさんの人たちの思いを吸収してきました。今日はいろんな情景を吐き出して、みんなに情景を盗んでもらおうと思います。思い出に残るライブにしたいと思います」と気合いをにじませた。

続いてのブロックは、まっすぐに伸びる山田の歌声が印象的な「赤眼の路上」でスタート。「罠」や「雷電」などディープでヘビーな楽曲を中心に展開していき、場内の狂騒に拍車がかかる。盛大なコールが起きる中でプレイされた「墓石フィーバー」では、山田が左右の花道を移動し、観客とアイコンタクトを取りながら熱唱。菅波と岡峰光舟(B)も花道に足を伸ばし、プレイを繰り広げていく。過去の楽曲で十二分にフロアが温まったのを機に、山田がエレキギターを抱え、菅波と岡峰が軽く音鳴らしをして次の曲に向けての準備にかかる。そして極彩色の照明がステージを彩る中で始まったのは、SF的な歌詞と軽やかなサウンドが融合した「情景泥棒」。間奏では岡峰が花道で堂々とプレイする傍らで、山田と菅波が向かい合わせでギターを奏でるなど、これまでのTHE BACK HORNのライブにはないパフォーマンスが見られた。4人はそのまま「情景泥棒」の続編として作られた「情景泥棒~時空オデッセイ~」へとつなげ、さらに一瞬の間を置きストレートなバンドサウンドを奏でる「光の螺旋」へ。最新作で描いた世界を、熱量の高い演奏と共に披露していった。

岡峰光舟(B)(撮影:橋本塁[SOUND SHOOTER])

岡峰光舟(B)(撮影:橋本塁[SOUND SHOOTER])[拡大]

本編2度目のMCでは、松田が結成20周年を迎える感慨を語る一方で、菅波が「これ、全然触れなくていいんだ?」とこれまでのTHE BACK HORNのライブでは設けられることのなかった花道について言及。岡峰発案の新しい試みを楽しみながらパフォーマンスしていることをうれしそうに語った。「桜雪」「奇跡」という山田の朗らかな歌声が光る2曲が穏やかなひとときを作り出したのち、ライブは後半戦に突入。山田は「調子はどう? まだまだいけるか?」と観客に呼びかけ、「儚き獣たち」を皮切りに「導火線」「刃」などライブ映えするアッパーチューンを次々と叩き込んでいく。4人が一枚岩のアンサンブルを聴かせる「コバルトブルー」で熱気がフロアを満たしたところで、山田が「今年は20周年だから、もっとみんなに楽しい時間を……」と言いながら「祝われ足りてないから(笑)」とユーモアを交えながらさらなる飛躍を誓う。そして彼の「今日は最高の日です。ここから始まる」という言葉から、4人はみずみずしいメロディと力強いバンドサウンドが響く「Running Away」を本編のラストナンバーとして届けた。

松田晋二(Dr)(撮影:橋本塁[SOUND SHOOTER])

松田晋二(Dr)(撮影:橋本塁[SOUND SHOOTER])[拡大]

アンコールでは松田が、新たな全国ツアーの開催とツアーファイナルとして3度目となる東京・日本武道館公演を行うことを告知。20周年を祝う“祭り”がまだまだ続くことをファンに約束する。そんな朗報をさらに盛り上げるように、4人は「閃光」を筆頭に「グローリア」「サイレン」という爽快なロックチューンを全身全霊でプレイ。山田は「本当に今日はありがとう。20周年まだまだ祝ってね」と念押しし、「また生きて会おうぜ!」と再会を誓う言葉を叫ぶ。最後に楽器隊は爆音を、山田はシャウトを轟かせツアーに幕を下ろした。

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THE BACK HORN「THE BACK HORN 20th Anniversary『KYO-MEIワンマンライブ』~情景泥棒ファイナル~」2018年5月20日 Zepp DiverCity TOKYO セットリスト

01. がんじがらめ
02. ラフレシア
03. 幾千光年の孤独
04. 赤眼の路上
05. 罠
06. 雷電
07. 墓石フィーバー
08. 情景泥棒
09. 情景泥棒~時空オデッセイ~
10. 光の螺旋
11. 桜雪
12. 奇跡
13. 儚き獣たち
14. 導火線
15. 刃
16. コバルトブルー
17. Running Away
<アンコール>
18. 閃光
19. グローリア
20. サイレン

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