Suchmos、ツアー千秋楽でパシフィコ横浜をグッドバイブレーションで満たす

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Suchmosのワンマンツアー「Suchmos "YOU'VE GOT THE WORLD TOUR"」が、昨日4月28日に神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールにて終幕した。

Suchmos「Suchmos "YOU'VE GOT THE WORLD TOUR"」神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールの様子。(Photo by Shohei Maekawa)

Suchmos「Suchmos "YOU'VE GOT THE WORLD TOUR"」神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールの様子。(Photo by Shohei Maekawa)

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3月にスタートし、バンドの地元とも言える横浜でラストを迎えた今回のツアー。最終公演の模様はAbemaTV、GYAO!、LINE LIVE、ニコニコ生放送、スペシャアプリなど計11メディアで生配信され、累計100万人以上のユーザーが6人の熱演をリアルタイムで楽しんだ。

Suchmos「Suchmos "YOU'VE GOT THE WORLD TOUR"」神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールの様子。(Photo by Shun Komiyama)

Suchmos「Suchmos "YOU'VE GOT THE WORLD TOUR"」神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールの様子。(Photo by Shun Komiyama)[拡大]

開演と同時に会場が一瞬光で包まれ、「S.G.S.4」が奏でられる中でメンバーの姿がステージに浮かび上がる。そしてTAIKING(G)の弾く深遠なギターの音色から導かれるように、新曲でライブは本格的にスタートした。ギターを抱えたYONCE(Vo)は「Nice to meet you」と語りかけるように歌い、ミディアムテンポのナンバーでじっくりと観客のテンションを引き上げていった。曲が終わると彼は「横浜、ただいま! グッドバイブレーションを見せてくれ!」と叫び、マイクスタンドに手をかけながら「PINKVIBES」を艶っぽく熱唱。音響に定評のある会場では1人ひとりの奏でる音色が際立ち、洗練されたアンサンブルが紡がれた。

コール&レスポンスを繰り広げた「Alright」が終わると、YONCEは改めて観客に挨拶する。「今日はみんながいい感じになってるところを何度も見させてもらおうと思います。みんなの直感にリスペクトを捧げて」と述べ、切れ味の鋭いサウンドで魅せる「WIPER」へとつなげた。メンバーはアウトロを奏でつつ、そのまま流れるようにSuchmos流のアレンジを施したThe Beatles「Come Together」のカバーへ。緊迫感のあるサイケデリックなサウンドでオーディエンスを惹きつけたあとは、KCEE(DJ)のスピンするおなじみのトラックからキラーチューン「STAY TUNE」が始まり、ホール内の空気は一気に高揚していった。OK(Dr)が刻む軽やかな四つ打ちのリズムを軸にした最新曲「808」も大きな盛り上がりを見せ、早くもライブチューンとして浸透している様子をうかがわせた。

YONCE(Vo)(Photo by Shun Komiyama)

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MCでYONCEは、なじみある横浜の中でも屈指の大きな会場であるパシフィコ横浜のステージに立っていることを「不思議な気持ち」と言いつつ、「堅苦しいことはいいんだよ。今日はお互い、いい感じにいこうぜ」と音楽を存分に楽しんでほしいとファンに伝える。彼が「地元の歌です」と紹介したのに続き、波音とTAIHEI(Key)が弾く繊細な鍵盤の音色が「Pacific」の始まりを告げた。メンバーの背後には、水平線や地平線から昇る太陽や月、海辺に佇む家の光景が影絵のように浮かび、雄大な楽曲の世界を描いていく。曲の終盤では、朝日の映像と共にオレンジの照明が6人を包み込んだ。

Suchmos「Suchmos "YOU'VE GOT THE WORLD TOUR"」神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールの様子。(Photo by Shun Komiyama)

Suchmos「Suchmos "YOU'VE GOT THE WORLD TOUR"」神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホールの様子。(Photo by Shun Komiyama)[拡大]

ほのかなノスタルジーを漂わせた「Fallin'」や、ミントグリーンの照明の下で披露された「MINT」など少し懐かしい楽曲が彩った中盤のブロックを経て、YONCEが口を開き「かなりいい波、見させてもらってます」と会場の盛り上がりを称賛。続けて彼は、大好きな音楽をファンの前で奏でられる喜びを明かしながら、「あと、Suchmos以外も聴きましょう」と呼びかけた。そこから続いたのは、ヘビーなベースのリフや開放的なメロディが印象に残る新曲。6人は曲の展開と共にスケール感を増すナンバーを丁寧に奏で、バンドの新たなサウンドをオーディエンスにいち早く届けた。アッパーなダンスナンバーや、激しいロックチューンが続いた本編の後半では、各メンバーのプレイをフィーチャーしたソロコーナーやアレンジが随所に織り込まれ観客を釘付けにする。中でもHSU(B)は何度もステージの前方に歩み出て、タイトかつ心地よいグルーヴでホールを揺らしていた。YONCEが歌詞の一部を「横浜」に変えて歌った「GAGA」で本編はクライマックスに。明滅するライトを浴びながら、メンバーは全身全霊のプレイを繰り広げていた。

アンコールでは11月24、25日に神奈川・横浜アリーナで初のアリーナ単独公演が行われることがアナウンスされ、会場はおおいに沸き立つ。またYONCEは熱気あふれるホール内の空気について触れ、「(ステージに)霧がかかって見えて、昨日観に来てた友達に聞いたら『バイブスだよ』って。だからみんな、バイブスでベタベタだよ」と笑った。さらにメンバーは新たな公演の告知に加え、新曲披露というプレゼントも用意。そして「明日から隣の人を思いやりながら、悠々自適に生きれますよう」という紹介から、ラストナンバーの「Life Easy」へ。YONCEの伸びやかな歌声と楽器隊の奏でる音が溶け合い、ホール中に広がっていく。リラックスしたムードの中でメンバーがカーティス・メイフィールド「People Get Ready」のワンフレーズを奏でていると、ライブの始まりと同じようにステージが温かな光で染まり、「YOU'VE GOT THE WORLD TOUR」は穏やかに締めくくられた。

なおApple MusicおよびSpotifyでは、昨日のライブのセットリストをもとにしたプレイリストを公開中。

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Suchmos「Suchmos "YOU'VE GOT THE WORLD TOUR"」2018年4月28日 パシフィコ横浜 国立大ホール セットリスト

01. S.G.S.4
02. 新曲
03. PINKVIBES
04. Alright
05. WIPER
06. STAY TUNE
07. 808
08. Pacific
09. Fallin'
10. MINT
11. TOBACCO
12. 新曲
13. YMM
14. Burn
15. SNOOZE
16. GAGA
<アンコール>
17. 新曲
18. Life Easy

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読者の反応

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コーエン添田 @cannotcaz

またYONCEは熱気あふれるホール内の空気について触れ、「(ステージに)霧がかかって見えて、昨日観に来てた友達に聞いたら『バイブスだよ』って。だからみんな、バイブスでベタベタだよ」と笑った。さらにメンバーは新たな公演の告知に加え、新 https://t.co/ePkDJbvz7M

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