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全国ツアー「Nissy Entertainment 2nd LIVE」のファイナルとして行われたこの日のライブは、彼にとってソロ初の東京ドーム公演。前日4月25日の公演と合わせ、2日間で約10万人を動員した。
開演時刻ぴったりの18:00になると、ステージ奥のビジョンには「DOME MODE」というスイッチを押してスーツ姿から深紅のファーコート姿に“レベルアップ”した西島の姿が映し出される。すると華やかなブラスサウンドが広い空間に響き渡り、ステージ中央に立つ彼にスポットライトが当たった。ニューヨークの夜景をバックに「The Eternal Live」を1曲目に届けると、西島は「来たぜドーム、ファイナル!」と絶叫。そのままコートを脱ぎ捨てて「Double Trouble」へなだれ込むと、ステージを左右に動き回りながら唸るようなボーカル、美しいファルセット、ダンサーとシンクロしたダンスパフォーマンスと、冒頭からエンタテインメント性の高いステージを存分に見せつけた。
「調子はどうですか? ファイナルだぜ? 俺もテンション高いぜ!?」と楽しげにファンに呼びかけた西島。「恋す肌」ではムービングステージに乗り込み、ギターをかき鳴らしながら歌声を響かせてさわやかなムードで会場を満たしていく。続く「ハプニング」の曲終わりには、センターステージからメインステージへと向かう花道の上で3回連続でマジックを成功させ、ファンから大きな歓声を浴びていた。
中盤にはバラードパートが用意され、西島は「花cherie」「Don't let me go」といったナンバーを確かな歌唱力で表現していく。切ない恋模様を描く「Aquarium」では曲の情景に合わせて形を変える噴水の演出がステージを彩り、舞台上にひざまずきながら歌い上げる西島の姿をオーディエンスが息を飲むように見つめる。また「愛tears」ではランタンをイメージした264個のライト付きバルーンがアリーナ席の各所から上空に浮かび上がり、その幻想的な光景に客席のあちこちからため息のような声が上がっていた。
ライブが後半戦に突入すると、アリーナ席通路に大きな段ボールを乗せた宅配バイクが停車する。その中から姿を見せたのは、犬の着ぐるみに身を包んだ西島。これまでとは雰囲気をガラリと変えた装いにファンが盛り上がるとバイクは客席を爆走し、彼をアリーナ後方のエンドステージへと運んだ。ここで西島がダンスのレクチャーをすると、そのまま「DANCE DANCE DANCE」へ。ステージ上には120人のダンサーが登場して会場全体を大いに盛り上げ、東京ドームはお祭り騒ぎ状態に。曲中にはバックダンサーとバンドメンバーによるパフォーマンスパートも設けられ、最後にバトンを受け取った西島はパワフルなブレイクダンスでファンを魅了する。途中靴が片方脱げてしまうハプニングも振りの一部にしてしまうアドリブで歓声を誘い、最後にはダンサーが全員参加した圧巻のラインダンスも披露した。
このあとに設けられたMCでは「来たぜ東京ドーム。改めて言う。みんなのおかげだぜ!」と感謝を伝えた西島。会場を見渡し「すごい人だね、ホントにね。ホントごめん。全然見えない。けど『絶対目が合ってる』とか、嘘はつけない」と軽快なトークで観客を楽しませる。続いて届けられたのはファンから募ったリクエストから楽曲を披露するカバーコーナーで、彼はトップ5の3位に入った久保田利伸「LA・LA・LA LOVE SONG」を軽やかに歌い上げてみせた。
VTRの中の西島がオーディエンスの声を求め、無数のレーザーが空中に線を描き出すと“Nissy Entertainment”もクライマックスへ。ネオンカラーに光るスモークが吹き上がるステージで「LOVE GUN」をクールに歌い踊ると、「まだ君は知らない MY PRETTIEST GIRL」では季節外れのクリスマスムードで会場を満たし、スウィートな歌声を響かせる。そして、ラストの「The Days」にはユニバーサル・スタジオ・ジャパンからやって来たスペシャルゲストのスヌーピー、チャーリーブラウン、ルーシー、エルモ、クッキーモンスター、アーニー、バートが登場。この曲のミュージックビデオで共演した西島とUSJの仲間たちはフロートに乗り込み、大歓声が注がれる中客席通路をパレードする。特別な演出で華々しくフィナーレを飾ると、西島は「ありがとう、またね!」と笑顔を見せてステージ奥へと姿を消した。
5万人がアンコールを求めると、西島は気球に乗って再びファンの前へ。「Girl I Need」を歌いながら地上から約30mの高さまで上がると、「近付いたね」とスタンド席の観客へ手を振った。するとここで彼は「次の曲、新曲なんですけども。歌ってもいいでしょうか? ちなみにこちらの新曲、今年公開される映画の主題歌になっております。映画のタイトル、まだ言っちゃダメだそうです! どんな映画の主題歌になるか、聴いて考えてみてください」とファンに伝え、未発表の新曲をいち早くファンにプレゼントした。
「楽しかったですか? 」と切り出した彼はここでファンと向き合い「私の今の脳みその限界が、この作品です。僕が執着する愛といったら作品だし、今回こういった形で皆さんに会えたこと……僕が作ったエンタテインメントですが、皆さんがこうして観てくれたからこそ、この作品が完成しました。本当にありがとうございます」と感謝を伝えた。西島はこのステージにかける思いを語り「なんで今回追加公演をドームにしたか。スタッフから『今回ドームでできるくらい応募があったよ。どうする?』って聞かれて。極論僕らはいつ死ぬかわからないから今やろうって話になって。Nissyっていうアーティストはランキングとかで目に見えて活躍している存在ではないから、『ドーム』っていう活字が少しでも皆さんの自信につながってくれたらいいなという思いでした。今日という日に僕という存在を選んでくれて、チケットを買って来てくれたこと、うれしく思います。本当にありがとうございます」と深く礼をする。すると、観客からは大きく温かな拍手が湧き起こり、彼の背中にその音が降り注ぐ。西島は頭を下げたまま目頭を押さえ「無理無理無理!」と大泣き。少し照れ笑いを浮かべながら「また何か、がんばって作るから!」と約束した。
「今の俺の気持ちを込めて」と言う言葉と共に届けられた「My Luv」では、5万人の大合唱が西島の歌声と混ざりあう。曲を歌い終えると、彼は「今回のツアー、本当に楽しかったです。今日皆さんからパワーをいただいたので、Nissyチーム、まだまだ走りたいと思います。ありがとうございました!」と笑顔を弾けさせた。
エンドロールがビジョンに映し出されたのち、バックステージのカメラが西島の姿を捉えると、彼は「なんか、もうちょっとやりたいよね。“どうしようか?”」とファンに語りかけた。ダブルアンコールで披露されたのは、彼のソロデビュー曲「どうしようか?」。「ドームでも歌わせてください!」と言った西島は、この曲の過去のパフォーマンス映像をバックにパワフルな歌声を届ける。ラストシーンを粋に演出してみせると、彼は「今日は本当にありがとうございました!」と思い切り叫んだ。
Nissy(西島隆弘)コメント
世界中にいる大勢のアーティストの中から、僕のことを知って、今日僕のライブを選んでくれたこと、そして、この東京ドームという会場で僕のエンタテインメントを一緒にみなさんと楽しむことができたことは本当にすごいことだと思いますし、嬉しく思います。本当にありがとうございました。
Nissy(西島隆弘)「Nissy Entertainment 2nd LIVE -FINAL- in TOKYO DOME」2018年4月26日 東京ドーム セットリスト
01. The Eternal Live
02. Double Trouble
03. 17th Kiss
04. 恋す肌
05. ハプニング
06. 花cherie
07. Don't let me go
08. Aquarium
09. 愛tears
10. DANCE DANCE DANCE
11. SUGAR
12. LA・LA・LA LOVE SONG / 久保田利伸
13. ワガママ
14. LOVE GUN
15. KISS&DIVE
16. まだ君は知らない MY PRETTIEST GIRL
17. The Days
<アンコール>
18. Girl I Need
19. 新曲(タイトル未発表)
20. My Luv
21. どうしようか?
西島隆弘のTV・ラジオ出演情報
リンク
- Nissy(西島隆弘) OFFICIAL WEBSITE
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たう aヲタ♂ Nissy6大ドームツアー大完走🎊 @Rotio7
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