最新アルバム「Curiosity」を携え、東名阪3都市で展開された今回のツアー。中島がツアーを行うのは2012年春の「と~るりーす presents 中島愛 3rd Live Tour 2012 ~とことんBe With You!~」以来実に6年ぶりで、最終公演の会場となったZepp Tokyoは、彼女がテレビアニメ「マクロスF」のキャラクター、ランカ・リーとしてデビューライブ「マクロスF超時空スーパーライブ『デビュー! ランカ・リー with シェリル・ノーム』」を行った思い出の場所だ。2008年7月27日のデビューライブからまもなく10周年というタイミングでこのステージに戻ってきた中島は、立っているステージの床を触りながら「あのときからこの床は変わってないのかな? いろいろと味のある床……ここで歌ったんですね。感慨深いです」と振り返った。
ライブはアルバム「Curiosity」のオープニングを飾ったナンバー「サブマリーン」からスタート。じわじわと高揚感を高めるSEから西脇辰弥(Key)、村石雅行(Dr)、坂本竜太(B)、外園一馬(G)の生演奏へと切り替わり、白いドレスを着た中島が姿を現わすと大きな歓声が上がる。続いてヒャダイン書き下ろしのアッパーチューン「Life's The Party Time!!」、さらにランカ・リー=中島愛のデビュー曲「星間飛行」、2010年発表の1stアルバム「I love you」からのナンバー「空色ラブレター」と新旧織り交ぜた選曲でライブは冒頭から大きな盛り上がりを見せた。活動休止を経ての6年ぶりのツアーを心から楽しんでいる様子の中島は、冒頭の挨拶から観客との会話のやりとりでついついしゃべりすぎてしまう。そして「今日はツアーファイナルですが、とにかく目一杯楽しんで、気持ちよくみんなでいい時間を過ごせたらと思います」と宣言した。
復帰第2弾シングル「サタデー・ナイト・クエスチョン」のカップリングナンバー「はぐれた小鳥と夜明けの空」でライブを再開させた中島は、ここから「Curiosity」収録曲を連発。エレクトロサウンドの「Odyssey」、ソウルフルな「思い出に変わるまで」、洋楽テイストの「Jewel」、オリエンタルなバラード「ウソツキザクラ」とバリエーションに富んだ楽曲でさまざまな表情を見せた。また今回のツアーでは中盤に「マクロスF」関連楽曲からチョイスした1曲をアコースティックアレンジで歌うコーナーが用意されており、ツアー初日の愛知・Zepp Nagoyaでは「そうだよ。」が、2公演目の大阪・Zepp Osaka Baysideでは「Songbird」が披露された。ツアーファイナルでチョイスされたのは、劇中歌として歌われた坂本真綾作詞の「蒼のエーテル」。中島は「大人になればなるほど響いてくる大好きなバラードを」とこの曲を紹介し、シンプルなアコースティックサウンドに乗せて歌い上げた。
アコースティックコーナーが終わると場内は暗転し、ものものしいSEからCMJK作・編曲の「未来の記憶」へ。アウトロでは坂本がベースソロとムーンウォークを披露して場内を沸かせる。幕間で真っ赤なドレスへと衣装をチェンジした中島は続けて「残像のアヴァロン」を熱唱。アルバム「Curiosity」の中でもとりわけ激しくフィクショナルな楽曲を並べてムードを一変させた。復帰第1弾シングル「ワタシノセカイ」からライブは終盤戦へと突入し、「最高の瞬間」では村石のパワフルなドラムソロも炸裂。この日3曲目となるランカ楽曲「アナタノオト」では緑色、「金色~君を好きになってよかった」では金色のペンライトがフロア一面に広がり、最後はアルバム「Curiosity」のラストを飾る「愛を灯して」で締めくくられた。
アンコールの声を受けて再びステージに上がった中島とバンドメンバーは、コール&レスポンスで盛り上がる「Hello!」と「愛はめぐる」の2曲を披露。中島は本来「愛はめぐる」を歌う前に入れる予定だったバンド紹介を忘れてしまうほどのハイテンションでステージをエンジョイしていた。「もう1回!」コールを受けてのダブルアンコールでは、「あー、終わっちゃう終わっちゃう。終わっちゃうよー」とツアー終了を惜しみつつ、中島はここで年内にニューシングル(タイトル未定)の発売が決定したことと、自身が29歳の誕生日を迎える6月5日にデビュー10周年記念特番の生配信を行うことを発表した。そして「10年活動してこられたのは本当に皆さんのおかげです。1人ひとりに支えられて、私は今ここに立てているんです。これからは歩みを止めることなく活動していきたいと思うので、ぜひこれからも力を貸してください。一緒に楽しみましょう!」と改めてファンへの感謝を伝えると、最後にもう1曲「サタデー・ナイト・クエスチョン」をパフォーマンス。「復帰後初で6年ぶりのツアーで、どのくらいの方に興味を持ってもらえるかと思ってたんですけど……本当に私は幸せ者ですね。長い10年だったけど、まだまだたったの10年です。これから10年、20年、おばあちゃんになるまで声を大切に、音楽って楽しいなという時間を共有できる存在としてステージに立っていたいと今日心から思いました」と笑顔で語りステージをあとにした。
2008年6月、ランカ・リー=中島愛としてのデビューからまもなく10周年を迎える中島。5月27日には東京・自由学園明日館講堂にて、甲斐みのりとの対談集「音楽が教えてくれたこと」の発売記念トークイベント「乙女歌謡のすすめ」を行う。
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中島愛「Megumi Nakajima Live Tour 2018 "Curiosity of Love"」
2018年4月8日 Zepp Tokyo セットリスト
01. サブマリーン
02. Life's The Party Time!!
03. 星間飛行
04. 空色ラブレター
05. はぐれた小鳥と夜明けの空
06. Odyssey
07. 思い出に変わるまで
08. Jewel
09. ウソツキザクラ
10. 蒼のエーテル
11. 未来の記憶
12. 残像のアヴァロン
13. ワタシノセカイ
14. 最高の瞬間
15. アナタノオト
16. 金色~君を好きになってよかった
17. 愛を灯して
<アンコール>
18. Hello!
19. 愛はめぐる
<ダブルアンコール>
20. サタデー・ナイト・クエスチョン
「音楽が教えてくれたこと」刊行記念 甲斐みのり×中島 愛 トークセッション「乙女歌謡のすすめ」
2018年5月27日(日)東京都 自由学園明日館講堂
[1部]OPEN 13:30 / START 14:00
[2部]OPEN 16:30 / START 17:00
<出演者>
甲斐みのり /
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中島愛:4/8にZepp Tokyoで6年ぶりツアーに幕。本当に私は幸せ者です」 としみじみ - 音楽ナタリー https://t.co/3B22vc48VD