フルカワユタカ周年イベントでDOPING PANDA復活「ミラクル起こしちゃってさ!」

37

1357

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 422 851
  • 84 シェア

1月28日に東京・新木場STUDIO COASTにてフルカワユタカ主催のライブイベント「フルカワユタカ presents『5×20』」が開催された。

「フルカワユタカ presents『5×20』」でのDOPING PANDA。(撮影:橋本塁 [SOUND SHOOTER])

「フルカワユタカ presents『5×20』」でのDOPING PANDA。(撮影:橋本塁 [SOUND SHOOTER])

大きなサイズで見る(全65件)

フルカワユタカ(撮影:橋本塁 [SOUND SHOOTER])

フルカワユタカ(撮影:橋本塁 [SOUND SHOOTER])[拡大]

このイベントはフルカワがDOPING PANDAのメンバーとして音楽活動を開始して20周年、およびソロ活動を開始して5周年を迎えたことを記念して実施されたもの。当日はROCK STAGE、STAR STAGEの2ステージを舞台に、フルカワと親交のあるアーティストが熱演を繰り広げた。

the band apartとフルカワユタカ。(撮影:橋本塁 [SOUND SHOOTER])

the band apartとフルカワユタカ。(撮影:橋本塁 [SOUND SHOOTER])[拡大]

最初にメインステージであるROCK STAGEにフルカワが登場。彼は「1人の名前で周年を祝ってもらうなんて小田和正かさだまさしレベルで恐縮なんですが」と笑いつつも「始まっちゃえば気にならない。バリバリロックスターしていきます。1組ずつストーリーがあるので、音でストーリーを紡いでいけたら」とイベントへの思いを語った。そして彼は「このバンドなくては僕の音楽人生は始まらない」と言うthe band apartを呼び込む。彼の言葉でステージに登場した荒井岳史(Vo, G)は「(フルカワの)音楽人生に欠かせないthe band apartです」と挨拶すると、フルカワと共にDOPING PANDAとthe band apartのコラボ曲「SEE YOU」でライブをスタートさせた。その後も「20年一緒に戦ってきた仲間みたいなもん」とフルカワについて語りながら「ZION TOWN」「Eric.W」といった小気味いいナンバーを届けて行く。ラストナンバーと称して「夜の向こうへ」を演奏したのち、突然DOPING PANDA「Transient Happiness」のイントロを演奏し始めるとフルカワがマイクを持って登場。コラボで同曲を届けて観客を沸かせた。STAR STAGEのトップバッター・FULLSCRATCHはステージに登場するなり「フルカワとの思い出話を……」と切り出すも全員が「特にない(笑)」との回答。付き合いが長いがゆえの照れ隠しで「おめでとう」とだけ言葉を贈ると、祝福の意を込めた“最速”ナンバーを続けてステージをあとにした。

FRONTIER BACKYARDとフルカワユタカ。(撮影:橋本塁 [SOUND SHOOTER])

FRONTIER BACKYARDとフルカワユタカ。(撮影:橋本塁 [SOUND SHOOTER])[拡大]

FRONTIER BACKYARDはリハーサル時に「フルカワユタカのあるある言いたいー」と歌いながら音合わせを行って場内を笑わせる。本番では「MUSIC IS A BASIS」「City lights」といった軽快なダンスナンバーを続けたのちDOPING PANDA「Transient Happiness」をフルカワと共にプレイする。アウトロでは逆にフルカワが「田上さんのあるある言いたい」と歌い、「田上さんは天才です!」とTGMX(Vo, Syn)の“あるある”を残してステージを去った。フルカワと「まだあんまり仲良くない(笑)」と打ち明けたのはSTAR STAGEに登場したホリエアツシ(ストレイテナー)。彼はその理由を「ストレイテナーとDOPING PANDAが早い時期から肩を並べていたのでお互いがささくれ立っていた」と説明しつつ、「本当にカッコいい音楽をしてる人は残っていく。こんな1日があるってことは誇らしい」と言い、ステージ袖にいるフルカワに向かって「これから仲良くしていきましょう」とメッセージを贈る。そしてentの「Autumn Nightmare」や、ストレイテナーの「REMINDER」、DOPING PANDAの「Transient Happiness」などを弾き語った。

大木伸夫(Vo, G / ACIDMAN)(撮影:橋本塁 [SOUND SHOOTER])

大木伸夫(Vo, G / ACIDMAN)(撮影:橋本塁 [SOUND SHOOTER])[拡大]

ACIDMANは「ユタカおめでとう」と言葉を贈り「造花が笑う」でライブをスタートさせる。MCでは大木伸夫(Vo, G)が同い年のフルカワについて「びっくりするくらい嫌われてた」と明かしつつも「接するとすごくいいヤツ。本当に嫌なヤツだったら今日このメンツは呼べない」と褒め、愛の歌である「愛を両手に」を贈った。スペシャルゲストとして当日まで伏せられていたのはBRAHMAN。TOSHI-LOW(Vo)はステージに現れると「やってんのかやってねえのか、ロックスターなのか諦めたのか、ただのメガネなのか。中途半端なんだよ、フルカワユタカ!」とシャウトしてライブをスタート。彼らはフルカワのリクエストをもとにしたというセットリストで「不倶戴天」「ANSWER FOR…」などを届ける。最後に「おれはフルカワユタカの元気がなくなってからの数年間にいろんな奇跡を見てきた。あのバンドもあのバンドも。今日もそんな一夜になりますように」と言い「今夜」を届けて去った。ACIDMANの「DOPING PANDAは日本一ダサいバンド名」というMCにちなんで鈴鹿秋斗(Dr)が「日本で(DOPING PANDAに続き)2番目にダサいバンド名」と自虐してみせたのは、DOPING PANDAを敬愛している夜の本気ダンス。彼らのステージでは米田貴紀(Vo, G)がゲスト参加したフルカワの楽曲「nothin' without you」でフルカワをゲストボーカルとして迎えてコラボが行われた。

Base Ball Bearとフルカワユタカ。(撮影:橋本塁 [SOUND SHOOTER])

Base Ball Bearとフルカワユタカ。(撮影:橋本塁 [SOUND SHOOTER])[拡大]

後半のROCK STAGEにはフルカワもギタリストとして参加。Base Ball Bearでは小出祐介(Vo, G)が「(フルカワがBase Ball Bearのサポートギタリストを務めていた)2年前は今日みたいな日が来るなんて思いもしなかった」と話し「今日がフルカワさんの明日からのインスピレーションとかモチベーションになったらいいなと思って演奏させてもらいます」と述べる。そして「フルカワさんがコーラスを務めてくれるこの曲」と前置きしたかと思えば突然DOPING PANDAの「Transient Happiness」のイントロを弾き始める3人。驚くフルカワを前に「フル尺ですからね!」と言い、4人で同曲を届けた。続く「真夏の条件」ではフルカワもボーカルを取り、アウトロでは小出と向かい合って絶妙なギターアンサンブルを聞かせた。後輩代表だと言うKeishi Tanakaは軽やかな「Floatin' Groove」や、紗羅マリーの代わりに荒井(the band apart)をフィーチャーした「Just A Side Of Love」などを小気味よくプレイ。合間にはDOPING PANDA「Transient Happiness」のイントロを弾き出しフルカワがステージに現れる一幕もありつつ、「後輩ながらこの曲を捧げさせてください」と告げてミディアムチューン「あこがれ」を丁寧に歌い上げた。

LOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERS(撮影:橋本塁 [SOUND SHOOTER])

LOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERS(撮影:橋本塁 [SOUND SHOOTER])[拡大]

現在もフルカワがギタリストとして参加しているLOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERSのステージではリハーサル後にLOW IQ 01がフルカワに向けて「3バンド出るからって手抜くんじゃねえぞ!」と焚き付ける。その言葉に「一番本気出します!」と回答したフルカワは、本編ではLOW IQ 01をおんぶしてステージに登場した。彼らはグルーヴィーな演奏で「WAY IT IS」「WHAT'S BORDERLESS?」といったナンバーを届けていく。LOW IQ 01は「ソロの人間だから気持ちわかる。音楽はのびのびやるのが一番だからさ」と笑顔で声をかけた。「Snowman」ではゲストボーカルとしてTOSHI-LOW(BRAHMAN)が乱入。TOSHI-LOWはフルカワからメガネを奪い自身で掛けたのち、LOW IQ 01にも掛けてみせるなど自由なステージングで会場を沸かせた。最後にはLOW IQ 01のお決まりのセリフ「音楽やっててよかった!」をフルカワがうれしそうに叫び、メンバーはステージをあとにした。フルカワと付き合いが長いというART-SCHOOLの木下理樹(Vo, G)はフルカワとのエピソードを話したあとに「いいときも悪いときも見てるけど、今が1番輝いてると思う。友人としてすごく誇らしい」と語り、「スカーレット」「あと10秒で」などを次々とプレイした。

フルカワユタカ(撮影:橋本塁 [SOUND SHOOTER])

フルカワユタカ(撮影:橋本塁 [SOUND SHOOTER])[拡大]

そしていよいよ主役・フルカワの出番に。彼は「わかるか? 俺がロックスターだ!」と声を上げると「too young to die」「Beast」といったナンバーでオーディエンスを踊らせる。また「今日都合があわなくてこの場に来れていないヤツがいて……そいつに1曲贈ります」との言葉に続き演奏されたのはフジファブリックの「ロマネ」。彼は丁寧に同曲を歌い上げた。MCではこの日を振り返り「幸せです。ありがとう」「いろんな歌が歌えていろんなギターが弾けてとても楽しかったです」と声を弾ませたあと、最後に「とても大事な曲」として「サバク」を歌ってステージを去った。

DOPING PANDA(撮影:清水ケンシロウ)

DOPING PANDA(撮影:清水ケンシロウ)[拡大]

DOPING PANDA(撮影:橋本塁 [SOUND SHOOTER])

DOPING PANDA(撮影:橋本塁 [SOUND SHOOTER])[拡大]

メンバーが去ったあと場内にDOPING PANDA時代のSEが流れる。ざわつく観客を前に登場したのはフルカワ、TARO HOUJOU(B, Cho)、HAYATO(Dr, Cho)というDOPING PANDAの3人。場内に大歓声があふれかえる中3人は向かい合って「The way to you」を演奏する。さらにフルカワが「歌えるんだろう?」とファンに問いかけると、フロアからは大合唱が発生。3人はうれしそうにそんなフロアを見渡していた。「GAME」を届けたあとフルカワが「なんじゃこりゃー! なんかよくわかんないけど超うれしいよ! わかんねえよ、マジで」と声を上げ、さらに「バンドってすげーなあ。生きてりゃこういうことがあるってことだよ」と興奮した様子を見せていた。続く「Crazy」では「ミラクル起こせなくてさ」という歌詞を「ミラクル起こしちゃってさ」と替えて歌唱すると、観客も大喜び。彼は最後まで「すげーうれしい! めちゃくちゃ楽しいな!」と声を弾ませ続けてライブを終えた。すべてを終えるとこの日の出演者がステージに登場。すると彼らから「みんなが好きなアレ、やらないの?」「本家がやらないと」と煽られ、DOPING PANDAの3人は、この日何度もカバーされていた「Transient Happiness」をプレイ。最後にフルカワが出演者陣に胴上げされ、にぎやかなムードの中イベントは終幕した。

なおフルカワは2月28日に東京・STAR PINE'S CAFEにてバースデーイベント「2×28」、4月13日に東京・WWWにて最新アルバム「Yesterday Today Tomorrow」のリリース記念ツアーファイナル公演を行う。「SMA☆チケット」では2月4日23:59まで両公演のチケットの先行抽選予約を受付中。

この記事の画像(全65件)

フルカワユタカ presents「5×20」
2018年1月28日 新木場STUDIO COAST セットリスト

ROCK STAGE

the band apart
01. SEE YOU
02. ZION TOWN
03. higher
04. Castaway
05. Eric.W
06. 夜の向こうへ
07. Transient Happiness

FRONTIER BACKYARD
01. saute
02. MUSIC IS A BASIS
03. City lights
04. Fun summer ends
05. TWO
06. Transient Happiness
07. Putting on BGMs
08. hope

ACIDMAN
SE: 最後の国(introduction)
01. 造花が笑う
02. FREE STAR
03. ミレニアム
04. ある証明
05. 愛を両手に

BRAHMAN
01. 不倶戴天
02. THAT'S ALL
03. SEE OFF
04. CHERRIES WERE MADE FOR EATING
05. NO LIGHT THEORY
06. BEYOND THE MOUNTAIN
07. ANSWER FOR…
08. 警醒
09. AFTER-SENSATION
10. 今夜

Base Ball Bear
01. PERFECT BLUE
02. LOVE MATHEMATICS
03. Transient Happiness
04. 真夏の条件
05. Stairway Generation
06. CRAZY FOR YOUの季節

LOW IQ 01 & THE RHYTHM MAKERS
01. Delusions of Grandeur
02. Hangover Weekend
03. LUSTER
04. WAY IT IS
05. WHAT'S BORDERLESS?
06. Snowman
07. Little Giant

フルカワユタカ
01. 僕はこう語った
02. too young to die
03. Beast
04. ロマネ
05. I don't wanna dance
06. Transient Happiness
07. サバク
<アンコール>
DOPING PANDA
08. The way to you
09. GAME
10. Crazy
11. Transient Happiness

STAR STAGE

FULLSCRATCH
01. Garbage
02. Mistake
03. Always Rising After Fall
04. It's funny so much
05. The Greatest Fastest

ホリエアツシ
01. Forever and Ever
02. Autumn Nightmare
03. REMINDER
04. 灯り
05. Transient Happiness

夜の本気ダンス
01. Call out
02. WHERE?
03. nothin' without you
04. TAKE MY HAND

Keishi Tanaka
01. Floatin' Groove
02. Just A Side Of Love
03. This Feelin' Only Knows
04. あこがれ

ART-SCHOOL
01. ロリータ キルズ ミー
02. real love / slow dawn
03. Promised Land
04. スカーレット
05. FADE TO BLACK
06. あと10秒で

フルカワユタカ presents 「2×28」

2018年2月28日(水)東京都 STAR PINE'S CAFE
<出演者>
フルカワユタカ / 須藤寿(髭)

フルカワユタカ presents「yesterday today tomorrow TOUR ファイナル」

2018年4月13日(金)東京都 WWW
<出演者>
フルカワユタカ

全文を表示

読者の反応

歌謡ロックbot @kayourock

フルカワユタカ周年イベントでDOPING PANDA復活「ミラクル起こしちゃってさ!」 #BRAHMAN https://t.co/VQtrRCTLHu

コメントを読む(37件)

リンク

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャの音楽ナタリー編集部が作成・配信しています。 フルカワユタカ / DOPING PANDA / the band apart / FRONTIER BACKYARD / ACIDMAN / BRAHMAN / Base Ball Bear / LOW IQ 01 / ストレイテナー / 夜の本気ダンス の最新情報はリンク先をご覧ください。

音楽ナタリーでは国内アーティストを中心とした最新音楽ニュースを毎日配信!メジャーからインディーズまでリリース情報、ライブレポート、番組情報、コラムなど幅広い情報をお届けします。