いつかとゴンチは棺桶の中へ、Charisma.com活休前ラストワンマンで「ごきげんよう」

Charisma.comが1月27日に東京・Zepp Tokyoでワンマンライブ「Charisma.comです、ごきげんよう 2018」を開催した。

昨年12月にゴンチ（DJ）がユニットの脱退、およびアーティスト活動を引退することを発表したCharisma.com。今回のワンマンはユニットの活動休止前最後のライブとなった。

この日のステージには真っ白な棺桶、骸骨姿のいつか（MC）とゴンチの遺影が用意され、おどろおどろしい雰囲気が演出された。開演時刻になると木魚の音がSEとして流れ、徐々にダンサブルなビートに変化。すると棺桶のフタが開き、真っ黒な衣装を身に纏ったいつかとゴンチが登場した。

まず1曲目に披露されたのは、1月10日発売のベストアルバム「Charisma.BEST」に収録された新曲「りぼん」。歌詞に合わせていつかが中指を立てると、フロアから歓声が飛び交った。観客の手拍子と共に突入した「お局ロック」では、真っ赤な脚立がステージに運び込まれ、いつかがそれにもたれたり上ったりしながらパフォーマンス。そのまま脚立の頂上まで登ったいつかは、観客を見下すような視線で「最後でもないよく見とけ」とアドリブで歌った。続く「sodaiゴミのkoi」の終盤では、いつかはマイクを置いてダンスを披露。ゴンチの「ごきげんよう」という挨拶を機にスタートした「豚」では、レーザー光線を用いた演出でオーディエンスに強烈なインパクトを与えた。

「999」のあとのMCでは、いつかが「ようこそお越しくださった。終わりにして始まりのライブ、みんな準備できた？」と挨拶。頭上で手のひらを合わせる“とんがりポーズ”をするよう観客に促すと、フロアの光景を前に「あれ、今日は従順だね！」と上機嫌で反応し、そのまま「とんがりヤング」をスタートさせた。そこから2人は「Like it」「ペインオフ」「AUTOMADE」「メンヘラブス」とベストアルバムに収録されなかった初期の楽曲を交えつつ、テンポよくステージを進行していく。いつかがDJブースに移動したあとには「NOW Remix」「等身大グレー」「ジェンガジェンガ」「LOOKER」「ベルサッサ」といったナンバーをメドレー形式で披露。ステージ後方のスクリーンや舞台セットの棺桶には映像が投影され、彩り豊かな空間が生み出された。

二度目のMCでは「Charisma.BEST」について、いつかが「でも反省した、私、口悪すぎるって。でもみんなにはあのアルバムを好きになってもらいたい」とコメント。ゴンチは、いつかの「どの曲が好き？」という質問に「全部好き」と答えるものの、「特に好きなのは？」とさらにツッコまれ、たじろぐ様子を見せる。ライブ中盤では、いつかがキーボードを弾きながら歌唱した「グララ」や「not not me」といったバラードナンバーが届けられた。「黄昏各位」を終えたところでビッグバンドのサウンドが鳴り響くと、「心して見とけ、Zepp Tokyo！ 出でよ、ゴンチ！」といつかに呼ばれる形で、ウエディングドレス風の衣装に身を包んだゴンチが登場。大歓声が湧き起こる中、2人は掛け合いをするような形で「婿においで」を披露した。

サビのフレーズを会場全体で合唱した「もや燃やして」を終えると、この日三度目のMCコーナーへ。いつかに促されたゴンチが「みなさん盛り上がれますかー!?」と観客を煽ったところで、ライブは終盤へと突入。歌詞にちなんでゴンチが手袋からレーザー光線を発射させた「こんがらガール」、ハンドマイクに切り替えた2人が棺桶の前で踊った「イイナヅケブルー」といった楽曲が畳みかけるように次々と披露された。そして「最後の曲になりました」と告げたいつかは、残念そうな声を上げる観客を「うるさい！ 一緒に歌うんだ！」と制し、「アラサードリーミン」のパフォーマンスを開始。観客の合唱に「超いいアラサーだったね、本当にどうもありがとう！」と笑顔を見せ、ステージを去っていった。

手拍子の代わりに「メキメキmore」の合唱で迎えられたアンコールでは、ゴンチが改めて休止期間に入ることについて説明。「皆さん本当にありがとうございました。これからもCharisma.comをよろしくお願いします！」とお礼を言いつつ、「休止ということは必ず動き出すということですからね」と前置きし、「私たちは皆さんのことを応援してますけど、私たちのことも末永く応援してください」と力強く語った。

そして「あの曲はみんなの曲だから」と観客のタイトルコールを機に「メキメキmore」をスタートさせる。盛大な合唱を巻き起こし、場内が温かな空気に包まれたものの、2人は「……といった感じで終わるわけもなく、私たちらしくこの曲で今日を締めたいと思います！」とラストに切れ味抜群の「HATE」を披露。すべての楽曲を終えると、いつかとゴンチは再び棺桶の中に戻り、休止前最後の公演に幕を下ろした。