1月3日に
この公演では廣田がセットリストから衣装、脚本、演出、パンフレットまで、ライブ全体をプロデュース。メンバー1人ひとりにスポットを当てた内容で、グループの新たな魅力をエビ中ファミリー(エビ中ファンの呼称)に伝えた。
客電が落ちるとメンバーの自己紹介VTRが流れ、エビ中ファミリーの視線はスクリーンへと集まる。この映像は廣田がメンバーそれぞれにやってほしいキャラクターを割り当て、自己紹介の台詞を考案したもの。真山りかが中二病キャラ、安本彩花がイケメンキャラ、小林歌穂は癒しキャラといったように、7人が個性的なキャラクターを演じる内容に会場は早くも大盛り上がりとなった。映像が終わりに差しかかった頃、メンバーカラーの衣装に身を包んだエビ中がステージに現れ横並びに。廣田が「絶対に忘れられない、最高の1日にしようね!」と客席に呼びかけ、7人は「ポップコーントーン」で“転校”公演の幕を開けた。エビ中はニックネーム入りのマントをひらひらと揺らしながら「YELL」や「売れたいエモーション!」などを元気よくパフォーマンス。曲間にはオープニング映像で描かれたキャラを踏襲したMCが挟まれ、7人の個性あふれるライブが展開された。
その後エビ中は「なないろ」や「感情電車」などをさわやかに届け、一度ステージ袖へと捌けていった。直後に流れたVTRでは中山莉子から「衝撃の事実が発覚しました! ここからが本番のようです!」、廣田から「この伝説のときを、しっかりとその目に焼き付けてね!」という意味深な言葉が。会場がどよめく中、通常のライブでオープニングを飾るナンバー「ebiture」がここで流れ、マントを脱ぎタオルを持ったメンバーが勢いよくステージへ登場した。テンションが高まるエビ中ファミリーに向けて廣田は「全員タオルを振り回せ!」と煽り、7人はアッパーチューン「MISSION SURVIVOR」で割れんばかりの熱いコールを巻き起こす。「金八DANCE MUSIC」ではカラーテープが派手に乱射され、日本武道館を鮮やかに彩った。
ライブ中盤には廣田、安本、柏木ひなたの3人のみがステージに残り、ほかのメンバーは一度ステージをあとに。廣田は「今日この場所でこの曲をやらないと絶対後悔すると思ったので。この曲を歌ってるときは『自分たち最強なんじゃないか』って、ずっと馬鹿みたいに思い続けてきました」と語り、3人は2013年に結成したユニット・くっつきブンブンのナンバー「いつかのメイドインジャピャ~ン」を披露した。パフォーマンス中には過去のライブ映像が流れ、そこにはもう1人のメンバーである松野莉奈の姿が。松野の歌声が3人の歌に重ねられ、響きわたる4人の熱い歌声にエビ中ファミリーは全力のコールで応えた。廣田にとって最後のダンスバトルとなった「サドンデス」では星名美怜が勝ち残り、廣田が「今日は『forever aiai』なのに……」と落ち込んでしまう流れに。メンバーは廣田が元気になるよう、エビ中ファミリーに“ぁぃぁぃコール”を懇願。盛大なコールとメンバーから次々と送られる褒め言葉によって廣田は「ぁぃぁぃ復活!」と笑顔を取り戻し、感動的なムードの中7人は最後のサビを力強く歌い上げた。
和やかなフリートークを挟んだあとは「ちちんぷい」「CHAN-CHARA-CHAN」と疾走感のあるナンバーが続き、ライブは後半戦へ。その後メンバーがエビ中のいいところを次々と挙げていくVTRがスクリーンに流れ、廣田の「まっすぐなところ!」という言葉で次のナンバー「まっすぐ」へとつなげられた。本編最後のMCでは安本が「自分たちにとってのエビ中の好きなところを、ぁぃぁぃが代表して(ライブに)入れてくれました。エビ中が大好きなぁぃぁぃだから、こんな素敵な公演になったんじゃないかな」とこの日のライブを振り返り、廣田は照れながらもうれしそうに笑顔を浮かべる。「今日は本当に楽しかったです!」と廣田が力いっぱい叫ぶと、7人は強い眼差しで「大人はわかってくれない」を歌い上げ、その勢いのままロックナンバー「放課後ゲタ箱ロッケンロールMX」をパワフルに踊り場内を燃え上がらせた。
熱いアンコールに呼ばれて再び登場したエビ中は一列に並び、廣田にとって最後のシングル曲「シンガロン・シンガソン」をパフォーマンス。エビ中ファミリーも一緒になってキャッチーな振り付けを踊り、会場に一体感が広がった。「えびぞりダイアモンド!!」では廣田が歌詞の一部を変え、「ずっと幸せでいてね!」とエビ中ファミリーに言葉を送る場面も。そして7人は一際大きなコールの中「ラブリースマイリーベイビー」を踊り、笑顔でアンコールを締めくくった。それでも鳴りやまない拍手に応え、7人は再三ステージへ。ダブルアンコールとして廣田がアイドルとして踊る最後の1曲に選んだのは、この日2度目となる廣田が大好きなナンバー「シンガロン・シンガソン」。バックスクリーンにはくるくると表情を変えながら生き生きと踊る廣田が映し出され、ファミリーの温かい眼差しが向けられた。
この日、ラストナンバーまで自身についてほとんど語ることのなかった廣田だが、2度目の「シンガロン・シンガソン」を歌い終えたところでようやく「アイドルとしてステージに出させていただくことも最後になるということなので……あ、これアイドルによくある最後に話すやつだ(笑)」とマイペースに話し始め、「8年近くアイドルをやらせていただいたんですけど、本当に皆さんに支えられてここまでやってきました。皆さんの熱を肌で感じられる職業だなと思って、そこに感動してここまで続けられました」とエビ中での活動を振り返った。ファミリーとメンバーは廣田の話にじっくりと聞き入るも、その後彼女は「メンバーの話をしようかと思います」と話を切り出し「この6人は自分のかわいさに気付いていない! 私は本当にそう思います!」とバッサリとダメ出し。メンバーは「えーっ!」とどよめくも、廣田は「私がこの6人のかわいさを世界で一番知っているという自信がある」と話を続ける。そして「ずっと一緒に生活してきたから『この子のこういうところがいいな』っていうのが私なりにすごくありまして……それを今日こうやって形にできたことが、私がここまで私立恵比寿中学にいたすべてだなと思います」と涙を流しながら懸命に思いを伝えた。
さらに廣田は「集団行動は苦手だけど、このメンバーだったからここまで続けられた。みんなで馬鹿やって、それがすごく青春だった」と振り返り、「今日はこの公演で1人ひとりの新たな魅力が皆さんに届いたらいいなって。その愛情だけで今日1日を作らせていただきました」と“転校”公演に込めた思いを述べた。そして彼女が“推し変”というテーマについて「私が自分のやりたいことに向かって走ることで、さみしいって思われちゃうこともあったから、『ほかのメンバーの魅力知らないでそれ言う? 私はこんなに知ってるのに!』と思って……だからまた新しい誰かの素敵な魅力に気付いて、私のことを忘れるくらいまで本当にこの6人を皆さんに応援してもらいたいなという気持ちでいっぱいです。これからも私立恵比寿中学をよろしくお願いします!」と声を詰まらせながら伝えると、エビ中ファミリーは彼女のエビ中への熱い思いに大きな拍手で応えた。
エビ中は手をつないで仲睦まじくステージを去ったが、廣田は袖で1人立ち止まる。そして客席に手を振り、大喝采を浴びながら深く一礼。「またどこかで会おうね!」と明るくエビ中ファミリーに別れを告げ、アイドルとしてのラストステージを終えた。
私立恵比寿中学「私立恵比寿中学迎春大学芸会 ~forever aiai~」
2018年1月3日 日本武道館 セットリスト
01. ポップコーントーン
02. YELL
03. きっとインフィニティー!
04. EBINOMICS
05. 売れたいエモーション!
06. 全力☆ランナー
07. フユコイ
08. なないろ
09. 感情電車
10. ebiture
11. MISSION SURVIVOR
12. 大漁恵比寿節
13. 金八DANCE MUSIC
14. いつかのメイドインジャピャ~ン / くっつきブンブン
15. HOT UP!!!
16. サドンデス
17. ちちんぷい
18. CHAN-CHARA-CHAN
19. 幸せの貼り紙はいつも背中に
20. まっすぐ
21. 靴紐とファンファーレ
22. お願いジーザス
23. 大人はわかってくれない
24. 放課後ゲタ箱ロッケンロールMX
<アンコール>
25. シンガロン・シンガソン
26. えびぞりダイアモンド!!
27. ラブリースマイリーベイビー
<ダブルアンコール>
28. シンガロン・シンガソン
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