EGO-WRAPPIN'、アルバムへの期待も高まった年末恒例「Midnight Dejavu」

12

1484

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 36 108
  • 1340 シェア

EGO-WRAPPIN'が主催する年末恒例のライブシリーズ「EGO-WRAPPIN' live Midnight Dejavu」が本日12月29日に大阪・ユニバースにて千秋楽を迎えた。2001年の初開催から今年で17年目を迎え、エゴファンの間で今や年末の恒例行事になった感のある「Midnight Dejavu」。この記事では東阪5公演の中から、22日に行われた東京・東京キネマ倶楽部公演の模様をレポートする。

EGO-WRAPPIN'(撮影:仁礼博)

EGO-WRAPPIN'(撮影:仁礼博)

大きなサイズで見る(全9件)

EGO-WRAPPIN'「Midnight Dejavu」12月22日公演の様子。(撮影:仁礼博)

EGO-WRAPPIN'「Midnight Dejavu」12月22日公演の様子。(撮影:仁礼博)[拡大]

本公演のオープニングDJを務めたのは、この日がDJ初体験だというクラムボンの原田郁子。ソウルやファンク、ジャズなどを織り交ぜた彼女の選曲にオーディエンスは興味深そうに耳を傾けていた。定刻過ぎ、The Meters「Cissy Strut」のタイトなビートが鳴り響く中、森雅樹(G)、末房央(Dr)、真船勝博(B)、ハタヤテツヤ(Piano, Organ, Accordion)、武嶋聡(T.Sax, S.Sax, Clarinet)、川崎太一朗(Trumpet)、滝本尚史(Trombone)、後関好宏(A.Sax, B.Sax)がステージに登場。「今年も残りわずかですけど盛り上がっていきましょう」という森の挨拶から、この日のライブはスウィングジャズの古典「Sing Sing Sing」で華やかに幕を開けた。曲中に中納良恵(Vo)がステージに現れ、ゴージャスなサウンドに合わせてステップを踏むと場内から大きな歓声が上がる。するとバンドは間髪入れずに「Neon Sign Stomp」を投下。さらにオールドスタイルなロックンロール「K'nock Around The Clock」の日本語カバーや「PARANOIA」といったアップチューンが届けられると会場のボルテージは一気に高まっていった。

中納良恵(撮影:仁礼博)

中納良恵(撮影:仁礼博)[拡大]

森雅樹(撮影:仁礼博)

森雅樹(撮影:仁礼博)[拡大]

ジャジーなサウンドに乗せて中納が涼しげな歌声を聞かせる「Crazy Fruits」やルイ・ジョーダン「Choo Choo Ch'boogie」の軽妙洒脱なカバーなどでオーディエンスをクールダウンさせたのち、バンドは「GIGOLO」「あしながのサルヴァドール」「老いぼれ犬のセレナーデ」を続けて演奏。憂いを帯びたサウンドと中納の妖艶なボーカルが混ざり合い、場内にムーディな雰囲気がたちこめていく。ここで中納がステージから一旦捌けると、「趣味のコーナーなんですけど、大丈夫ですか?」という森の一言を合図にバンドはLlans Thelwell & His Celestialsのレアなインストスカ「Mughead Ska」を披露。ルーディなダウンビートがフロアを激しく揺さぶった。中納が再びステージに登場すると、軽快なスカのリズムが心地よい新曲が演奏され、続けて「A Love Song」が届けられるとオーディエンスは、ゆったりしたリズムとスウィートなメロディに身を委ねるようにして体を揺らしていた。

EGO-WRAPPIN'「Midnight Dejavu」12月22日公演の様子。(撮影:仁礼博)

EGO-WRAPPIN'「Midnight Dejavu」12月22日公演の様子。(撮影:仁礼博)[拡大]

武嶋のむせび泣くようなサックスのイントロで幕を開ける「かつて..。」でライブは後半戦に。「色彩のブルース」をしっとりと届けると、中納が「しばし全部忘れてもらいましょうか!」とフロアに呼びかけ、ステージ後方の銅鑼を森が力強く打ち鳴らす。そこからライブはピークタイムに突入。バンドは「Mother Ship」「雨のdubism」「くちばしにチェリー」といったキラーチューンを怒涛のごとく畳みかけ、スリリングかつエネルギッシュなプレイでオーディエンスをクライマックスへと導いていった。本編最後の楽曲として彼らがチョイスしたのは開放的なポップチューン「love scene」。この楽曲では、ギターを弾く森の肩に中納が手をかけながら歌唱するという微笑ましいシーンも見られた。

EGO-WRAPPIN'「Midnight Dejavu」12月22日公演の様子。(撮影:仁礼博)

EGO-WRAPPIN'「Midnight Dejavu」12月22日公演の様子。(撮影:仁礼博)[拡大]

アンコールでは中納、森、真船、滝本、川崎がステージ左上のバルコニーに登場。「今、アルバム制作をしております。新曲続々生まれてますんで、来年楽しみにしといてください」という中納の言葉に続けて、深いリバーブがかかった浮遊感漂うギターとささやかなホーンの音色、そして穏やかなボーカルとが溶け合う幻想的な新曲が披露された。ステージに再びメンバーがそろうと、森のブギーライクなギターの独奏とオーディエンスの手拍子に乗せて中納が「サイコアナルシス」を歌唱、サビに差しかかりすべての楽器が合流するとフロアは爆発的な盛り上がりを見せた。アンコールの最後にバンドは「チェルシーはうわの空」を演奏。羽のような雪が場内にふわふわと降り注ぐハッピーな雰囲気の中、ライブは終演を迎えた。

この記事の画像(全9件)

EGO-WRAPPIN'「Midnight Dejavu」2017年12月22日 東京キネマ倶楽部 セットリスト

01. Sing Sing Sing
02. Neon Sign Stomp
03. K'nock Around The Clock
04. PARANOIA
05. Crazy Fruits
06. Choo Choo Ch'boogie
07. The Carioca
08. GIGOLO
09. あしながのサルヴァドール
10. 老いぼれ犬のセレナーデ
11. Mughead Ska
12. 新曲
13. A Love Song
14. かつて..。
15. 色彩のブルース
16. Mother Ship
17. 雨のdubism
18. くちばしにチェリー
19. love scene
<アンコール>
20. 新曲
21. サイコアナルシス
22. チェルシーはうわの空

全文を表示

読者の反応

歌謡ロックbot @kayourock

EGO-WRAPPIN'、アルバムへの期待も高まった年末恒例「Midnight Dejavu」 #EGO_WRAPPIN https://t.co/uD7OMGVuRD

コメントを読む(12件)

リンク

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャの音楽ナタリー編集部が作成・配信しています。 EGO-WRAPPIN' / クラムボン の最新情報はリンク先をご覧ください。

音楽ナタリーでは国内アーティストを中心とした最新音楽ニュースを毎日配信!メジャーからインディーズまでリリース情報、ライブレポート、番組情報、コラムなど幅広い情報をお届けします。