2014年12月19日、「日本のカワイイと世界のみんなを結ぶ」をコンセプトにアソビシステム初のアイドルグループとして誕生したむすびズム。2015年4月に和田うにが脱退し、以降は木村ミサ、今井マイ、椎名エル、宮島るりか、山田なみの5名で活動を続けてきたが、メンバーそれぞれの今後について話し合った結果、彼女たちはグループを解散して新たな道を歩むことを選んだ。
満員のむすびーズ(むすびズムファンの呼称)が見守る中、ラストライブは11月に発売された最新シングル「恋の戦士」で幕開け。5人はさらに「キミへ100%」「I'm a Shooting Star」とアップテンポな楽曲を歌い、むすびーズは盛大なコールで応える。むすびズムの“ポンコツリーダー”木村は「私たちは今日全力で行くから、みんなも全力で来てね!」とフロアを煽り、山田は「今日はいい意味でぐっちょぐちょになりたいと思うので、最後までよろしくお願いします!」と元気に宣言した。
続いて「懐かしい曲を」と披露されたのは、2015年に放送されたCSドラマ「ゴーストレート」の主題歌「ゴーストレート」。その後は「小悪魔なLOOK」を挟み、宮島と山田はポップな夜景をバックにユニット曲「キラキラ☆ビューン」を、今井、木村、椎名は大人びた表情でユニット曲「『好き。』」を歌った。暗転ののち、スクリーンには今年7月に行われたイベント「アイドル横丁夏まつり!!~2017~」でのライブ映像が。むすびズムはこのイベントに2日間出演する予定だったが、直前に犯罪予告を受け1日目の出演が急遽中止となった。厳戒態勢の中行われた2日目のライブは、むすびズムとスタッフ、そしてむすびーズの絆が確かめられた、メンバーにとって「話さなくてもわかる何かがあった」思い出深いステージになったという。
映像が終わると、5人はグループ結成2周年時の和風衣装に着替えて登場し、「 E.M.B.」「our worldへ」「ONE STEP」を3連発。「E.M.B.」では扇子を使用した華麗なパフォーマンスが繰り広げられた。MCではリラックスしているように見えるものの、実は緊張で思ったように話せないでいるという5人。木村は「ちょっと提案なんですけど、円陣組ませていただいていいですか?」と普段ライブ直前に行う円陣をステージ上で再度組むと、ラストスパートに向けてむすびーズと共に気合いを入れ直し、そこから「キミに夢CHU▽XX」(▽はハートマークが正式表記)「まほうのカギを手に入れたら」など5曲を連続で披露した。デビューシングル「マエヲムケ!」ではむすびーズ考案の口上「ここから始まるむすびズム 何度も言うよ マエヲムケ!」が鳴り響き、メンバーは思わず涙ぐむ。そして最後は「泣いてもいいから笑顔で楽しみましょう。皆さんにまた会えますように」と「またね」で締めくくられた。
アンコール前には貴重なデビューライブの映像が上映され、Tシャツ姿で再登場した5人は初期のレパートリー「Un Lucky Girl」を披露した。歌い終えた木村は不意に「ねえこれ気付いた? さっき最後らへんに気付いて『ヤバい!』と思ったんだけど」と2階席から吊るされた横断幕を指差す。「FOREVER」と書かれたその横断幕にはむすびズムが過去に行ったすべてのライブ日程と会場名が記録されていた。これはむすびーズ有志がラストライブのために用意したもの。5人は改めてむすびーズに感謝の思いを伝え、ここで1人ひとり最後のメッセージを伝えた。今井は「私はむすびズムが解散したあとは芸能界を辞めようと思います」と引退を表明したうえで「私たちがむすびズムとしてみんなに届けてきたものは、曲だとか形に残るものだったり、目に見えないもの……例えば友達もできたと思うし。それは解散してもなくならないものだと思うので、みんなが私たちのことを思い続けてくれる限り、みんなの生きる糧にむすびズムがずっといられるのかなと思っています。これからも私は皆さんのことを思っているので、皆さんも幸せになってください」とコメント。話をまとめるのが苦手な宮島は手紙を用意して「たくさんの楽しい経験もつらい経験もさせてくれたむすびズムに感謝しています。私は自慢できることは何もないけど、むすびーズの皆さんが私たちのことを応援してくれたことは私にとっての自慢です。みんなたくさんの愛をくれてありがとう」と涙ながらに語り、山田は「なみの全部を受け止めてくれて『一緒にがんばろう』って言ってくれてうれしかったです」とむすびーズへの感謝を伝えつつ「ありのままの山田なみでいられたのは、メンバーが助けてくれてるからで。すごく支えられました。ありがとう」とメンバーへの感謝の思いも届けた。
椎名も手紙を手に「私は始まりがあればなんだって終わりがあると思います。その限られた時間をどれだけ一生懸命に生きるかが大事で。右も左もわからないまま始めたアイドル生活ももう終わろうとしています。何度も悩んで凹んで、何度も自信をなくしてきました。でも大好きなステージに立つときはみんなのヒーローでありたくて。みんながいたからこそ今の私がいます。むすびズムは私にとって青春で家族であり、たくさんの夢を見せてくれた一生の宝物になりました。むすびズムに、私に出会ってくれて、愛してくれて、本当にありがとう。むすびズムは解散するけど、大事にしてきた曲たちを通してずっとつながっていられる気がします」と目をうるませた。リーダー木村はもともとアイドルになるつもりはなかったが、椎名の熱心な誘いを受けて参加に至ったことを明かし、「なかなか前に進めなかったむすびズムに、アイドルが好きな私が入ることによって何かが進めばいいなというそれだけの気持ちで入りました。6人から5人になったときに『ヤバい』と思ってリーダーになったんですけど、もともとみんなを引っ張っていける、自分の意見を言うタイプじゃなくて。でもむすびズムに入ってから、意見を言ったり怒ったり、自分がこんなに感情的になれるんだって知れて『あ、私も人間なんだ』って思いました。ここまで私を成長させてくれたのは、ここにいるメンバーとむすびーズの皆さんです」とコメント。そして「私は2014年12月19日の結成の日に『むすびズムが愛されるグループになるようにがんばっていきたいです』と言ったんですけど、むすびズムはみんなから愛されるグループになりましたか?」と木村が呼びかけると、場内からは温かい拍手が送られた。
「……終わっちゃうねー」と最後に歌う曲のタイトルがなかなか言い出せない5人だったが、木村の「みんな私たちの名前叫べますか? 後悔しないようにできますか?」の声でメンバーとむすびーズは再び元気を取り戻し、ラストソング「むすび☆イズム」を熱唱。完全燃焼ですべてのパフォーマンスを終えた5人はむすびーズとの記念撮影を行おうとしたが、ここでメンバーへのサプライズが。カメラマンを呼び込むべく袖へと戻った椎名は「ちょっと……これなんですか」と手渡された5冊の冊子を手にステージへと戻ってくる。この冊子はむすびーズたちの写真を収めたもの。驚くメンバーにむすびーズから「3年間本当にありがとうございましたー!」という声がかけられ、5人は最高の笑顔を見せた。
むすびズム LAST LIVE ~ラストむすぶぞ~
2017年12月10日 SELENE b2 セットリスト
01. 恋の戦士
02. キミへ100%
03. I'm a Shooting Star
04. ゴーストレート
05. ONE STEP -musubi ver.-
06. 確信のフライデー
07. 小悪魔なLOOK
08. キラキラ☆ビューン / 宮島るりか×山田なみ
09. 「好き。」/ 今井マイ×木村ミサ×椎名エル
10. E.M.B.
11. our worldへ
12. ONE STEP
13. キミに夢CHU▽XX(▽はハートマークが正式表記)
14. Summer Repeat
15. まほうのカギを手に入れたら
16. マエヲムケ!
17. milky way
18. またね
<アンコール>
19. Un Lucky Girl
20. むすび☆イズム
むすびズムのリリース情報
関連商品
リンク
- むすびズム Official website
- 木村ミサ
- 椎名エル(むすびズム) (@musubizm_eru) | Twitter
- 今井マイ(むすびズム) (@musubizm_mai) | Twitter
- 宮島るりか(むすびズム) (@musubizm_rurika) | Twitter
- 山田なみ(むすびズム) (@musubizm_nami) | Twitter
- むすびズム (@musubizm_staff) | Twitter
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うすやま @usuqui
むすびズム、むすびーズとの絆で作り上げた3年間の歴史に幕 - 音楽ナタリー https://t.co/1e3lTC7LGp