サンボマスター初の武道館公演で熱演、ファンと呼吸合わせた“伝説っぱなし”の夜

サンボマスターが昨日12月3日に初の東京・日本武道館公演「サンボマスター【1st日本武道館2017】～そのたてものに用がある～」を開催した。

2003年にリリースされたメジャー1stアルバム「新しき日本語ロックの道と光」の発売記念日に行われた今回のワンマンライブ。「新しき日本語ロックの道と光」のオープンニングナンバー「愛しき日々」を1曲目に演奏したサンボマスターは、続けて同アルバムの2曲目に収録されている「そのぬくもりに用がある」を届け、山口隆（Vo, G）は「ここ武道館のワンマンライブで伝説を残せるのか!?」と会場に集まった約8000人のオーディエンスを煽った。さらに「1回しか言わねえぞ！ あんた方のその温もりに用があってここに来ました！」と吠えた山口は、「伝説！」コールを連発。序盤から会場を盛り上げていった。

3曲目に「歌声よおこれ」をプレイしたバンドは、山口の「武道館始まって以来の最強のライブできる人！」という叫びから「できっこないを やらなくちゃ」をパフォーマンス。さらに「可能性」「光のロック」「このラブソングはパンクナンバー」を山口による熱い煽りを交えながらノンストップで披露していく。「ロックンロール イズ ノットデッド」の前に「おめえのことロックンロールだと思ってるからよ、おめえの孤独をなくしに来たってんだよ！」と力強く言い放った彼は、畳みかけるようなMCから「愛してる愛して欲しい」につなげていった。

熱いパフォーマンスでファンを魅了した3人はスローテンポな「Sad Town, Hot Love」から、「美しき人間の日々」「青春狂騒曲」「世界をかえさせておくれよ」といったアップチューンを連投。山口に「踊りまくれ！」「これからこの時間終わるまで伝説っぱなしにしましょうね！」と煽られた観客は、手を挙げたり体を揺らしたりしてバンドの演奏に熱狂した。山口の「次の曲は2011年のあとはしばらくやるのやめようと思って。でも武道館でライブをやるって話になったとき、俺たち3人の中ではこの曲を武道館でやる幸せはあるなと思ったんだ」という語りと共に届けられた「ラブソング」の曲中には、歌と演奏がしばらく止む演出が挟まれ、日本武道館が感動的な沈黙に満たされた。

その後「ミラクルをキミとおこしたいんです」や4月発売のシングルの表題曲「オレたちのすすむ道を悲しみで閉ざさないで」で場内のボルテージをさらに上昇させたサンボマスターは、カウントダウンから代表曲「世界はそれを愛と呼ぶんだせ」を投下。山口はオーディエンスと「愛と平和」コールを繰り広げ、「また必ずここに来て呼吸を合わせようじゃねえか！」「おめえの居場所忘れんなよ！」と客席に向かって語りかけた。そして彼らは今年5月発売の最新アルバムのタイトル曲「YES」をライブ本編のラストに披露。ステージ後ろの北側のスタンド席には、照明演出によっていくつもの「YES」という文字が映し出された。

アンコールではここまで演奏に徹してきた近藤洋一（B, Cho）と木内泰史（Dr, Cho）も山口とトークを展開。5月から11月にかけて行った全国ツアー「今年は何かとはっちゃけたい！～2017全国ツアー～」を振り返るなどして盛り上がった。MCで観客を楽しませた3人は、ラストに「朝」「あなたといきたい」を熱演。アリーナには大量の紙吹雪が降り注ぎ、山口は「また死なねえで会って、伝説作ってくださいね！」と絶叫して初の日本武道館公演の幕を閉じた。

なおサンボマスターは3月3日に大阪・Zepp Osaka Bayside、9月8日に東京・新木場STUDIO COASTで自主企画イベント「男どアホウ サンボマスター2018」を実施。ゲストは追って発表される。モバイルサイト「SMA☆アーティスト」では12月10日23:00までチケットの先行予約を受付中。