この夏、初のオリジナルソングを収めた4曲入りCD「前髪がゆれる」を携え、さまざまなイベントを通じて全国各地に歌声を届けてきたアイドルネッサンス。8月にはメンバー個人のTwitterアカウントも期間限定で開設し、それぞれの個性を発揮しながら今回のワンマンライブ開催をアピールしてきた。会場となったディファ有明は格闘技のために作られたイベント施設で、三沢光晴が代表を務めたノアをはじめとするプロレス団体や総合格闘技の大会で数々の名勝負が生まれた“聖地”。アイドルネッサンスの8人は“過去の自分”を対戦相手にバトルを繰り広げた。
ライブのオープニングは、格闘技の興行を思わせるものものしい演出で幕を開けた。8人は煽り映像をバックに純白のフードマントをまとってステージへ。全員が横1列に並び、おもむろにマントを脱ぎ捨てると、ステージ上空で大きな爆発音と共に火花が飛び散る。驚きの歓声が上がる中、アイドルネッサンスはKANA-BOONのカバー「シルエット」でライブをスタートさせた。場内は冒頭から熱気に包まれ、メンバー最年長の新井乃亜は「自己紹介をしっかりしようと思ってたのに、興奮で全部忘れました。今日はもう、ここにいるみんなと楽しむだけです!」と大興奮。石野理子は「私たちは今日、自分自身の実力や心とバトルするんですけど、皆さんにも体力の限界にチャレンジ……バトルネッサンスしていただきたいなと思っております。有明、戦えるかー!」と満員の客席を煽り、宮本茉凜は「アイドルネッサンスはアイドルというフィールドの中で戦ってきました。今年の夏には初のオリジナル曲も発表されて、“名曲ルネッサンス”との戦いも始まりました。今日は戦い続けてきたものに完全勝利して、次のステージに新たな一歩を踏み出せるような1日にしたいと思います」と宣言した。
MCを挟んだ次のブロックでは、デビュー以来“名曲ルネッサンス”というコンセプトのもと古今の名曲をカバーしてきた彼女たちが、過去に歌ってきたカバー曲にオリジナル楽曲「5センチメンタル」「交感ノート」を織り交ぜたセットリストで“アイドルネッサンス VS. アイドルネッサンス”が表現された。そして次のブロックは、各メンバーがそれぞれ乗り越えたい壁を打破すべく選んだ勝負の1曲を歌うことに。宮本はTHEイナズマ戦隊「ドカン行進曲(己編)」、野本ゆめかはBase Ball Bear「恋する感覚」、南端まいなはキンモクセイ「二人のアカボシ」、石野はJERRY LEE PHANTOM「Music Lovers」、新井はチャットモンチー「シャングリラ」、比嘉奈菜子は東京スカパラダイスオーケストラ「太陽と心臓」、百岡古宵は岡村靖幸「あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう」、原田珠々華はオリジナル楽曲の「前髪」をチョイスした。「前髪」冒頭のソロパートを担っている原田は、自分の中で納得できる歌い方ができなかった「TOKYO IDOL FESTIVAL 2017」最終日のリベンジを誓い、歌い出しに挑む。原田はピアノの音色のみをバックにした「前髪」の歌い出しに見事成功し、観客の拍手を受けて満面の笑みを見せた。
それぞれの課題を乗り越えた8人は、続いて初披露となるフジファブリックのカバー「若者のすべて」で息の合ったハーモニーを響かせた。「若者のすべて」はグループ結成時から“名曲ルネッサンス”のレパートリーとしてたびたび候補に挙がっていたが、今回満を持してセットリストに加えられたという。新たな一面を見せたアイドルネッサンスは、同じくフジファブリックのナンバー「夜明けのBEAT」でライブを再開させると、「金曜日のおはよう」「君の知らない物語」「ガリレオのショーケース」「トラベラーズ・ハイ」と5曲を連続でパフォーマンス。「トラベラーズ・ハイ」ではフロアに銀テープが噴射され、クライマックスを華やかに演出した。
アンコールではオリジナル楽曲「Blue Love Letter」を含む4曲が歌われ、合計28曲、およそ3時間におよんだライブは終了。最後のMCではメンバーから、2018年より新たなライブシリーズとして対バン企画「バトルネッサンス!!」がスタートすること、「前髪がゆれる」に続くオリジナルCD第2弾の制作が決定したことがアナウンスされた。対バンライブシリーズ「バトルネッサンス!!」の第1回は2月24日、神奈川・Yokohama Bay Hallで行われ、「アイドルネッサンスにとって重要なバンド!!」をゲストに迎える予定。またオリジナルCD第2弾は「前髪がゆれる」に引き続き、小出祐介(Base Ball Bear)が楽曲制作および作品監修を担当する。今回のライブを通してさらなる成長を遂げたアイドルネッサンスが来年はどのような活躍を見せてくれるのか、ファンは楽しみにしておこう。
すべての告知を終えたあと、8人はそれぞれ個人のスマートフォンを手に取り、ステージ上の景色を写真や動画に収めていく。ひとしきり撮影を楽しんだところで、新井は「私たちから悲しいお知らせがあります」と切り出し、寂しげなBGMに乗せて個人Twitterアカウントの終了を宣言。「まだまだ続けたい気持ちはやまやまなんですけど、期間限定と最初に言ったので、決まりは決まりです。今日で私たち……Twitterとバイバイします」と、8人はゆっくり壇上にスマホを置き、そのままステージを去った。
アイドルネッサンス「アリアケでバトルネッサンス!!」
2017年10月28日 ディファ有明 セットリスト
01. シルエット(オリジナル:KANA-BOON)
02. PTA~光のネットワーク~(オリジナル:ユニコーン)
03. お祭りマンボ(オリジナル:美空ひばり)
04. 若いってすばらしい(オリジナル:槇みちる)
05. ホーリー&ブライト(オリジナル:ゴダイゴ)
06. 5センチメンタル
07. 木枯らしに抱かれて(オリジナル:小泉今日子)
08. ベステンダンク(オリジナル:高野寛)
09. STILL LOVE HER(失われた風景)(オリジナル:TM NETWORK)
10. 交感ノート
11. ドカン行進曲(己編)(オリジナル:THEイナズマ戦隊)
12. 恋する感覚(オリジナル:Base Ball Bear)
13. 二人のアカボシ(オリジナル:キンモクセイ)
14. Music Lovers(オリジナル:JERRY LEE PHANTOM)
15. シャングリラ(オリジナル:チャットモンチー)
16. 太陽と心臓(オリジナル:東京スカパラダイスオーケストラ)
17. あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう(オリジナル:岡村靖幸)
18. 前髪
19. 若者のすべて(オリジナル:フジファブリック)
20. 夜明けのBEAT(オリジナル:フジファブリック)
21. 金曜日のおはよう(オリジナル:HoneyWorks)
22. 君の知らない物語(オリジナル:supercell)
23. ガリレオのショーケース(オリジナル:UNISON SQUARE GARDEN)
24. トラベラーズ・ハイ(オリジナル:スキマスイッチ)
<アンコール>
25. 夏の決心(オリジナル:大江千里)
26. Funny Bunny(オリジナル:the pillows)
27. Blue Love Letter
28. 17才(オリジナル:Base Ball Bear)
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