東京・WWWのオープン7周年と、WWW Xのオープン1周年を記念したシリーズイベント「WWW & WWW X Anniversaries」の最終日である10月15日に、
先にライブを行ったのはDC/PRG。ステージに現れた菊地成孔が満員の観客を見ながら「うちらとceroと、どっちのヘッズなのか拍手で教えてくれ。オッズは2:8でcero」と言って拍手を促すと、菊地の予想に反してDC/PRGの名を呼び上げた際に盛大な拍手が沸き上がり、彼は「アウェイだと思ってたのにな」と驚きの色を示していた。
彼らは「Circle/Line~HARD CORE PEACE」を皮切りに「PLAYMATE AT HANOI」「fkA(Franz kafka's Amerika)」と惜しげもなく人気曲を投入。ファンキーでスリリングな演奏で会場の熱をじわじわと上げていく。この日のDC/PRGは大村孝佳(G)と類家心平(Trumpet)が欠席し、その代打として宮嶋洋輔(G)、石川広行(Trumpet)が参加。それもあってか最近のDC/PRGとはひと味違ったアレンジでライブが繰り広げられた。混沌とした変拍子でオーディエンスを酔わせながら、ライブは「構造I(現代呪術の構造)」でラストスパートに突入。最後に開放感たっぷりに「Hey Joe」が披露され、歓喜の声に包まれながらライブは終了した。
ceroのライブが始まるまでの間、
WWWとWWW Xのアニバーサリーシリーズ最終日のトリを努めたのは、WWW Xのこけら落としを務めたバンドであるcero。DC/PRGのメンバーでもある小田朋美(Key, Cho)がサポートを務め、迫力あるグルーヴィな演奏の「マイ・ロスト・シティー」でライブをスタートさせた。さらに彼らは「Yellow Magus」「exotic penguin night」と畳み掛け、オーディエンスの体を揺らす。高城晶平(Vo, Flute, G)は、DC/PRGでの菊地のMCに触れて「最初に我々がアウェイなことが判明したので、どうなるんだろうなと思ってたけど、すごい盛り上がってて安心しました」と笑い、「ceroがDC/PRGとライブをやるって、少し前だったら考えられない組み合わせだったと思う。自分たちの音楽性が変わってきたのもあるけど、そういうのを可能にしてくれたのはWWWやWWW Xというハコの影響がデカいんじゃないか」とWWW、WWW Xに感謝の言葉を述べた。
ミラーボールが回る幻想的な光景の中で「ロープウェー」をしっとりと歌ったのち、彼らは複数の入り組んだリズムを緻密なバンドアンサンブルでポップに聞かせる未発表の新曲などをパフォーマンス。高城は「いろいろ新曲をやってますけど、新しいアルバムそろそろがんばって作んなきゃなと思ってます。来年には(笑)」と語った。その後も最近のライブで披露されている「魚の骨 鳥の羽」などを演奏し、ライブ本編は「Orphans」で終了。アンコールで再びステージに戻ると、高城は「WWW Xとはこれからも長い付き合いになると思います」と語り「街の報せ」でライブを締めくくった。
※高城晶平(cero)の高ははしご高が正式表記。
「WWW & WWW X Anniversaries」2017年10月15日 WWW X セットリスト
DC/PRG
01. Circle/Line~HARD CORE PEACE
02. PLAYMATE AT HANOI
03. fkA(Franz kafka's Amerika)
04. 構造I(現代呪術の構造)
05. Hey Joe
cero
01. マイ・ロスト・シティー
02. Yellow Magus
03. exotic penguin night
04. ロープウェー
05. TWNKL
06. 夜去
07. 新曲
08. Wayang Park Banquet
09. 魚の骨 鳥の羽
10. Orphans
<アンコール>
11. 街の報せ
リンク
- 菊地成孔の第三インターネット - naruyoshi kikuchi INTERNET TROISIEME
- cero official web site
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WWW / WWW X @WWW_shibuya
《X/ライブレポート》先週おこなわれた「WWW & WWW X Anniversaries "cero × DC/PRG"」のライブレポートがナタリーにて公開されました。
写真と共に振り返る、熱気に帯びたアニバーサリーシリーズ最終日。https://t.co/5IMS9imzru