女王蜂対バン「蜜蜂ナイト」SUPER BEAVER迎えて終幕

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女王蜂が昨日10月12日に対バンライブシリーズ「蜜蜂ナイト3」の最終公演を東京・LIQUIDROOMで開催した。

女王蜂(撮影:西槇太一)

女王蜂(撮影:西槇太一)

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この対バン企画は、ジャンルを問わず女王蜂がリスペクトするアーティストをゲストに招いて計4公演行われたもの。女王蜂は9月からチャラン・ポ・ランタン、SILENT SIREN、キュウソネコカミとそれぞれ競演したのち、最終公演のゲストにSUPER BEAVERを迎えた。

渋谷龍太(Vo / SUPER BEAVER)(撮影:西槇太一)

渋谷龍太(Vo / SUPER BEAVER)(撮影:西槇太一)[拡大]

「~私が売る春、僕は青い春~」というサブタイトルが掲げられたこの日、最初に登場したのはSUPER BEAVER。「女王蜂、ありがとうございます」と感謝した渋谷龍太(Vo)はスポットライトを浴びて「27」を語りかけるように歌い始め、サビではその声に熱を込める。続く「歓びの明日に」では藤原“29才”広明(Dr)と上杉研太(B)のリズム隊が作り上げた強靭なサウンドの上で、柳沢亮太(G)のエモーショナルなギターリフが会場に響き渡った。「やっと、女王蜂とツーマンできてます!」と喜びを爆発させた渋谷は「俺は華がある人たちが好きなのよ……女王蜂って、華しかないじゃない?」と笑みを浮かべ、「付き合いはそこまで長くないんだけど、この人たちと一緒に音楽やれたら楽しいだろうなって、今日出させていただいてます」と女王蜂への思いを語った。

SUPER BEAVER(撮影:西槇太一)

SUPER BEAVER(撮影:西槇太一)[拡大]

さらに「皆さん女王蜂は好きですか? あれ、そんなもん? 女王蜂は好きですか!?」と投げかけてフロアに歓声を起こした渋谷は、「俺たちも一緒なんで今日は楽しんでいきましょうね!」とコメント。観客と共に手拍子しながら「美しい日」を伸びやかに歌い上げると、「素晴らしいです! ますます、女王蜂につながるこのバトンが楽しいものになるといいなと思いました。お手を拝借したので、次はお体拝借!」と呼びかける。そして4人がオーディエンスを大い踊らせたロックンロールナンバー「irony」の演奏時には、フロアに色鮮やかなジュリ扇が挙がる光景も見られた。

場内に爆音が響いたエッジィなロックチューン「正攻法」のあとは、渋谷と柳沢の温かなハーモニーが広がる「人として」が場内の空気を一変させた。「青い春」ではメンバーとオーディエンスの大合唱が会場に広がるも、渋谷は「このままじゃ女王蜂出て来ないと思うんで、最後の1曲で俺らとあなたで女王蜂を引きずり出しませんか!? 女王蜂を引きずり出すほどのシンガロングを聞かせてください!」とさらに観客を煽る。ラストナンバー「秘密」でフロアからいっそう大きなシンガロングを受けたバンドは、躍動感のあるパフォーマンスを繰り広げてステージを降りた。

女王蜂(撮影:西槇太一)

女王蜂(撮影:西槇太一)[拡大]

SUPER BEAVERからのバトンを受け取り、続いては女王蜂がステージに登場。メンバー4人に続いてアヴちゃん(Vo)が悠然とステージに姿を現すと、疾走感に満ちたサウンドに乗せて「秘密」を高らかに歌い上げる。「踊れますか?」というアヴちゃんの言葉に続いては「ヴィーナス」へ突入し、無数のジュリ扇が舞うフロアをやしちゃん(B)とルリちゃん(Dr)のダイナミックな低音が激しく揺らしていった。

ルリちゃんのカウントから始まったのは「DANCE DANCE DANCE」。アヴちゃんの煽りとひばりくん(G)の小気味よいギターに合わせ、オーディエンスのテンションがさらに上昇した。「私が売る春、君は青い春!」とステージ袖を指差して叫んだアヴちゃんは「売春」を歌い始める。男声と女声で歌い分けながら歌詞の世界を華麗に表現していくアヴちゃんの歌声、優雅な中にも退廃的な雰囲気を漂わせるアンサンブルに、オーディエンスはうっとりと聴き入った。壮大なアウトロでフロアをさらに酔わせる中、アヴちゃんは「リキッドルーム、踊る準備はいいですか?」と焚き付ける。そしてキラーチューン「デスコ」へ突入。衣装のジャケットを脱ぎ捨てたアヴちゃんのパワフルなボーカル、メンバーが鳴らすサビの爆音で、場内の盛り上がりはピークに達した。

アヴちゃん(Vo / 女王蜂)(撮影:西槇太一)

アヴちゃん(Vo / 女王蜂)(撮影:西槇太一)[拡大]

アヴちゃんは「SUPER BEAVERはとても素敵だったでしょ?」と観客に挨拶し、彼らの熱演を称える。そして「バラードを対バンで歌うのは……と思ったけど、今日はできるかなと思います」と語り、本編最後のナンバーとして「雛市」を披露。情念の籠もった歌声で観客を魅了し、全8曲の本編をノンストップで駆け抜けた。

アンコールではアヴちゃんが、渋谷と昨年の「COUNTDOWN JAPAN 16/17」をきっかけに意気投合し、今回の対バンにつながったというエピソードを明かした。そしてめでたく最終日を迎えた「蜜蜂ナイト3」を振り返り「カッコいいと思うバンドにはカッコいいファンが付いてるんだなと思いました。来てくれてありがとうございます」とすべての観客に対して感謝を述べ、さらに来年のワンマンツアー開催を発表してファンを喜ばせた。そして女王蜂はアンコールの楽曲として「告げ口」を演奏。壮絶な轟音とアグレッシブなパフォーマンスでフロアを圧倒して、「蜜蜂ナイト3」を締めくくった。

女王蜂はこのあと11月より、メンバー全員でミュージカル「ロッキー・ホラー・ショー」に出演。ワンマンツアー「キュービー・ホラー・ショー」は2018年1月よりスタートする。

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