星野源、自身の音楽ルーツ込めたツアー「Continues」6万人熱狂のたまアリで幕

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星野源が全国ツアー「星野源 Live Tour 2017『Continues』」の追加公演を9月9、10日に埼玉・さいたまスーパーアリーナにて開催。この記事では10日公演の模様をレポートする。

星野源(撮影:西槇太一)

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星野の地元である埼玉で行われた追加公演のチケットはソールドアウト。2日間合計で6万人を動員したこのライブでは最新曲「Family Song」を含む全22曲が、石橋英子(Key, Marimba, Flute)、長岡亮介(G / ペトロールズ)、河村“カースケ”智康(Dr)、伊賀航(B)、櫻田泰啓(Piano, Key)、武嶋聡(Sax, Flute)、村上基(Trumpet / 在日ファンク)、岡村美央(Violin)、伊能修(Violin)、菊池幹代(Viola)、今井香織(Cello)という豪華面々を従えて演奏された。

星野源(撮影:西槇太一)

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会場が暗転し、ライブは“歌謡曲先輩”(CV:大塚明夫)とその“後輩”である“J-POP”(CV:宮野真守)によるボイスドラマで幕を開ける。星野が提唱する音楽ジャンル“イエローミュージック”のライブに“歌謡曲”と“J-POP”が足を運ぶシーンが終わると、星野はマリンバと共にステージに登場した。彼はマレットを手にマーティン・デニー「Firecracker」のカバーをマリンバで演奏。銅鑼の音が鳴るとポーズを決めた。

星野源(撮影:西槇太一)

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「化物」のイントロが鳴る中、星野が「こんばんは! 星野源でーす!」と手を振ると会場からは「待ってました」と言わんばかりに大歓声が沸き上がる。星野と長岡のギターアンサンブルから始まる「桜の森」、メロウな「Night Troop」「雨音」と3曲続けた星野は、5月にリリースしたミュージックビデオ集「Music Video Tour 2010-2017」の話題を切り出す。MV集の中でも語っていたが、東日本大震災をきっかけに生み出す楽曲が徐々に明るいものへと変化していったこと、それに伴って自分の顔つきまでもが変わっていったことなどを明かした。そんなMCを経て、星野は1stシングル「くだらないの中に」、2ndシングル「フィルム」、3rdシングル「夢の外へ」、それぞれの表題曲を3曲連続で披露。デビュー初期のナンバーで観客を魅了し、一度姿を消した。

星野源(撮影:西槇太一)

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星野がいなくなるとスクリーンではザ・バカリズム(バカリズム)、“TOKAKUKAミュージシャン”ドラゴン(ロバートの秋山竜次)、J太郎(バナナマン)という星野と旧知の仲の“一流ミュージシャン”からのビデオメッセージが上映される。会場が笑いに包まれる中、センターステージに登場した星野はアコースティックギターの弾き語りで22歳の頃に作った「穴を掘る」を歌唱。20歳の頃に聴いて衝撃を受けたNUMBER GIRL「透明少女」のカバーを披露する前には、大好きだった祖母との思い出を語った。中学生の頃に曲作りを始め、カセットテープに録音をして3本のアルバムを作ったという星野。彼は、当時は聴かせる宛がなかった自分の曲を、今こうして3万人の前で歌えることへの喜びを噛み締め、1stアルバム「ばかのうた」収録の「くせのうた」を弾き語った。

今年5月にNHK総合で放送され大きな話題を集めた特番「おげんさんといっしょ」で演じた“おげんさん”の口調で星野は「バンドたち、行くわよー!」と後半戦開始の狼煙を上げる。バンドメンバーがYellow Magic Orchestra「Mad Pierrot」を演奏している間に星野はメインステージへと移動。そのままなだれ込んだ「時よ」のラストではELEVENPLAYのダンサーと共に、MVでも披露しているダンスを踊った。

星野源(撮影:西槇太一)

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その後、星野はこの日のセットリストに込められた思いやツアー「Continues」で伝えたかったことを観客に話す。彼は「Firecracker」を聴いて細野がYMOを結成したこと、そのYMOの「Mad Pierrot」を聴いて衝撃を受けた星野が「時よ」を作ったこと、そしてこれらの楽曲を1つのライブで披露することで「音楽は続いていくし、どんな音楽も全て未来へつながっていく」ということを表現できたうれしさを露わにした。さらに彼は「僕の曲も全部つながっていると思っていて、昔に作ったシングルのカップリングやアルバムの曲……それが1個でも欠けていたら、今作る曲はまったく違う曲になっていた」とも語った。

「ギャグ」でスタートした終盤戦は「SUN」「恋」とヒット曲のオンパレードに。観客と一緒に“恋ダンス”を踊った「恋」のラストでは金テープが発射され、そのまま突入した「Week End」では大合唱が巻き起こる。星野はアンコールまでの流れをいつものように説明し、ラストナンバー「Continues」を歌ってステージを下りた。

星野の予告通り行われたアンコールはオープニングと同じく“先輩”と“後輩”のボイスドラマでスタート。寺坂直毅演じる“イエローミュージック”もボイスドラマに参加し、彼が口上を読み上げると星野のライブではおなじみの“ニセ明”が登場した。“ニセ明”は「君は薔薇より美しい」をセンターステージで歌ったあと、メインステージへと移動し、鼻息を荒くしながらバンドメンバーやELEVENPLAYのメンバーとトーク。最後に星野の「Drinking Dance」をカバーし、出番を終えた。「Family Song」で始まったダブルアンコールで星野は「本当に幸せ者です。これからもいろんな人に曲を聴いてもらえるようにがんばります」と抱負を語り、最後に「Friend Ship」を披露。笑顔でギターをかき鳴らし、ライブを締めくくった。

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星野源 Live Tour 2017「Continues」2017年9月10日 さいたまスーパーアリーナ セットリスト

01. Firecracker(マーティン・デニー カバー)
02. 化物
03. 桜の森
04. Night Troop
05. 雨音
06. くだらないの中に
07. フィルム
08. 夢の外へ
09. 穴を掘る
10. 透明少女(NUMBER GIRL カバー)
11. くせのうた
12. Mad Pierrot(Yellow Magic Orchestra カバー)
13. 時よ
14. ギャグ
15. SUN
16. 恋
17. Week End
18. Continues
<アンコール>
19. 君は薔薇より美しい
20. Drinking Dance
<ダブルアンコール>
21. Family Song
22. Friend Ship

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読者の反応

てれびのスキマ/戸部田 誠 @u5u

星野「僕の曲も全部つながっていると思っていて、昔に作ったシングルのカップリングやアルバムの曲……それが1個でも欠けていたら、今作る曲はまったく違う曲になっていた」/星野源、自身の音楽ルーツ込めたツアー「Continues」 https://t.co/TgMvyv9zHA

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